【インタビュー】Royz

2025/12/15(月)

この1年のお礼を伝えられるライブに。
楽しみつつ、感情を込めてやっていきたい

SNSを中心に「丸の内ミゼラブル」という曲が大バズりした記念に東京メトロ丸の内線全駅に自分たちのポスターを掲示したり、半年かけておこなった大規模ワンマンツアーでは、そのグランドフィナーレとなったLINE CUBE SHIBUYA（渋谷公会堂）公演を見事完売させたり、『#Royzって誰なん？』というユニークなタイトルを自ら掲げ、無料ライブを開催するなど、ヴィジュアルシーンに救世主のごとく姿を現わし、今年その名を世に広く知らしめていったロックバンドがRoyzだ。

公大「僕らの活動内容は16年間変わらないので、やっと時代が追いついてきて、ようやく花が咲いたなという感覚です」

バンドが花を咲かせるまで16年。コロナ禍を経て、本気で下剋上を引き起こそうと腹をくくると、バンドが上昇気流に乗りだした。

昴「僕らは元々全員が主人公になりたかったけど、なれなかった人たちの集まり。“私なんか何にもなれない”と思っている子たちは、自分らと一緒なんですよ。だから、僕らは花を咲かせるまで16年かかった。ヒーローでもなんでもなかった僕らのこの人生、それをうまいこと使って、自分の生きるヒントや前に進むためのきっかけにしてもらいたい。そうやって、誰かの何かになれたらそれだけで幸せなので、Royzを自分のために好きに使ってほしい」

まさに『なにクソ魂』。下剋上精神でのし上がっていくバンドの姿、さらには、ヴィジュアル系というジャンルでありながらも結成当初から胸に響く良質なメロディーで共感を広げていった彼らは12月6日、マキシシングルをリリース。タイトル曲「花音」は歌唱力、演奏力を兼ね備えたバンドにしか出せないバラードとなっている。

昴「僕らが元々もってるものだから無理していないんです。他の人にはできない。これを正々堂々と出せるのがRoyzの良さ、強みですよね」

公大「バラードはバンドの必殺技になるので、すごく時間をかけて練りに練ってつくりました」

智也「個人的にバラードはめちゃくちゃ好きなので、早くライブでやりたい気持ちです」

杙凪「この曲のために、ええアコギ買ったんですよ！めっちゃいい音が出ました。ツアーでは買ったアコギでこの曲を弾きます」

現在Royzは「この1年のお礼を言いに行けたら」と昴が語るように、彼らの想いを込めたワンマンツアー『-二〇二五御礼行脚-「幻影都市で君と生きる」』を開催中。公大は「普段やってない曲も聴けるものになる予定」と話す。

智也「ワンマンでここまで短いツアーはないので、1本1本しっかり楽しんで、感情を込めてやっていくしかない」

本ツアーでもヴィジュアル系特有のお客さんたちが一糸乱れぬ動きで振り付けを踊り、頭を振る動きを見学しながら試せる『地蔵エリア』チケットを販売。動きを練習しながら「最終的にはみんなが笑っている空間になる」と杙凪。

さらに、12月31日には神奈川県・川崎CLUBCITTA'にてRoyzが一念発起して始めた主催カウントダウンイベント『GOD FES』を今年も開催。キャリアは関係なく、全員が同じ持ち時間でライブを行なう本イベントは、新人にとっては下剋上が叶えられる夢の場所でもあり、そこはRoyzというバンドのあり方とも通じている。

昴「自分らがいいなと思ったバンドを呼んでいるので、体力の許す限り頭から観て、お祭り騒ぎしてもらえたらいいな」

そして2026年。Royzはバンド史上最大の下剋上を引き起こし、9月16日、ついに夢の舞台である日本武道館に立つ。