【インタビュー】二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)

2025/9/15(月・祝)

二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)

『make up xxx ~美しきサレ妻メイクの逆襲~』一度見始めたら止まらない縦型ショートドラマの魅力

お笑いコンビ、レインボーの池田直人が企画・プロデュースを務め、自ら主演女優を演じるサスペンス劇『make up xxx ~美しきサレ妻メイクの逆襲~』が、縦型配信プラットフォームFANY:D(ファニーディー)にて公開される。池田と共に主演を務めるのは、Kis-My-Ft2の二階堂高嗣。自身のイメージからは縁遠いモラハラ夫役を演じるにあたっての心構えや、女優として出演する池田との関係性とは?

話題作が矢継ぎ早に配信されている縦型ショートドラマ。刺激的なテーマのラインナップが並ぶが本作も一筋縄ではいかない。二階堂が出演を決めたとき、企画書に書いてあった“サレ妻”という単語は初耳だったという。“サレ妻”とは“夫に不倫された妻”の略だが、これまで知るタイミングはなかったようだ。

「勉強不足なんですけど、そこで初めて“サレ妻”というのがあるのだということを知りました。そこから自分が不倫をするモラハラ夫役というのも把握しました。今まで全く知らなかった世界なので、面白い作品になりそうだなというのが最初の印象です」

本作のいちばんの見どころであり、最も驚かされるのは、二階堂演じる藤川悠馬に不倫される“サレ妻”里奈を演じるのが、お笑いコンビ、レインボーの池田直人だということ。池田は“女優”として出演する。

「単純に池田さんと共演できるのは嬉しかったんですけど、脚本をよく読んでみたら池田さんの役が僕の妻で“里奈”って書いてあったんですよね。“うん?”って思いましたよね(笑)。見直しても確かに女優・池田直人って間違いなく書いてある。一瞬、理解に苦しみましたけど、“コントじゃないですよね?”ということを何度も確認して、ちゃんと女優・池田直人として向き合うことにしました。シリアスなものとコントでは気持ちが全然違いますからね」

売れっ子イベントプロデューサーの悠馬(二階堂高嗣)とメイクアップアーティストの里奈(池田直人)は高校時代から付き合って結婚した夫婦。しかし4年が過ぎ、悠馬が不倫していることを里奈は知ってしまう。“サレ妻”となった里奈は悠馬に復讐しようと決意する。

「不倫をしているだけではなく、加えてモラハラ夫という役もやったことがなかったので、これをやることで自分の引き出しが増えるんだろうなと思いました。ただ、役づくりと言っても参考にする人もいないし、モラハラのさじ加減は特に難しく感じました。今、ハラスメントっていっぱいあるから、どこまでがモラハラなんだろう? というのは意識しながら演じてましたね。あと、仕事柄、イベントプロデューサーの方たちとは普段から接していて、仕事相手と不倫関係になるとか、あり得ないとわかっているので、そういう演技をするのも難しかったですね」

妻である里奈に見せるモラハラ夫の顔、職場でのシゴデキで優秀な面。そして秘めた過去。一筋縄ではいかない多面性があるのが悠馬の魅力。

「幼少期はあまり目立たない冴えない子だったんですよね。そこから勉強して、身なりを整え、自分に対していろいろ言った人たちを見返すハングリー精神で今の地位を築いたわけです。コンプレックスをずっと持ち続けているので、それが邪魔な一方、武器にもなっているという。悠馬には何個もチャンネルがあるんです」

池田との共演を楽しみにしていたというが、シリアスなドラマのヒロインとしての演技は未知数。二階堂との緊張感ある掛け合いは本作の大きな見どころだ。

「モラハラ夫役なので、池田さん演じる里奈とのシーンは心が痛かったです。現場での池田さんはずっと女子なので、声をかけていいタイミングとかものすごく探っていました(笑)。脚本を読んでいるときはもちろんかけないですけど、カットがかかって休憩するときでも、女優さんだからあまり声をかけないほうがいいのかなと思ったり……。ただ、僕が気を使っている真横で、池田さんは平気で服を着替えだしたりするんですよ。普段の池田直人が出てしまうときが多々あるのでそれは困りましたね(笑)」

本作の監督である岡本充史は、かつて二階堂が出演したドラマ『平成舞祭組男』でも監督として携わった旧知の仲。当時の大変だったエピソードを語りつつ、本作での再会は嬉しかったようだ。

「打ち合わせのときに岡本監督から当時の話もありましたが、当時はほとんどお話したことがなかったんです。ただ、あの時代を共にしたというのは僕にとって凄く大きくて、あそこを共に経験した岡本さんとまた会えて一緒に作品を作れるのは嬉しい。きっとあの経験が今作にも活かされると思います」

実際、撮影現場も通常のドラマ撮影とは大きく違っているという。

「僕自身、縦型ドラマに出るのが初めてなので新鮮な気持ちで臨んでいます。通常のドラマとは撮影方法も違うし、あっという間に時間が過ぎていきます」

サスペンス要素のあるドラマだけに、1話が2分弱で進む縦型配信ドラマはハイスピードで展開する。全30話を一気に見るもよし、1話1話、繰り返し見るのも良い。いろいろなライフスタイルに合わせられるのも支持されている理由だろう。

「携帯で気軽に見られる縦型ドラマって、すぐに見られるのが良いんですよね。テレビを見るときは、お風呂なり、食事なり、自分の時間をしっかり過ごした後なので、どうしても準備が必要ですけど、携帯だと片手で操作できるし、“見たい”と思ったらすぐにスタートできるのがいいですよね。僕はまず、話数を追いながらちゃんと最後まで見たうえで、また一気に3~4回は観るタイプです。『make up xxx ~美しきサレ妻メイクの逆襲~』もそうやって何度も観ると思います」

プロフィール

二階堂高嗣/にかいどうたかし

Kis-My-Ft2のメンバーとして’11年にシングル『Everybody Go』でCDデビュー。’25年6~9月にかけて「Kis-My-Ft2 LIVE TOUR 2025 MAGFACT」を開催した。

配信情報

『make up xxx ~美しきサレ妻メイクの逆襲~』

主演:二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)&池田直人(レインボー) 企画・プロデュース:池田直人(レインボー)
総合演出:橋本和明 脚本:今井太郎/佐藤結香 監督:岡本充史 プロデューサー:宮太一
制作:株式会社QREATION

インタビュー・文/高畠正人
Photo/篠塚ようこ
構成/月刊ローチケ編集部 9月15日号より転載

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