コンサート
【新宿LOFTオープン20周年記念企画①】VOLT(999999999)×来門(SMORGAS)インタビュー!ラウドすぎるツーマンイベントが実現

【新宿LOFTオープン20周年記念企画①】VOLT(999999999)×来門(SMORGAS)インタビュー!ラウドすぎるツーマンイベントが実現

新宿LOFTオープン20周年イベントの一環として、999999999とSMORGASのツーマンライブが5月29日、東京・新宿LOFTで開催される。

ハードコアやダブを取り入れたオリジナリティ溢れるサウンドで“若手最注目”との呼び声高い999999999と、2018年に21周年を迎え、7年ぶりのニューアルバム「NEUBLU」をリリースしたミクスチャー・ロックの生きる伝説 SMORGASのツーマンということで、熱い注目を集める本企画。新宿LOFTならではの新旧揃った、ラウドすぎるライブが行われるだろう。

そこで、999999999のボーカルを務めるVOLTとSMORGASのMC来門にインタビューを実施。それぞれの関係やライブへの意気込みを聞いた。また、途中には、同席していた999999999のベーシストRYOCHIと新宿LOFTの店長 柳沢英則も混ざり、お互いへのリスペクトと音楽愛溢れる座談会となった。

 

男の子が“男”に目覚めていく場所

VOLT(999999999)×来門(SMORGAS)インタビュー


--本日は取材よろしくお願いします。VOLTさんは喋るのが苦手と聞きました。

VOLT「そうなんっす。いや、はい、ちょっと苦手で……」

来門「ええ!? まだ喋るの苦手なの? ライブはかっこいいのにねえ(笑)。でも、そういう口下手なところもピュアでいいよね」

VOLT「いやあ……、恐縮っす」

--本企画の注目度や、SMORGAS、999999999の勢いを見ていると、あらためてラウドロックやハードコアの盛り上がりを感じます。

来門「そうだね、時代がまた変わってきているように感じますね。これまでの音楽シーンは男の子が女の子へのロマンを歌うようなロックが流行ってたと思うんですけど、今は、男の子が“男”に目覚めるような音楽が求められているんじゃないかなって」

-VOLTさんはいかがですか?

VOLT「僕たちは結成して間もないので、今はいかに発信できるかっていうことで手一杯で、お客さんが求める何かを感じる余裕はまだないっすね」

来門「でも、この前999999999のライブ見たけど、なんかやってくれるんじゃないかっていう目でお客さんは見てたよ」

VOLT「それは、めちゃくちゃ嬉しいっす」

“変身”

VOLT(999999999)×来門(SMORGAS)インタビュー


--VOLTさんは、来門さんのパフォーマンスを参考にされていると聞きました。

VOLT「そうっす。2018年の爆音(SHINJUKU LOFT PRESENTS 歌舞伎町爆音祭)で始めてSMORGASを見たんですけど、来門さんのパフォーマンスに衝撃を受けて。来門さんは目線とかジャンプひとつで、お客さんをグワーって盛り上げちゃうんですよね。自分はステージを通してぶつけたい怒りのようなもの伝える手立てがわからなくて悔しい思いをしているので、来門さんからたくさんのことを学んでいます」

来門「伝えるとか伝えないっていうより、自分の持ってるものをいかにステージ上で呼び起こせるかじゃない?」

VOLT「そうっすね」

来門「パフォーマンスって考えると、なんか“演技”みたいな仕組んでる感じがするんだけど、本質的には俺もVOLTもパフォーマンスという言葉ではいい難い何かをぶつけてるんだと思うんです」

VOLT「そうなんすよ! 前に受けた取材でステージ上の振る舞いを自分は“アクト”って言葉で表したんですけど、なんかしっくりきてなくて」

来門「あれじゃない? “変身”じゃない?」

VOLT「あぁ~!」

来門「俺たちって、ライブの3秒前までくだらない話をしてるんだけど、ステージに上がった瞬間に違う自分がでてきちゃうんだよね。それは俺たちの時代だと、シャーマニックなニュアンスで捉えてて。The Doorsのジム・モリソンとかもそうだったと思うんだけど、なんかそういうステージ上で“変身”するVOLTの姿に俺も共感できるんだよね。音楽っていうのは魂の解放だからさ、女の子を好きだという気持ちを解放してもいいし、怒りを解放してもいい。モラルばっかり気にする敏感な世の中だからこそ、バンドは音楽を通して解放して、世相を突破していかないといけないなって思うんだよね」

