【インタビュー】椎名慶治

2025/8/15(金)

椎名慶治

ベストを尽くしたセットリストを組み、忘れられない一夜にしたいと思っています

今年でソロデビュー15周年という節目を迎えることになった椎名慶治。「さぁ」や「それじゃあバイバイ」といったスマッシュヒットを飛ばしたSURFACEからキャリアを数えると27年目ともなるが、『Minus One~Plus U~』と題し、これまで足を運べなかった都市で待つファンへ向けてひとりで歌いに行くツアーもおこない、バイタリティ溢れる活動を継続中だ。

「専門用語でCDからヴォーカルを抜いたデータをマイナスワンと言うんですけど、サポートメンバーを呼ばず、音源を流す形で歌ったんです。手探りの部分もありましたが、めちゃくちゃ盛り上がったし、終わってみれば楽しかったという声が多くて。バンド形式で行きたいのは山々なんですけどね。今年はそういう意味でも新しいこともちょこちょこやっていますね」

その15周年の当日となる11月10日には客席からのリクエストされた曲にリアルタイムで応じて披露するライブも控えているが、その2週間前、10月25日に「WE ARE @LIVE」と題した一夜限りのスペシャルライブを東京・日本橋三井ホールにて開催することが決定した。

「去年かな、その日だけのスペシャルなメンバーでライブをやれたらいいな、という話をスタッフとしてて。1stフルアルバムでいちばん大事な曲「RABBIT-MAN」のドラムを叩いてくれたのがTRICERATOPSの吉田佳史さんで、一緒にライブもしたかったんですけど、これまで全然スケジュールが合わなかったんです。だから、吉田さんを押さえられたらやりましょう、というのが最初でしたね。その後、会場を押さえ、吉田さんからもOKをもらい、他のメンバーも決めていきました」

14年の時を経ての共演となるのだが、一夜限りというからにはこれだけではない。

「バンマスとしては、僕の曲すべてを知っているキーボディストの村原康介。ギタリストは近年ずっと弾いてもらってる香取真人。ベーシストはいつもだったら右腕みたいなヤツがいるんですけど、今回は最近知り合ったスペシャルなベーシスト、B'zのアレンジやライブサポートをされている徳永暁人さんです。ライブの打ち上げに無理やり参加し(笑)、直談判しましたよ。こんなに楽しいことが起きていいのかなと思うし、自分の若い頃に言いたいですね、こういう日が来るんだぞ、って」

この豪華な面々に加え、椎名が「ちょっと意外な人が来るんじゃないかなと思うので、楽しみにしててほしい」と語るゲストも登場するという。ソロデビュー以後における椎名の歴史を総括するような内容にもなりそうだ。

「そうせざるを得ないところはありますよね。(ソロとして)MVになっている曲も10曲以上はありますし、そこはなるべく網羅して。スタンダードな曲もこのメンバーだからこうなるよ、というのが見せられますから。新旧問わず、自分の歴史の中で選りすぐりの曲を、SURFACEやJET SET BOYSも含め、ベストを尽くしたセットリストを組み、忘れられない一夜にしたいと思っています」

ソロとしてはもちろん、SURFACEも復活して八面六臂な活動を続ける椎名。そのエネルギーの根源はどこにあるのか、と問うと実に力強い言葉と眼差しが返ってきた。

「綺麗事抜きでお客さんと一緒にいることが好きなんです。そのためなら喜んで、という。もちろん、制作はヒイヒイ言いながら全部苦労していますよ(笑)。でも、お客さんからたくさんのモノを貰っているわけで、目に見えない何かを心に残せれば、と凄く楽しんでやっていますね」

プロフィール

椎名慶治/しいなよしはる

’98年、SURFACEのボーカリストとしてデビューし、’10年からはソロ活動を開始。’16年にはベストアルバム『RABBIT “BEST” MAN』をリリースした。

公演情報

Yoshiharu Shiina Special Live 2025「WE ARE @LIVE」

  • 10/25(土) 16:00 東京・日本橋三井ホール

インタビュー・文/ヤコウリュウジ
Photo/岡田晃奈
構成/月刊ローチケ編集部 8月15日号より転載


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