【インタビュー】SANABAGUN.
メンバーのカラーが各曲に詰め込まれたアルバムリリースツアー
1MCと1ヴォーカル、そして6人のバンド隊で構成される8人組バンド、SANABAGUN.。7月には「フジロックフェスティバル」へ初出場を果たし、その注目度を更に高めている彼らを代表して、岩間俊樹(MC)に話を聞いた。
「フジロックでは2番目に大きいステージに起用されたので、すごく良い景色を見させてもらいました。オーディエンスも温かくて、SANABAGUN.の名前は知ってるけどライブは見たことがない人も少なくなかったと思うので、そういう人に向けてバッチバチのSANABAGUN.を見せようぜ! って気合はかなり入りましたね。『どうしたらSANABAGUN.の魅力を40分で伝えられるか、俺らの実力を認めさせられるか』ってメンバーで話し合って、セットリストを何度も組み直して、リハもかなりの回数を重ねて。結果、反応もすごく良かったし、その経験は自信に変わりました」
そして6月から8月まで、過去のアルバムを再演するライブ・シリーズ「2013-2018」を開催。現在のスタンスとスキルで再構築された楽曲とライブは、非常に見応えがあり、現在のSANABAGUN.の充実を感じさせられた。
「メンバーの変更もあったので、現在のメンバーではやったことのない過去曲も、ライブを通してちゃんと自分たちの血肉にしたいと思ったんですよね。自分のバンドにこういうのも変ですけど、SANABAGUN.は特にバンド隊が巧いし、ライブを重ねるたび演奏が巧くなっていってるので、自分たちのクラシックも今の形で進化させられたと思いますね。オリジナルメンバーも当時の感覚がフラッシュバックする部分もあったし、最初期のアルバムの再演した回は『よくこの少ない武器で戦ってたな……』って(笑)」
その中で4枚目のアルバム『BALLADS』が10月23日(水)にリリースされることが発表された。
「今回は、曲ごとの色や内容はすごく濃いと同時に、ライブ映えだけじゃなくて、日常的に聴いてもらえるような楽曲が多くなったと思いますね。加えて、NONA REEVESの西寺郷太さんやDJ UPPERCUTさんのような外部のプロデューサー陣や、藤原さくらさんやCreepy Nutsという、初めてのフィーチャリング・アーティストも迎えていて。だから、素材となる8人に対して、外部の手が加わったときにどんな面白い効果が生まれるのかなっていう、実験的な作品になったと思いますね。楽曲も、メンバーそれぞれがイニシアチブを握るスタイルで作っていったので、各々のメンバーのカラーと、そこから見えるSANABAGUN.っていう部分が出た作品になったと思います」
11月からは全国8ヶ所を回る全国ツアー「TOUR BALLADS」がスタートする。
「キャリア史上、最大規模のツアーなので、パフォーマンスや演出に出し惜しみをしない内容にできればと思ってますね。今回はアルバムツアーなので、ライブパフォーマンスや男8人がタフに暴れるっていう部分に加えて、『純粋にこの曲が聞けてよかった』みたいな、再現力や演奏力の高さも形にした、音楽としてしっかりと楽しませる内容にできれば嬉しいです。8本の太い鉄柱を、SANABAGUN.っていうコンクリートで固めた、絶対に崩れない、タフな鉄筋コンクリートみたいなライブを見せられればって思ってるので、楽しみにして欲しいですね」
プロフィール
サナバガン
大林亮三(Ba.)、隅垣元佐(Gt.)、澤村一平(Dr.)、谷本大河(Sax. )、高岩遼(Vo.)、岩間俊樹(MC)、大樋祐大(Key.)、髙橋紘一(Tp.)からなる平成生まれのヒップホップチーム。
公演情報
TOUR BALLADS
10/24(木)19:00 東京・Veats Shibuya(Preview LIVE)
11/1(金)19:00 神戸VARIT.
11/4(月・休)19:00 札幌Sound Lab mole
11/15(金)19:00 大阪・梅田クラブクアトロ
11/16(土)19:00 名古屋クラブクアトロ
11/24(日)19:00 仙台MACANA
11/29(金)19:00 広島クラブクアトロ
12/1(日)19:00 福岡BEAT STATION
12/13(金)19:00 東京・マイナビBLITZ赤坂
インタビュー・文/高木“JET”晋一郎
構成/月刊ローチケ編集部 10月15日号より転載