VOLT「それこそ変身しているからか、自分、いつもライブのことを覚えてないんですよね」

来門「そうそう、その感じだよな。でもたまにさ、変身できない時もあるんだよね(笑)」

一同笑い

来門「そういう時のライブに限ってステージで起きたことを克明に覚えてるの(笑)」

VOLT「自分も一回だけ、変身できなかったライブがあって。初めて新宿LOFTのBAR STAGEに立った時だったんですけど、その時のライブの内容は今でも覚えてますね」

来門「そういうこともあるよね。俺とかVOLTのステージの立ち方は2つに1つしかなくて。お客さんから喝采を受けて栄光を手に入れる最高のライブになるか、それともお客さんから罵声を受ける最悪なライブになるか。必ずいいライブができるわけでもないし、だからこそ笑われる覚悟を持ってないと賞賛も受けられないんだと思う」

--5月29日のツーマンでのそれぞれの変身が楽しみです。

来門「ほんと、ほんと。俺も楽しみです(笑)」

ツーマンだからこその見応え

VOLT(999999999)×来門(SMORGAS)インタビュー


-今回のライブは新宿LOFTオープン20周年の記念イベントですが、おふたりにとって新宿LOFTはルーツと言っても過言ではないライブハウスですよね?

VOLT「俺たちを東京で拾ってくれたのが新宿LOFTで、LOFT RECORDSからアルバムもリリースする予定になっているので、俺たちにとって新宿LOFTはスタートであり、すべてですね」

来門「SMORGASにとっても新宿LOFTは本当にお世話になったライブハウス。一時期、自分はクラブとかでソロで歌うことが多かったんですけど、5年前に新宿LOFT店長の柳沢さんに再会して『SMORGASでやってよ』って言われて。それからまた、SMORGASは広がっていったので、新宿LOFTは特別な場所です。なんていうか、新宿LOFTってロックの精霊みたいなのがいるんですよね。ロックのパワースポット。この間、SMORGASのツアーファイナルを新宿LOFTでやらせてもらって、あらためてそう思いました」

VOLT「一度、新宿LOFTのBAR STAGEでプレイ中にお客さんから酒をかけられて。そん時の、自分には……、魔王みたいなものが取り憑きましたね」

来門「なんだよ、魔王って!」

一同笑い

-そして、5月29日にはSMORGASと999999999のツーマンが行われるわけですが……、

来門「いや、最高だよね。999999999のステージを見ると、なんであのステージに俺が立ってないんだろうって毎回すごいジェラシーを覚えるんですよ。でも今回は同じステージに立てるから、絶対負けられないし、全力で倒しにいきます」

-来門さんの話を聞いてVOLTさんいかがですか?

VOLT「いや、ほんと、まじで……、締まりました……」

一同笑い

--主催者である新宿LOFT店長の柳沢さんもこの場にいらっしゃるので、企画の経緯をお聞かせいただけたらと思います。

柳沢「999999999という若手はまだまだかもしれないけど、SMORGASと一緒にやってもっともっと音楽を好きになってほしいなって、そう思ってブッキングしました。まあ、実際のところは自分がただ見たい2組をブッキングしただけなんだけどね(笑)」

一同笑い

来門「最近、ツーマンがすごい盛り上がってきましたよね。サーキットイベントも見応えがあるんだけど、ツーマンは1対1だからプレイヤーの意識も高くなるし、ショーとしても見応えが上がると思うんです。SMORGASも昔はツーマンをよくやってたから、なんか、昔に戻れたような気がして、すごい楽しみっす」

-どんなライブにしようかなど構想はありますか?

来門「具体的なことは考えてないけど、バンドごとの持ち時間も長くなるし、999999999のことも意識するから、曲も変わってくるんじゃないかな」

VOLT「999999999はツーマンもはじめてだし、ロングセットでやるのも始めてなので……、ワクワクです」

来門「え、ツーマン初めてなの?」

VOLT「そうっす」

来門「そうなんだ。え、いつもどれくらいの持ち時間でやってるの?」

VOLT「30分くらいですね。ただ、今回のツーマンはそれ以上の尺になりそうなので、今から走ったり筋トレしてめちゃめちゃフィジカル鍛えてます」

-身体作りから意識されているんですね。

VOLT「実は、それは来門さんから教えていただいたんですよ」

来門「身体を動かしておくと、リズム感がよくなるんですよね。とくにVOLTみたいにラップとかもやる場合は、ドラムとMCの関係が大事になるから、身体への意識を高めておくと、すごいリズムにはまっていくんですよ」

