【インタビュー】島谷ひとみ
2024/4/15(月)
25周年の感謝を込めたお礼参りのテーマは“Smile”
島谷ひとみがデビュー25周年を迎えた。多彩なオリジナル作品やカバー作品の発表、新たな音楽表現の探求など、25年の活動は濃密だ。彼女はこの日々をどう感じているのだろうか。
「毎日、次の橋を渡るようなイメージで目の前の架け橋を大切に渡って来ました。振り返ると、ここまで辿り着けたんだなと感じています。25年という時間はあっという間であり、長い道のりでもありました。これは私の財産のすべてです」
昨年は“平和の備蓄”という趣旨のもと、発起人として、広島で音楽フェス『PEACE STOCK』も開催し、今年も2回目に向けて準備中とのことだ。
「1回目は大変でしたが、皆さんのご協力のおかげで想像を超える手応えと感動を得られました。このフェスは皆さんで作り上げたものです。今後も子どもたちの未来のためと世界平和のためにこの活動を広めていけたらと考えています」
この25年間で、歌う意識、ステージに立つ意識はどのように変わってきたのだろうか。
「最初の頃はステージに立たせていただいているという感覚でした。変わってきたのは、自分が何を伝えたいのか、どんな役割でここに立っているのか、プロセスを大事にするようになったことです。皆さんにどんな感想を持って帰っていただくか、考えながらステージに立つようになりました」
7月27日からは『HITOMI SHIMATANI 25th ANNIVERSARY LIVE Smile 2024』3公演も予定されている。ライブの趣旨についてはこんな説明。
「一言で言うと、お礼参りです。皆さんとの出逢いあっての今なので、改めてお礼を伝え、そして、これからの誓いとなるステージをお届けできたらと思っています」
“Smile”にはこんな想いが込められている。
「25周年までの間に、自然災害や生命の危機を感じることなど、いろんなことがありました。当たり前だと思っていたことでも、そうではないんだと気づかされることもありました。そんなときにいつも思っていたのは、“光を見失わず、人の笑顔が見たいという想いさえあれば乗り越えられるはず!”ということです。これからも、お互いの笑顔が見たいと思い、“Smile”としました」
今回の公演では25周年ということで、楽しい企画が数多く用意されている。また、7月27日の翌日の28日には同会場で『HITOMI SHIMATANI CROSSOVER 2024 "SONRISA"』も開催される。
「25周年のお祭りなので、当日は会場一帯を“島谷EXPO”にしたいと考えています。これまで表現者として、喜びや悲しみを様々なサウンドに乗せてお届けして来ました。クラッシックの生音でこそ伝えられる世界観を追求してきたのが“CROSSOVER”です。盛り上がる曲を中心とした私らしい世界観とポップスとクラッシックを融合した“CROSSOVER”、25周年の節目で、この2つのテーマでお送りできたらと思っています」
公演に来る人に向けてはこんなメッセージ。
「いつも応援してくれているファンの方、最近出会った方、懐かしく思ってくださる方、様々なシーンで出逢ってくれた人達へ、私の気持ちと共に楽しいステージをお送りしたいと思っています。お互いハグし合えるような温かい空間になることを願っています」
今後の抱負について語る彼女の毅然とした言葉も印象的だった。
「私の世界観を貫き、新しい音楽の出逢いを通して、私の思い描くことを表現し続けていきます」
プロフィール
島谷ひとみ/しまたにひとみ
'99年デビュー。「亜麻色の髪の乙女」「シャンティ」「Perseus-ペルセウス」など多数のヒット曲を持つ。
公演情報
HITOMI SHIMATANI 25th ANNIVERSARY LIVE Smile 2024
- 7/27(土)19:00 東京・品川きゅりあん 大ホール
- 9/28(土)19:00 愛知・メニコンシアターAoi
- 10/4(金)18:30 大阪・ザ・フェニックスホール
HITOMI SHIMATANI CROSSOVER 2024 "SONRISA"
- 7/28(日)16:00 東京・品川きゅりあん 大ホール
インタビュー・文/長谷川誠
構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載