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チームラボ 世界は暗闇からはじまるが、それでもやさしくうつくしい

チームラボ展 世界は暗闇からはじまるが、それでもやさしくうつくしい

チケット情報

チームラボ 世界は暗闇から始まるが、それでもやさしくうつくしい

デジタルテクノロジーによるユニークな表現世界を展開し国際的に注目を集めるアート集団、チームラボの展覧会を開催します。昨年、東京・お台場にオープンした「森ビルデジタルアートミュージアム:エプソンチームラボ ボーダレス」は、2001年に猪子寿之がチームラボを設立して以来目指してきたコンセプトを体現し、現在での彼らの集大成ともいえる時空を現出させ、前代未聞のスケールと世代を問わず支持を集める絶大な訴求力によって、その力量を世に示しました。本展は、チームラボの美術表現の原理を体現する《世界は統合されつつ、分割もされ、繰り返しつつ、いつも違う》をはじめ、《世界は暗闇から始まるが、それでもやさしくうつくしい》、《Black Waves:埋もれ失いそして生まれる》、《永遠の今の中で連続する生と死、コントロールできないけれども、共に生きる》というアーティスト自らが厳選した作品の組み合わせによって、「今、ここ」でしか体験できない場を創出し「自己と他者、人間と自然、生物と非生物、あらゆる境界を越えて、人類の新たな視座を探求する」ものです。活動の初期から猪子寿之に注目してきた南條史生氏(美術評論家、森美術館館長)をアドバイザーに迎え、現在進行形の美術表現の深奥に迫り、その可能性を多様な観点から検証します。

開催概要

会期

4/20(土)~6/16(日)

開場時間

10:00~17:00(入場は16:30まで)
※ただし4/27(土)~5/6(月・祝)は10:00~18:00(入場は17:30まで)

休館日

月曜日(ただし、4/29・5/6は開館)

会場

姫路市立美術館 企画展示室(兵庫県姫路市本町68-25)

料金(税込)

【前売券】一般 ¥1,200、大高生 ¥800、中小生 ¥400
【当日券】一般 ¥1,400、大高生 ¥1,000、中小生 ¥600
※未就学児無料

展示紹介

高橋コレクション

世界は、統合されつつ、分割もされ、繰り返しつつ、いつも違う / United, Fragmented, Repeated and Impermanent World
teamLab, 2013, Interactive Digital Work, 8 channels, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
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繊細な線で描かれた升目画の世界と、升目ごとに抽象化された世界とが、鑑賞者の存在により入り混じるインタラクティブ作品。

升目をピクセルとして見立て、空間が動いていきながらも、画面内で固定化された升目で抽象化していていくという新しい視覚効果を作り、鑑賞者の存在によって、繊細な線で描かれた升目画の世界と、升目によって抽象化されて描かれた世界とが入り混じる。

世界は暗闇から始まるが、それでもやさしくうつくしい / Born From the Darkness a Loving, and Beautiful World
Sisyu + teamLab, 2018 Interactive Digital Installation, Endless, Calligraphy: Sisyu, Sound: Hideaki Takahashi
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人々が文字に近づくと、その文字がもつ世界が表れ、世界を創っていく。そして、世界の中で互いに影響し合う。

投影された世界の裏側には、360度広がる空間があり、文字から生まれたものたちは、空間上のそれぞれの位置や、それぞれが持つ知能や関係性、物理的な影響などによって、互いに影響を受け合いながら、空間上でリアルタイムに計算され、複雑かつ自然な世界をつくっていく。例えば、風が吹けば、風の物理的な影響を受け、蝶は火が嫌いで離れるが、花は好きで近づいていく。自然の景色に同じ瞬間がないように、同じ瞬間は二度となく、常に初めて見る景色を創り出す。

漢字が亀の甲羅や牛や鹿の骨、青銅器に刻まれていたころ、漢字の一文字は、ひとつの世界を持っていた。漢字を通して人々が呼び出した世界は、連続し、互いに相互作用を与えながら、世界は創られていく。

Black Waves:埋もれ失いそして生まれる / Black Waves:Lost, Immersed and Reborn
teamLab, 2019, Digital Installation, Continuous Loop, Sound: Hideaki Takahashi
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コンピューター上の空間で、三次元上の水の動きをシュミレーションし波を構築している。水は、無数の水の粒子の連続体で表現し、粒子間の相互作用を計算している。そして、水の粒子の挙動で線を描き、三次元上の波の表層に線を描いている。そして、立体的に描かれた線の集合を、チームラボが考える「超主観空間」によって平面化し映像作品にしている。

前近代の日本の絵画では、川や海など水は、線の集合として表現されることが多い。そして、その線の集合はまるで生き物かのようにどこか生命感を感じる。前近代の人々らには、実際、古典的な日本の絵画(川や海などで言うならば、まるで生き物のように見える線の集合)のように、世界が見えていたのではないだろうか。

「なぜ、前近代の人々が川や海そのものに生命を感じていたかのようなふるまいをしていたのか?」、そして、「なぜ、彼ら自身も自然の一部であるかのようなふるまいをしていたのか?」という疑問へのヒントが、それらの絵画表現の中にあるように感じる。

もし、ビデオカメラで切り取った本物の波よりも、本作の波の方に、より鑑賞者と作品世界との間に境界線がなくなるような、作品世界に入り込むような感覚、もっと大胆に言えば、その線の集合にすら生命体だと感じ、まるで鑑賞者が波に憑依するかのような体験をするならば、前近代的な日本の「世界の見え方」と、そこから発生する「世界に対するふるまい」とのつながりが見えてくる。

自然とは観察の対象ではなく、「自分自身も自然の一部である」と考えていたかのようなふるまいは、単に、かつての人々の見え方が、川や海のような自然の一部を生命体のように見せ、自然の一部にすら憑依させてしまいやすい見え方だったからではないだろうか。つまり、自然と自分との境界がないような感覚になりやすい見え方だったからではないだろうかと思うのだ。

永遠の今の中で連続する生と死、コントロールできないけれども、共に生きる / Continuous Life and Death at the Now of Eternity Cannot be Controlled but Live Together
teamLab, 2019,Interactive Digital Installation, Endless, Sound:Hideaki Takahashi
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現実の時間の流れの中で、花々は生まれ、つぼみをつけ、咲き、やがては散り、枯れて、死んでいく。花は誕生と死滅を永遠に繰り返し続けていく。 作品の置かれた場所の日の出とともに作品世界も明るくなり、日の入りとともに暗くなっていく。そして、1年を通して、咲いていく花々が移り変わっていく。
作品はコンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。 あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の 状態が複製されることなく、変化し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。

<写真は全て参考画像>

●チームラボ とは

アートコレクティブ。2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、デザイン、そして自然界の交差点を模索している、学際的なウルトラテクノロジスト集団。

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