新宿LOFTがバンド文化のホームとなる

VOLT(999999999)×来門(SMORGAS)インタビュー


-999999999とSMORGASの新旧交わるツーマンは、未来に音楽が広がっていくような希望を感じます。

来門「日本のエンターテイメントは、もっとアーティストのことをわかってくれる世の中になればいいなって思うんだよね。999999999とか、すげーいいバンドがいるのに、社会は若者の表現をシャットアウトしているような気がして。だから、そういう才能を伸ばす大人が増えていけばいいなって。そして、自分も音楽を通して『俺みたいな人間でも這い上がっていけるんだ』っていう希望を見せられたならなって思っています」

-なるほど。

来門「999999999の音楽っていうのは、価値観とか社会をぶっ壊す音楽なんだけど、それは同時に再生の音楽だともいえて。そういう、若者の活動を俺とか大人がまず言葉にしていかないといけないのかなって。俺もVOLTに似て、若いころは言葉を持ってなかったからすごいVOLTのもどかしさもわかるんですよね……。ねえ、ちょっと、RYOCHIはどうなの!? VOLTはあんまり喋れないからさ(笑)」

RYOCHI 「自分たちにとっては来門さんのような先輩がいるのが本当に嬉しくて。SMORGASと対バンすることで学べることがたくさんありますし、来門さんから『よかった』と言ってくださったことがどれだけ励みになったか。だって、VOLTなんて、バンドはじめて1年半ですからね」

来門「いや、本当すごいことだよね(笑)」

RYOCHI 「いい歳して、バンドはじめて、SMORGASと同じステージに立てるなんて夢じゃないですか。でも、そんな夢を見れるのが音楽だと思うんです。なので、999999999のライブで若い人たちに『バンド始めちゃおうかな』なんて思わせられるようなステージができればと思っています。そのためにも、自分たちは目の前の5月29日に向けて精一杯やるだけです」

来門「そうやって、新しい子がバンドはじめていってさ、その先に新宿LOFTがあるっていいよね。歌舞伎町の片隅にあるライブハウスで999999999とかSMORGAS見てさ、音楽やりたくなるのがストリートカルチャーじゃん。そういう意味でもやっぱり新宿LOFTはホームなんだよね」

VOLT「そうっすね」

来門「まあ、だからさ、あらためてVOLTよろしくな」

VOLT「はい!」

《企画名》
SHINJUKU LOFT KABUKI-CHO 20TH ANNIVERSARY
SHINJUKU LOFT & 999999999 PRESENTS 「9vement × 歌舞伎町爆音祭」

2019年5月29日 (水)
新宿LOFT OPEN 19:00 / START 19:30
前売り 2400円 (1D別) / 当日 3000円 (1D別)
出演:999999999 / SMORGAS

《バンドプロフィール》

999999999

999999999


Vo./VOLT
Gt./UC
Ba./ RYOCHI
Dr./YAMAUCHI

2017年、東京で結成。
「High-Speed & Dopeness」を掲げ、Old School Hardcore/Punkを軸に、雑食性の高い楽曲を展開。バンド名 999999999(キュウ)は、メンバー全員が九州出身であることに由来する。都内を中心に活動を重ね、2018年3月に自主制作音源をリリース。同年5月には下北沢SHELTERにて初の自主企画イベント「9vement」を敢行。200人規模の動員を記録し、その存在感を示す。2019年5月には、「9vement×歌舞伎町爆音祭」を開催予定。シーンやジャンルに固執しない柔軟かつ貪欲な姿勢で、加速度的な進化/深化を遂げようとしている。

SMORGAS

SMORGAS


MC. /アイニ
MC. /来門
Dr. /あらきゆうこ
Ba. /河辺真
Gt. /SENSHO1500
1997年結成。2MC+3リズム編成にサンプラーやシーケンサーを組み合わせ、ブレイクビーツ/ラップ/ロックを中心としたサウンドで、ミクスチャーシーンでもユニークな存在として活動を続けている。

OFFICIALTwitter @smorgasOFFICIAL

ローチケサイトリンク

ローチケサイトリンク