【インタビュー】Official髭男dism

 

Official髭男dism

最注目のニューアルバムを携えたホールツアー

 

追加公演に自身初の日本武道館公演を含む、6都市・全8公演に及ぶ『Official髭男dism one-man tour 2019』を大盛況で完走したOfficial髭男dism。

藤原 新しいヒゲダンの幕開けという感じがしました。武道館で鳴り響いた自分たちの音楽にさらなる可能性と魅力を感じましたね。7年やってきた活動の通過点とはいえ、とてもメモリアルな時間になったと思います。

小笹 常に大人数に対してやるんじゃなく、1対1を何個も重ねて結果大きい会場になっていくことは心がけてたんですが、実際ステージに立つまでは未知数で。でも上がった瞬間、2階席の一番奥のお客さんにも心が通ってるって実感できたので、自信にも繋がるし、ヒゲダンの第二章が始まる、そんなライブだったと思いますね。

ホーン隊を含む9人全員で作り出す人間力溢れるステージングも見事だった。

楢崎 それはめちゃくちゃ嬉しいですね。一緒に演奏する人たちが仲間じゃないとヒゲダンらしくないなと思うし、コミュニケーションの取り方もファミリー的なんです。

加えて、公演当時、まだリリース前の新曲「宿命」を本編ラストにセットしたことも、今の彼らの自信を伺わせた。

藤原 ラストにふさわしい楽曲だなということにチーム満場一致でした。それだけ強いパワーを持っている楽曲が生まれてきてくれたことに感謝です。

「2019ABC夏の高校野球応援ソング 熱闘甲子園」テーマソングでもある同曲。春のセンバツ決勝戦をメンバー全員で観戦し、ヒントを探っていっただけに歴史ある熱闘甲子園の新たなアンセムになりそうだ。

藤原 令和一発目というこのタイミング的に、新しい風っていうのは多少意識していますが、今やりたい音、届けたい音を作るということが最優先でした。実際に甲子園で感じた球場のアンビ感(アンビエンス、環境音)、アルプスに響く声や楽器の音もヒゲダンなりに表してみました。

ゴスペル的なコーラスも特徴であるこの曲にはユニークな仕掛けも。

小笹 実は松浦が歌ってるとき、横隔膜を物理的に揺らしてビブラートをかけて(笑)。蔦谷(好位置)さん、大喜びで『ちょっとごめん、動画撮らせて』って撮ってましたから。

曲のイメージが求める音像に対して、どこまでも貪欲で、しかも楽しみながらチャレンジする彼ららしいエピソードだ。また、彼らを早い時期から音楽番組で紹介していた蔦谷好位置がプロデューサーとして参加していることはバンドにとっても大きな刺激になっている様子だ。

楢崎 音楽の知識量も、具現化する力もアレンジメントの力もヤバいし、挑戦的なことをやる際の選択するセンスもヤバい人です。圧倒されましたね。

小笹 今回、間奏とアウトロのファズギターは一回、何も考えずに『宿命が暴れ出してる』感じで、めちゃくちゃに弾いて。そのあと蔦谷さんに精査してもらったんですが、その精査するセンスがなければこんなにいい作品にならなかったと思いますね。

藤原 音楽を自らの宿命として選び、背負っている蔦谷さんとの制作は本当に刺激的であり、グッドミュージックの根本という部分の話がたくさんできたことも印象的でした。音楽を作るということの可能性や面白さをさらに知ることができた日々でしたね。

そして夏フェスを挟み、10月からは昨年4月リリースの『エスカパレード』以来となるニューアルバムを携えた全国24ヶ所・全29公演に及ぶホールツアーを敢行する。

松浦 僕らの中では攻めたセットリストになると思います。6~7月のツアーで、ドラマーとして四肢全部を使って、どういう力量でプレイしたらどうなるのか分かったので、次回は力じゃなくて全公演、ライブパフォーマンスとして全力で、いい音を出せるプレイを密かに研究しています。

藤原 アルバムがまず素晴らしいものになっています。それを引っさげてのツアーなので、音源を聴いてライブを見てもらえたらより楽しんでもらえるかなと。原曲通りだったり、ライブアレンジがされていたり、ホールで体感した時に最高に楽しんでもらえるものを作って各地伺います!とにかくハッピーなツアーを作りたい。そのツアーの中でまた自分自身も成長したいし、来てくれたみんなと音楽の素晴らしさを共有していけたらいいなと思っています。

 

プロフィール

オフィシャルヒゲダンディズム

藤原聡(Vo/Pf)、小笹大輔(Gt)、楢崎誠(Ba/Sax)、松浦匡希(Drs)からなる山陰発ピアノPOPバンド。愛称は「ヒゲダン」。

 

公演情報

 

Official髭男dism one-man tour 19/20

 

10/26(土)18:00 千葉・市川市文化会館 大ホール

10/30(水)19:00 なら100年会館 大ホール

11/1(金)19:00 グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)

11/2(土)17:00 グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)

11/7(木)19:00 埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール

11/10(日)17:00 石川・本多の森ホール

11/15(金)19:00 北海道・小樽市民会館

11/17(日)17:00 北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru

11/23(土・祝)17:00 香川・サンポートホール高松 大ホール

11/24(日)17:00 兵庫・神戸国際会館 こくさいホール

11/29(金)19:00 愛知県芸術劇場 大ホール

11/30(土)18:00 東京・オリンパスホール八王子

12/7(土)17:00 岐阜・長良川国際会議場メインホール

12/8(日)17:00 愛知・日本特殊陶業市民会館 フォレストホール

12/13(金)19:00 広島文化学園HBGホール

12/15(日)17:00 島根県民会館 大ホール

12/20(金)19:00 宮城・仙台サンプラザホール

12/22(日)17:00 福島・いわき芸術文化交流館アリオス 大ホール

'20/1/4(土)17:00 福岡サンパレス

1/5(日)17:00 福岡サンパレス

1/12(日)17:00 神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール

1/13(月・祝)17:00 神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール

1/19(日)17:00 鳥取・米子市公会堂 大ホール

1/21(火)19:00 岡山・倉敷市民会館

1/26(日)17:00 新潟テルサ

1/31(金)19:00 宝山ホール(鹿児島県文化センター)

2/2(日)17:00 熊本県立劇場 演劇ホール

2/10(月)19:00 神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール

2/11(火・祝)17:00 神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール

 

 

インタビュー・文/石角友香

構成/月刊ローチケ編集部 8月15日号より転載

 

 

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