ムンクの《叫び》初来日!「ムンク展―共鳴する魂の叫び」上野・東京都美術館で開催

オスロ市立ムンク美術館所蔵のムンク作品約100点が展示

 

ノルウェーを代表する近代画家 エドヴァルド・ムンクの大回顧展「ムンク展―共鳴する魂の叫び」が10/27(土)より東京都美術館(東京・上野)で開催されます。今回、開催前に行われた内覧会の様子をお届けします。

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世界で最もよく知られている名画のひとつである《叫び》を描いたムンク。本展覧会では、ノルウェーのオスロ市立ムンク美術館(以下「ムンク美術館」)のコレクションを中心に、約60点の絵画や版画などを合わせて約100点の作品を通じて、ムンクの生涯と作品を振り返ります。

内覧会ではムンク美術館の宝であり、今回初来日となる《叫び》(テンペラ・油彩画)の前で、ムンク美術館館長 スタイン・オラヴ・ヘンリクセンさんの挨拶をはじめ、ムンク美術館展覧会およびコレクション部長のヨン=オーヴェ・スタイハウグさんによる特別解説ほか、東京都美術館学芸員の小林明子さんの展覧会概要紹介が行われました。

 

エドヴァルド・ムンク《叫び》1910年? オスロ市立ムンク美術館所蔵

 

ムンク美術館館長のスタイン・オラヴ・ヘンリクセンさんは、本展覧会開催について「今回、東京で重要な芸術家の作品をご紹介できることを大変嬉しく思っております。ムンク美術館は2020年6月にオスロ市中心部のビョルヴィカ近くへ移転する予定です。ぜひ展覧会を通して多くの日本の方々にノルウェーあるいはオスロ市に関心を持っていただき、また、新しくなるムンク美術館に訪れていただきたい」とコメントしました。

特別解説では、ヨン=オーヴェ・スタイハウグさんは《叫び》について「120年前には中心的な役割を果たしていなかった作品であり、人によっては関心すらなかったような作品が、今ではこれだけ世界中に注目されている、というのは大変興味深いことだと思っています」としたうえで「ムンクは視覚的な技法を研究し、自分の伝えたかった不安や、絶望を伝えるために普通とは違う方法を色々と用いています。こちらの《叫び》では、弱い素材である厚紙を使っています。それにパステルやテンペラ、あるいは鉛筆などを用いて、普通とは違う方法で自分が持っているイメージを伝えようとしていました」と解説。

東京都美術館学芸員の小林明子さんは「展覧会はムンク作品およそ100点が展示されており、9つの章で構成されています。本展覧会の大きな見どころとなっています《叫び》は初来日の作品。厚紙にテンペラと油彩の技法で描かれているものであり、保存の関係からムンク美術館でも常に展示しているものではありません。ですので、今回、日本でご紹介できるというのは大変貴重な機会ということになります」と展覧会紹介とともに《叫び》について述べていました。

 

エドヴァルド・ムンク 病める子I 1896年 オスロ市立ムンク美術館所蔵

 

また、本展覧会の見どころについて「ムンクは人間の内面を描き続けた画家と言われていますが、その原点となりました『病める子』というテーマを描いた作品があります。今回はリトグラフを中心に展示しておりますので、ぜひ、その繊細な表現をご覧にいただきたいと思っております。また、ムンクは自画像を多く描いた画家としても知られています。今回、冒頭の第1章で『ムンクとは誰か』という章をタイトルに、複数の自画像、セルフポートレート、写真をご紹介しています。中には画家としての自分自身を演出しているような自画像もあり、非常に興味深いところです。生きることを問い続けたムンクの新たな魅力を展覧会を通してぜひ発見していただけたらと思います」と語りました。

 

エドヴァルド・ムンク 自画像 1895年 オスロ市立ムンク美術館所蔵

 

会場内では愛や死を主題とする初期作品から、故郷の自然をとらえた美しい風景画、等身大の肖像画、明るい色が彩る晩年の作品と、代表作から晩年の作品まで一堂に集結。

 

会場内にはおよそ100点のムンク作品が展示されています

 

エドヴァルド・ムンク 接吻 1897年 オスロ市立ムンク美術館所蔵

 

愛、絶望、嫉妬、孤独など人間の内面を強烈なまでに描き出した画家の生涯をたどりながらムンクの60年に渡る画業を振り返ります。

 

エドヴァルド・ムンク エリーザベト・フェルスター=ニーチェ 1897年 (左)/フリードリヒ・ニーチェ 1897年(右) ともにオスロ市立ムンク美術館所蔵

 

本展覧会スペシャルサポーターに黒柳徹子さんが就任。音声ガイドを担当するのは今回が初挑戦となる声優の福山潤さん。エピソード解説にはテレビ朝日の宇賀なつみアナウンサーが務め、より深くムンクについて知ることができます。

エドヴァルド・ムンクの大回顧展「ムンク展―共鳴する魂の叫び」は東京都美術館で2019/1/20(日)まで開催です。

 

ミュージアムショップ

 

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開催概要

 

「ムンク展―共鳴する魂の叫び」

 

開催期間

10/27(土)~2019/1/20(日)

時間

9:30~17:30(最終入室は閉室の30分前まで)

※毎週金曜日、11/1(木)、11/3(土)は20:00まで

休室日

毎週月曜日、12/25(火)、1/15(火)

[年末年始休館]12/31(月)、1/1(祝・火)

※11/26(月)、12/10(月)、12/24(休・月)、1/14(月)は開室

会場

東京都美術館 企画展示室

 

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※作品はすべてオスロ市立ムンク美術館所蔵 All Photographs © Munchmuseet

(文・写真:工藤明日香/ローソンチケット)

 

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