【インタビュー】猿渡純郎 スモールワールズ
2023/5/15(月)
アジア最大級のミニチュアミュージアムで“見つける”嬉しさ
東京・有明にあるアジア最大級のミニチュアミュージアム「スモールワールズ」がこの春、リニューアル。約7000㎡の広さに展開される6つのエリアをブラッシュアップし、これまで以上に見応えのある施設となった。リニューアルプロジェクトの裏方を務めた新規事業部部長の猿渡純郎氏は、リニューアルのポイントをこう語る。
「もともと“最先端の技術を駆使し日々進化するスモールワールズ。日常を忘れてワクワクし、夢中になれるもう一つの世界”という発想でオープンしましたが、開館から2年半が経過し、一般のお客さまの声を聞いたところ、“見る”だけではなく“(いろいろなものを)見つけました”という声が非常に多くありました。それはまさに幼い頃にオモチャで遊んだ記憶であり、ワクワクした気持ちに通じるものではないかと思います。人は自分で見つけたものは一生忘れないですから。お客様ニーズを掘り下げ、“見つけた!は宝物になる”というコンセプトを打ち出しました。ミニチュアの配置や、壁のレイアウト、音響設備など、いろいろな気づきにつながることに焦点を当て、全面的にお客様目線の演出にリニューアルしています」
エントランスからトンネルを通って3階の展示フロアに入ると、そこに広がるのは1/80スケールで構築された街や空港。『エヴァンゲリオン』や『美少女戦士セーラームーン』もある。精密で凝縮された建物や乗り物を通して、人々がまるでそこに暮らしているような世界に没入できる。
「実際、自分の目ですべてを俯瞰できるのは大きいですね。館内は撮影をOKにしているのですが、スマホを逆さにして撮ったりするとびっくりするような写真が撮れます。“世界の街”エリアがオススメポイントです」
「スモールワールズ」の特徴のひとつとして、最新鋭の3Dスキャナーで全身像を撮影し、自分のフィギュアをミニチュア世界の住民として置くことができる参加型プログラムもある。
「1/80サイズのフィギュアをお好きなエリアに設置できるだけでなく、ご家族の思い出や、七五三や入学式の記念に撮影し、1/35サイズのフィギュアを思い出にご自宅などに飾られる方もいらっしゃいます。撮影後3週間程度でご自宅にお届けします。また3Dデータを販売しております。スマホアプリに入れてARで遊ぶこともできます」
開館当初の客層は、カップルや若者が多かったそうだが、最近は親子連れや外国人観光客も増えており、企画イベントも好評だ。
「ワークショップが人気です。私のお気に入りは指先サイズのカメレオンのミニチュアに色を塗るものなのですが、未就学児ほど天才的な色合いで塗るので面白いです。他にもペットと入場できる日など、リピーターの方にも満足していただけるイベントを今後とも開催します」
最後に猿渡氏にミニチュア世界の魅力について聞いた。
「やはり“かわいい”という一言に尽きると思います。世界各地にミニチュアミュージアムがあり、日本にも古くから伝統細密工芸があります。私たちの心の中には、小さいものへの愛情が感覚としてあると思います。“可愛い”ものを見る優しい気持ちと、“見つけた!”という嬉しさを体感しに、ぜひ遊びにいらしてください」
プロフィール
猿渡純郎/さわたりじゅんろう
株式会社 SMALLWORLDS新規事業部部長、マーケティングプロモーションリーダー、財務管理部でパーク管理を担当。
チケット情報
ミニチュアミュージアム スモールワールズ
- 【入場パスポート】
- 大人(18歳以上)2,700円 中人(中高生)1,900円
- 小人(幼児・小学生)1,500円
インタビュー・文/高畠正人
Photo/村上宗一郎
構成/月刊ローチケ編集部 5月15日号より転載