【インタビュー】マカロニえんぴつ
2022/4/15(金)
10周年ツアーの追加公演を全国9都市で開催!
2020年11月にミニアルバム『愛を知らずに魔法は使えない』でメジャーデビュー。以降、「はしりがき」(映画クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園」主題歌)、「メレンゲ」(JR SKISKI 2020-2021 キャンペーンテーマソング)などの話題曲を次々と発表し、フェスやイベント、地上波の音楽番組などの出演を通してさらに知名度を上げたマカロニえんぴつ。コロナ禍に見舞われたこの2年間において、もっとも躍進を遂げたバンドであることは間違いないだろう。
はっとり/V&G「前作『hope』(20年4月リリース)以降は思うようにライブができない時期が続いたけど、自分たちの曲をじっくり聴いてくれる人が増えたし、配信ライブなどを通して、今まで縁がなかった人にも届けられた実感があって。結果、プラスになることのほうが遥かに多かったですね」
22年1月にリリースされたメジャー1stアルバム『ハッピーエンドへの期待は』は、この2年における“マカえん”の躍進を証明すると同時に、高いアレンジ能力、際立った演奏力など、このバンドの魅力が凝縮された作品。珠玉のラブソング「なんでもないよ、」から、“サウナ”をテーマにしたハードロックナンバー「TONTTU」まで、ジャンルを超えた音楽性にも驚かされる。
はっとり「『なんでもないよ、』は曲ができたときから手応えがあったんですけど、予想を超えた広がり方で。これまでは『ブルーベリー・ナイツ』『hope』で知ってくれる人が多かったんですけど、新しい入り口になったと思います。『TONTTU』みたいなハードロックは、僕とギターの田辺由明のルーツなんですよ。こういう曲も形にできる実力がついたということでしょうね」
「ハッピーエンドへの期待は捨てるなよ?」と語り掛ける表題曲も本作の軸の一つ。どんな状況であっても希望を持ち続けたいというメッセージは、マカロニえんぴつの根幹でもあるという。
はっとり「絶望の中にいないと希望を探したり、歌う必要はないと思っていて。世間がこういう状況だからこそ、鼓舞するワードが大事だし、それを求められている感じもあるんですよね。ジョン・レノンの『イマジン』もそうですけど、音楽はもともと、夢想家が夢見がちなことを歌うものでもあって。イメージの中だけでもハッピーに向かうべきだし、そういう音楽の在り方に惚れてバンドをはじめたところもあるんですよ」
今年はバンド結成10周年のアニバーサリーイヤー。際立ったポップセンスとロックバンドとしての強さを兼ね備えたマカロニえんぴつは、今も進化の途中にある。その要因は新たな表現にトライし続ける姿勢、そして、“信頼できる仲間やスタッフに支えられている”という確かな手応えだ。
はっとり「音楽的なことでいえば、技術面よりも柔軟性が大事だと思っていて。もちろんメンバーそれぞれの手癖はあるんだけど、クリエイトする際には“いろいろやってみよう”というスタンスが必要だし、マンネリを壊す作業は意識してやってますね。メンバー同士も言いたいことを言い合ってるし、以前よりも空気が明るいんですよ。何よりも互いに尊敬し合えているのがいいなと。“自分たちの音楽がたくさんの人に求められている”と実感できているのも大きいです。スタッフもマカロニえんぴつの音楽を純粋に広げようとしてくれてるし“支えられているな”と感じることも多くて。このバンドで歌えるのが幸せだし、それが自信にもつながってますね」
1月から3月にかけて、初の単独日本武道館公演2DAYSを含む全国ツアー「マカロックツアーvol.13 ~あっという間の10周年☆変わらずあなたと鳴らし廻り!篇~」を開催。5月からは9本の追加公演がおこなわれる。
はっとり「音源のアレンジをできるだけ再現したくて、ツアー前にみっちりリハーサルしました。鍵盤の長谷川大喜は音色の切り替えが大変そうだし、ベースの高野賢也はシンセベースや同期の音のコントロールも担っていて。レコーディングで音を重ねまくった結果、ライブが大変になってしまったんですが(笑)、いいツアーができていると思います。アレンジを練るのは楽しいけど、今後は何も考えずに楽しくやれる曲も増やしたいですね(笑)。自分たちとしては“ニューアルバムのリリースツアー”という意味合いが強いんですけど、10周年のツアーでもあるので、追加公演では、過去の曲を少し増やそうかな……。そんなに大きくセットリストを変えるのは無理なので、何曲かでも増えてたら褒めてください(笑)。会場でお待ちしてます!」
プロフィール
マカロニえんぴつ
’12年に結成。メンバー全員音大出身の次世代ロックバンド。メンバーははっとり(Vo/Gt)、高野賢也(Ba)、田辺由明(Gt)、長谷川大喜(Key)。
公演情報
マカロックツアーvol.13
~あっという間の10周年☆変わらずあなたと鳴らし廻り!篇~追加公演
- 5/20(金) 19:00 レクザムホール(香川県県民ホール) 大ホール
- 5/21(土) 17:00 愛媛県県民文化会館メインホール
- 5/27(金) 19:00 富山・オーバード・ホール
- 5/28(土) 17:00 福井・フェニックス・プラザ大ホール
- 6/2(木) 19:00 広島文化学園HBGホール
- 6/3(金) 19:00 福岡市民会館
- 6/10(金) 19:00 宮城・仙台サンプラザホール
- 6/12(日) 17:00 岩手県民会館 大ホール
- 6/16(木) 19:00 北海道・カナモトホール(札幌市民会館)
インタビュー・文/森朋之
構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載