【インタビュー】ケツメイシ
2026/1/26(月)

ニューアルバム「ケツノポリス14」を携え25周年記念となる全国ツアーへ!
ケツメイシがいよいよ2026年4月より約2年ぶり、そして25周年記念となる全国アリーナツアー「25周年全国ツアー『ケツメイシ 25th Anniversary TOUR ケツメンCAMP 2026』」を開催。先駆けて1月28日にはニューアルバム「ケツノポリス14」をリリース!
ケツメイシにとって2026年はメジャーデビューから25年の節目の年。アニバーサリーイヤーに彼らはどんな音楽を鳴らし、どんな姿を魅せるのか。
「ケツノポリス14」にはドラマ「6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱」(テレビ朝日系)の主題歌で、ピアノやストリングスの繊細な響きと柔らかな歌声に涙腺が刺激される「泣いても笑って」をはじめとするタイアップソングや、配信リリースされたトラックを含む全15曲を収録。まずは最新アルバムについて語ってもらった。
大蔵 「基本的に、アルバムはこれまでの作り方と同じく、いろんな方が作られたトラックを匿名で100曲以上集めて“いま、みんなで書きたい曲をそれぞれかけましょう”という感じで流し、それぞれが“これ、イイね”とハマったものをプレゼンしていくやり方でした。そうやって1曲ずつ選び、作り上げた曲が集まり、アルバムになっていったという感じですね」
RYO 「自分としては、トラックを聴いて筆が進むなと感じたものを選んでいった気がします。“このトラック、良かったんだよね”って大蔵に言ったら、“それ、俺が作ったんです”ってことも(笑)。匿名性を大事にしているからこそ起きるサプライズでした」
大蔵 「実は100曲のなかには、僕が作ったトラックも10曲くらい入れさせてもらいました」
RYOJI 「アルバム全体のコンセプトみたいなものは特に立てていませんでしたが、グループとしてずっと“なるべく世の中を明るくしていきたい”という思いがあるので、言わずもがな、みんながそこに向って曲作りをやってる感じはありましたね。 僕の場合は“このトラックは大蔵っぽいな?”と思ったらなるべく選ばないようにしてたつもりなんですけどね(笑)。結局のところ、15曲中3曲が大蔵のトラックなので確率高いんですよ(笑)」
大蔵 「どうやら、意図的に外されそうになってたみたいですけども(笑)」
RYO 「けど、見事に入ってきた(笑)」
RYOJI 「今作でトラックを作ってくださったクリエイターのみなさんは、初めての方もいらっしゃるし、久しぶりにご一緒する方もいました。おかげさまで25年も活動させていただくと、自分たちの中で“これ、イイな”という感覚が広がっている一方で、かつて好きだったものに近いトラックを再び選んでいたり、3人の感性が行ったり来たりしているところもあるんだなと感じましたね」
大蔵 「その選曲したトラックごとにどんなテーマで歌詞を書くかについては、事前にみんなでしっかりと共有することを大事にしているのも変わらずで」
RYOJI 「そうだね。プレゼン大会で、“このトラックで曲を作りたい”と手を挙げた人からリリックを書くことが多いので、制作が決定した後で“この曲のテーマはこんな感じだから、歌詞はこうしてみて欲しい”と希望を伝えてます」
RYO 「もちろん、曲によってはあらかじめタイトルだけ決まっているようなケースもありますから、それだけを頼りにリリックを書き始めると、本来の意図とは全然違う方向に書いていっちゃうこともあるので、言葉に対する感覚は人それぞれだから起こることですけども、やっぱり日本語って難しいなって思います。なので、書き始めてからも迷ったりしたら、“この歌詞はこういう方向性でイイのかな?”って、グループLINEで細かい部分を確認したりしてますよ」
2025年6月に配信リリースされたレゲエ&パーティー感満載の「君とレゲエにテキられて」のトラックメーカーtasuku氏は、「KETSUNOPOLIS 8」(2012年)の「脳内開放 – know ya mind free」でトラックを作ったクリエイター。実は、この8作目のオリジナルアルバムがケツメイシにとって1つの転機になったと3人は振り返る。
RYOJI 「アルバム『KETSUNOPOLIS 8』は、レーベルを移籍したタイミングでもあり、意識的に音楽性を変えてみようと試みた時でした。それまでの“ケツメイシってなんかいい曲作る人たち”みたいな印象に少し縛られているような感覚があって、それを払拭したかったというのがあったかな。尖ったものをやりたいという気持ちの現れた作品だったんですよね」
大蔵 「ちょうど『8』のころは世界的には電子ミュージック、EDMなどが広がってて、“みんなで踊ろう”というムードになり始めた頃だったし、でも、日本は前年に東日本大震災があって心沈むニュースが多かったんですよね。だから、せめて少しだけでも音楽で明るくできたらいいなと思ったり」
RYO 「あのアルバムあたりから関わる作家さんがすごく増えたことも、サウンドに大きく影響したんでしょうね。」
大蔵 「いろんな気付きをもらったし、いい勉強になりましたよね」
そうやって試行錯誤を繰り返し前に進んできた3人が、「今の自分たちだから書けた」と口を揃えるのは、柔らで深みのあるナンバー「我が者達よ」。人生の旅路の中で紆余曲折を経ながら、身近な人たちや家族の大切さに改めて気づく…という、成熟した大人だから描ける世界観。楽曲の魅力を伝えやすいということから、ミュージックビデオではなくドキュメンタリータッチのリリックビデオを制作することにしたという
