ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント
クレラー=ミュラー美術館の創立者ヘレーネ・クレラー=ミュラーの類まれなコレクションを紹介!

2021/09/30(木)

ゴッホ展2021 フィンセント・ファン・ゴッホ『レストランの内部』1887年夏 クレラー=ミュラー美術館

東京都美術館で「ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」が開催中です。

本展は、フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890 以下「ゴッホ」)の芸術に魅了された世界最大の個人収集家であるヘレーネ・クレラー=ミュラー(1869-1939 以下「ヘレーネ」)のコレクションに焦点を当てます。

▼チケットは日時指定予約制。音声ガイド・鈴木拡樹さんコメントはこちら

ゴッホ展2021 フローリス・フェルステル『ヘレーネ・クレラー=ミュラーの肖像』1910年 クレラー=ミュラー美術館

ヘレーネは、家族で受けていた美術講義により美術に関心を持つようになり、19世紀の近代絵画を収集し始めます。実にその数は、11,000点を超える作品を手に入れます。特に、ゴッホの作品に深い精神性や、人間性を感じ取っていたヘレーネは、積極的にゴッホ作品を集め、世界最大の個人収集家となりました。

ヘレーネは、のちに「美術館を建てるつもりでいます。(収集した美術品は)100年後には文化的なモニュメントになるはず」と考え、クレラー=ミュラー美術館を開館、初代館長として就任しました。

本展では、クレラー=ミュラー美術館のコレクションから、ゴッホの初期から晩年までの油彩画28点と素描・版画20点、そして関連作家の油彩画20点が展示されています。

ゴッホ展2021 フィンセント・ファン・ゴッホ『夜のプロヴァンスの田舎道』1890年5月12~15日頃 クレラー=ミュラー美術館

見どころのひとつとして、ゴッホの晩年の集大成ともいえる「糸杉」シリーズの『夜のプロヴァンスの田舎道』があげられます。

「「ヒマワリ」のような作品にしたい」と、ゴッホがサン=レミで本格的に取り組み始めたのが、糸杉でした。まばゆい色彩の中で異彩を放つ、糸杉の濃い緑色の色調に心を奪われながらも、弟テオに宛てた手紙では、それを表現する難しさがいくども吐露されています。おそらく南仏滞在の最後に制作されたプロヴァンスの集大成といえる作品、16年ぶりの来日です。

ゴッホ展2021 フィンセント・ファン・ゴッホ『森のはずれ』1883年8月-9月 クレラー=ミュラー美術館

ゴッホ展2021 フィンセント・ファン・ゴッホ『悲しむ老人(「永遠の門にて」)』1890年5月 クレラー=ミュラー美術館

また、ヘレーネが最初に手に入れたゴッホ作品『森のはずれ』ほか、ゴッホがオランダ時代に制作した版画『永遠の門』を模写したものである『悲しむ老人(「永遠の門にて」)』なども展示されます。同作品は、ヘレーネの夫であるアントンが25回目の結婚記念日に妻へ送ったとされる2点のうちの1点です。

ゴッホ展2021 フィンセント・ファン・ゴッホ『黄色い家(通り)』1888年9月 ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)

さらにファン・ゴッホ美術館から『黄色い家(通り)』を含む4点が展示されます。20世紀初頭からファン・ゴッホの人気と評価が飛躍的に高まっていく背景にも注目です。

ゴッホ展2021 ジョルジュ・スーラ『ポール=アン=ベッサンの日曜日』1888年 クレラー=ミュラー美術館
若くして亡くなったスーラの作品数は非常に少ないが、ヘレーネは少なくとも4点の油彩画を手に入れていたという

早くから公開と後世への継承を意識していたヘレーネは、西欧美術の流れにも目を配り、18世紀以前の作品も収集していました。印象派の画家たちの中でも、人物画を得意としたルノワールや、バルビゾン派のミレーをはじめ、モンドリアンほか作品点数がとても少ないとされている点描技法と色彩理論を研究していたスーラについては世界最大級のコレクションとなるほど。本展では、そういった近代絵画の流れも辿ることができます。

ゴッホ展2021 展覧会特設ショップ

「ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」は東京都美術館にて12/12(日)まで開催。東京展を皮切りに福岡、愛知へと巡ります。

▼チケットは日時指定予約制。音声ガイド・鈴木拡樹さんコメントはこちら

開催概要

開催期間

  • 9/18(土)~12/12(日)

会場

  • 東京都美術館

問い合わせ

  • 050-5541-8600(ハローダイヤル)

▼チケットは日時指定予約制。音声ガイド・鈴木拡樹さんコメントはこちら

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