【インタビュー】シクラメン
始まりの季節の不安を熱さで喜びに変える
2018年のシクラメンは元日に大宮ソニックシティへの進出を発表し、初めて長期スパンで作り上げていった一年だった。その結果、12月30日にステージ上から映ったのは「一番後ろの席の方が笑顔になっているのが見えて、ああ届いているんだなと実感できた」(肉だんご)ような、素敵な風景だった。
桃紅茶 大きいホールでやった方が成長につながるし、2000人以上のお客さんが楽しんでいるのを見て、これに応えていかなければいけないんだなと改めて思いました。
12月にリリースされたミニアルバム『JOYPOP』収録の「メリーゴーランド」は、大宮のキャパシティを想定し「大きなホールで最後にやる曲のイメージで作った」(電球)。実際ラストナンバーに持ってきた結果、空気感やあたたかさが描いていた通りとなったのも収穫だった。
応援ソングを歌ってきた彼らにとって春のツアーは、新生活に不安を抱いているような人たちにこそ来てほしいという。
DEppa 大宮でもらったパワーを楽曲にこめて、優しさや熱いものとしてパスできると思っています。夏のお祭り騒ぎとは違ったもの…それはセットリストに直結してくる。
昨年同様、約1年のスパンで大きな目標も立てた。2020年に、電球以外の3人にとっては生まれ育った地・大田区蒲田で凱旋公演を開催するのだ。
会場の大田区民ホールアプリコでは10年前に小ホールでライブをやっているが、大ホールは初進出。しかも2月8&9日の2DAYSという挑戦だ。
「僕と肉だんごはシクラメンを始める前から『いつかここでやりたいね』って語り合っていたんです」と桃紅茶が言えば、肉だんごも「裏の搬入口が1.5メートルぐらいの高さになっていてステージっぽいんで、夜中に歌っていました」。搬入口から大ホールのステージに到達するのだから夢のような話である。
春よりも夏、夏よりも秋と成長が目に見えるようにしていくのがメンバー共通のテーマ。
DEppa 昨年の漢字一文字が“災”で、そういう中でできることはと話した時に、音楽で喜びや楽しさを与えるのが使命じゃないかと。春のツアーから、それを形にしていきます。
プロフィール
シクラメン
'08年に東京都大田区蒲田で結成。DEppa、肉だんご、桃紅茶、電球の3MC+1トラックメイカーのポップグループ。
公演情報
シクラツアー2019春 JOY JOY ENJOY !~楽しまなきゃ損損損!~
3/17(日)17:00 千葉・柏PALOOZA
3/21(木・祝)17:00 大阪・BIGCAT
3/23(土)17:00 岡山YEBISU YA PRO
3/24(日)17:00 福岡DRUM Be-1
3/31(日)17:00 東京・渋谷ストリームホール
4/6(土)17:00 静岡・Live House浜松 窓枠
4/7(日)17:00 愛知・THE BOTTOM LINE
4/13(土)17:00 埼玉・HEAVEN'S ROCK KUMAGAYA VJ-1
4/19(金)19:00 F.A.D YOKOHAMA
4/21(日)17:00 仙台darwin
インタビュー・文/鈴木健.txt
写真/会田忠行
構成/月刊ローチケ編集部 2月15日号より転載
※写真は本誌とは異なります