髙島屋では、伊藤若冲の没後220年を記念して、若冲が生涯のほとんどを過ごした京都に伝わる作品を一堂に集めた展覧会、「京都の若冲とゆかりの寺-いのちの輝き-」を開催いたします。
近年、特に注目され人気を博している奇想の画家・伊藤若冲は、江戸時代中期の1716(正徳 6 )年に京都・錦小路高倉にあった青物問屋(通称:「枡源」)の長男として生まれました。40歳で家督を譲ってから1800(寛政 12 )年に85歳で亡くなるまで、そのほとんどを京都で過ごし画業に専念しました 。
若冲の画家としての歩みには、お寺の存在や僧侶との出会いが大きく関わっており、その作品には対象物を描く上で「草木国土悉皆成仏(そうもくこくどしっかいじょうぶつ)」という仏教思想が影響しているとされています。
本展は、若冲とゆかりの深い京都の 8 ヶ寺に伝わる名品や若冲蒐集で国内外に知られる京都の細見美術館の所蔵品のほか、若冲派と呼ばれる 弟子たちの作品で構成します。緻密に描きこまれたディテール、微笑ましいユーモラスな表情など、仏教信仰に裏付けられた優しくも生命力に溢れる選りすぐりの若冲作品を展観いたします 。