特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」東京国立博物館で開催中!

史上最多の仏像曼荼羅をはじめとした東寺の名宝が上野に大集結!!

国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅 特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」が開催中。6/2(日)まで

 

3/26(火)より東京国立博物館 平成館で特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」が開催中です。開催に先立って行われた内覧会に行ってきました。会場内の様子をお届けします。

 

国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅 重要文化財 弘法大師像(談義本尊) 鎌倉時代・14世紀 東寺所蔵 展示期間3/26~4/21

京都にある東寺は、794年の平安京遷都に伴ない、西寺とともに建てられたお寺です。当時の都の入口であった羅城門を入って東の位置にあり、都の中でお寺が建てられたのは対に建てられた「西寺」と、この「東寺」だけだったと伝わっています。823年に弘法大師空海(以下「空海」)は、嵯峨天皇よりこの東寺の運用を賜り、東寺にて真言密教の根本道場として活動をしていました。

 

国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅 仏像曼荼羅の部屋
国宝 軍茶利明王立像 平安時代・承和6年(839) 東寺所蔵(手前)

今展覧会では4つのテーマと、東寺に伝わる文化財の全貌を紹介するもので、空海が作り上げた曼荼羅の世界を体感できる講堂安置の21体の仏像曼荼羅のうち、史上最多となる国宝11体、重要文化財4体、合計15体の仏像が出展されます。

 

国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅 国宝 帝釈天騎象像 平安時代・承和6年(839) 東寺所蔵
今回、個人目的でのみ撮影可能。フラッシュ撮影は厳禁

さらに今回、特段人気の高い仏像「国宝 帝釈天騎象像」の写真撮影が可能に! 着甲し武器である金剛杵を手に、象に乗る姿をぜひ、展覧会の思い出とともに、色んな角度からカメラに収めてみてください。

 

国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅 秘法とされ、一部の者にしか知られていなかった後七日御修法
今展覧会にて後七日御修法が行われる道場内部の様子を再現

国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅 国宝 風信帖 空海筆 平安時代・9世紀 東寺所蔵 展示期間3/26~5/19
最澄に宛てた手紙で空海の書の中でも最も格調高いもの

第1章「空海と後七日御修法」エリアでは、空海によって始められた鎮護国家の法会であり、真言宗の最重要秘密である儀式「後七日御修法」の道場の様子を、今展覧会にて再現。一般人はもとい、一部の参加した者にしか知られていなかった空海が始めた修法の場を体感することができる貴重な場所となっています。

また、空海の肖像をはじめ、唐から持ち帰った絵画や密教法具、そして、書家としても高く評価されている空海が最澄に宛てた手紙などがこちらに展示されています。

 

国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅 重要文化財 両界曼荼羅図(甲本) 胎蔵界 平安時代・建久2年(1191) 東寺所蔵 展示期間3/26~4/7
空海が唐から持ち帰った両界曼荼羅の写しの写しと考えられています。大きさは実に5メートルにおよぶ大きさです

第2章の「真言密教の至宝」で、最も注目すべきは国宝・重要文化財に指定されている「両界曼荼羅図」です。東寺は「曼荼羅のお寺」と言われるほど数多くの曼荼羅を所蔵しています。その中で国内でも最大級と言われる「重要文化財 両界曼荼羅図」の「甲本」「元禄本」を公開。高さ約5メートルにもなる曼荼羅を近くで見られるのは、この展覧会ならではではないでしょうか。展示作品の近くには、曼荼羅についてわかりやすく紹介している動画もあるので併せて見ると、より密教のルーツや意味合いなどを深く知ることができます。なお、一部展示替えが行われます。

 

国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅 国宝 兜跋毘沙門天立像 中国 唐時代・8世紀 東寺所蔵
羅城門に安置されていたという伝承があります

第3章「東寺の信仰と歴史」では、東寺の歴史に始まり、安置される仏像や儀式の次第までを記録した寺詩である「国宝 東宝記」や、空海が入寺する以前からの作品「聖僧坐像」ほか、羅城門に安置されていたという伝承がある「兜跋毘沙門天立像」などが見られます。

 

国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅 重要文化財 五大虚空蔵菩薩坐像 中国 唐時代・9世紀 東寺所蔵

第4章「曼荼羅の世界」では、5体が揃っての公開が東京では初めてとなる「重要文化財 五大虚空蔵菩薩坐像」が見られます。5つの智慧を持つとされる同作品は、空海の孫弟子にあたる恵運が中国からもたらし、京都山科の安祥寺に祀りました。その後、東寺の子院・観智院が譲り受けて本尊となりました。5体全てが現存しており、台座の獅子、像、馬は制作当時のものなのだそうです。

観智院では、普段は横一列に安置されていますが、本展覧会では中尊を中央に4体が四方に配され、360度どこからでも見られます。

 

国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅 ミュージアムショップ

なお、今展覧会の音声ガイドは、東寺とも縁深い俳優の佐々木蔵之介さんが担当。そのほか、ミュージアムショップでは漫画『阿・吽』の作者のおかざき真里さんの描きおろしデザイングッズや、海洋堂製「帝釈天騎象像」フィギュア(個数限定)をはじめとした今展覧会オリジナルグッズが約60アイテムが販売、東寺で販売しているグッズなども取り扱っています。

2023年に真言宗は、立教開宗して1200年という節目を向かえます。空海の教えとともに守り伝えてきた至宝を、ぜひ会場にて。特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」は6/2(日)まで開催。

 

開催概要

 

特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」

 

開催期間

3/26(火)~6/2(日)

時間

9:00~17:00

入館は閉館の30分前まで

※ただし、会期中の金曜・土曜は21:00まで開館

休館日

月曜日、5/7(火)

※ただし4/1(月)[東寺展会場のみ開館]、4/29(月・祝)、5/6(月・休)は開館

会場

東京国立博物館 平成館(上野公園)

公式ホームページ

https://toji2019.jp/ ※外部サイトへ移動します

 

 

(文・写真:工藤明日香/ローソンチケット)

 

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