【インタビュー】関取花
念願のホールライブを開催!
柔らかな歌声に乗せ、日々の出来事に潜む大切な気付きを赤裸々に弾き語る関取花。ライブでのユーモアあふれるトークとのギャップに魅せられる人も多い。話術が話題となり、人気バラエティ番組にも引っ張りだこだ。
飾らない言葉で日常をつづりながら、不意に深層心理をあぶり出すような鋭い視点も併せ持つ歌詞にハッとさせられる人も多いだろう。4~5月期のNHK「みんなのうた」に書き下ろした「親知らず」も、自身の経験を投影した痛みを伴う歌詞と、優しく切ない歌声に多くの共感が寄せられている。
「思春期の頃は、重度の『好かれたい病』。そんな自分が嫌いで、鬱屈した感情を両親にぶつけていました。反抗期とはいえ、かなりひどいことを言った私を両親は見守ってくれたし、あの時期に深められた絆もあります。それを子供の視点から描いてみたいと思いました」
高校時代に軽音楽部に在籍したのをきっかけに曲作りを始めたという。
「中学でバスケットボールをやっていたのですが、身長が低く限界かなと。カラオケで友達に歌を褒められて、軽い気持ちで始めました(笑)」
まるで格好をつけない彼女だが、10年以上も歌い続けているのは「歌が好きだから」に他ならない。
「大学在学中、人づてにCM曲の制作を依頼されました。当時就活中だった私より先に、曲が世に出たんです。ブログには賛否両論のコメントが届きましたが、どんな意見を目にしても落ち込まなかったし、むしろそういう人にも届く歌を作りたいと思えた。歌なら前向きになれる、自分を好きになれると思いました」
軽妙なトークの陰には、内なる自分との葛藤があった。それを包み隠さず歌に込めるからこそ、彼女の歌に心揺さぶられるのだろう。そんな等身大で、なおかつピリッとスパイスも効いた楽曲と楽しいMCを堪能できるホールワンマンライブが決定。
「以前から休日に着席でライブをやりたいと思っていたので、理想的な環境でできるのがすごく嬉しいです。テレビを見て興味を持った方や曲を知らない人も気構えず見られる『親近感』が私のライブのテーマ。まずは騙されたと思って来てください(笑)、絶対に楽しませます!」
プロフィール
セキトリハナ
学生時代に音楽活動を始める。'12年、CMソングに起用された「むすめ」が話題に。今年1月、1年3ヶ月ぶりとなるシングル「朝」をリリース。
公演情報
関取花 ホールワンマンライブ ~西でどすこい東でどすこい~
8/4(土)17:00 大阪ビジネスパーク円形ホール
8/18(土)17:00 東京・品川インターシティホール
インタビュー・文/橘川有子
構成/月刊ローチケ編集部 5月15日号より転載