RYOJI 「普段着のまんまで居酒屋に行って、電車に乗ったりするところまで撮影してて。このトラックのビデオを作るなら、演技はしたくないなという意図があったとはいえ、出来上がった映像が想定以上に“いつもの3人”だったので、あまりに素っぽい状態をお見せして大丈夫かなって。まあ、個人的にはRYOさんの日常を皆さんにお見せできたのは良かったですねけどね(笑)」
RYO 「出来上がった映像の自分を見て、“なんかキタナイおじさんが映ってるな”って(笑)世に出していいのか心配になりましたよ」
大蔵 「そんなことないですけども(笑)」
RYO 「まあ、25年経った今の自分たちだから『我が者達よ』の歌詞は書けたと思いますね」
RYOJI 「もし若い頃に同じような歌詞を書いていたら、“お前らに言われたくねえよ”って一蹴されたかもしれない。」
大蔵 「だよね。若い頃は、『みんなでこうしようよ!』とか、もっと血気盛んな歌詞も書いていたと思うんですが、ちょっと大人になって、“こういうのもあるけど、どうかな”みたいな伝え方もできるようになってきた感じはありますね(笑)」
RYOJI 「トラックについても今回のアルバムには、本当にいろんな作家さんが参加してくださっているので、ケツメイシのサウンドにも自然と新しさが取り入れられていると思うんです。ただ、その一方で自分たちとしてはむやみに流行りを追ったりするんじゃなく、今の自分たちの感覚を信じるだけだなという気持ちも強くなりましたね」
RYO 「かつて流行りを意識しすぎて“大やけど”なんてこともありましたから(笑)。我々には、そういうのはあんまり向いていないと悟ってます」
大蔵 「自分たちの耳を信じて“音の良さ”だけを軸に曲を作っていくと、新しい発見がたくさんあるんです。音に呼ばれて今までには出てこなかったような言葉が浮かんだり、自分たちの音楽性が多様になっていくことを実感できたりするんです。アルバムが完成したとき、“これだけ幅広いジャンルでラップを歌ってるグループって、そうはいないな”と、我ながら思いました。これからも、自分たちの耳を頼りに曲を作り続けたいですね」
RYO 「あとやっぱり、アルバムですから僕らとしては曲順は大事にしたいという気持ちがあるんです。だからテーブルを囲んで、メンバーとスタッフみんなで会議しながら曲順を決めたりしましたよ」
RYOJI 「曲順も、25年経つとわりと3人の意見が合いやすい感じになってきました。これといった大きな変化ではないけど、チームワークみたいなものはできあがってきましたよね」
大蔵 「そもそも2年に1回しかアルバムを出さないですから、今の自分たちの感覚を信じて楽しくやらないと(笑)」
RYO 「そうそう。のんびりゆっくり、そして長く(続ける)というのが僕らのスタイルです(笑)」

25年を経て、ますます魅力が深まるケツメイシは、ニューアルバムを携え4月4日から全国アリーナツアー「ケツメイシ 25th Anniversary TOUR ケツメンCAMP 2026」に出る。毎回、ツアータイトルにも工夫を凝らす彼らが、このタイトルに決めたワケとは?
RYO 「ことのはじまりは、RYOJIくんが、ここ最近とてもキャンプが大好きだからです」
RYOJI 「この1年くらい楽しくてハマってます。スタッフにずっと誘われていたんですが、当時はゴルフが楽しくてやんわり断ってたんですよ。けど、やり始めてみたらとにかくスゴく自然が沁みて(笑)。それに、キャンプを愛する人たちの中に、ケツメイシのファンという方が結構多いなと気付いたんです。開放感のある僕らの音楽と、キャンプやアウトドアは相性が悪くないんだろうなとあらためて思ったこともありますね」
大蔵 「ケツメイシのナチュラルなサウンドとキャンプというテーマは今だからこそピッタリだなと思いました。今回は実際に撮影をかねてキャンプに行って、ますます実感してきました」
RYO 「どちらかと言えば僕は今もキャンプよりネオン派なんですが(笑)、行ってみたら楽しかったです。撮影で使った食材を使って、RYOJIくんがキャンプ飯を作ってくれたんですが、それがめちゃめちゃウマかったんですよ。それで、家でも同じ材料で同じように作ってみたんですが、全然違った(苦笑)。場所マジックもありますね」
大蔵 「そういえば、あのキャンプでなかなか火がつかなくて(笑)」
RYOJI 「フワフワした着火剤を利用して火をつけるんですが、あんなにフワフワをおかわりしている人を見たことがない(笑)」
大蔵 「キャンプって、初心者でもお子さんも大人も楽しめるんですよね。今回のツアーテーマをキャンプにしたので、ステージはもちろんですが、会場の内外にお子さんから大人まで楽しんでいただけるような仕掛けをたくさん用意するつもりです。あと、もちろん恒例のコントも必要とファンのみなさんに言われましたので準備する予定です(笑)」
RYO 「ぶっちゃけ最近はコントが一番リハーサル時間が長いんですよ。さすがにもう、コントをやることには慣れましたけど・・・、2年に1回しかやらないんで、いろいろと忘れちゃうんですよ、カラダが(笑)。セリフを覚えるのも苦労するし、特に最初が大変なんですよ。ライブの後に毎回反省会をするんですが、時間の大体はコントの反省ですから」
RYOJI 「そもそも、コントは僕らのつたない歌唱力のハードルを下げるという狙いだったり、お客さんのちょっとした休憩時間みたいな意味合いだったんです。前回のツアーで、会場のお客さんにコントをやるか否かを挙手でアンケートを取ったんですが、ほとんどのお客さんが『コントをやってほしい』と手を挙げてましたから、それはもうやるしかない」
大蔵 「もしかするとRYOさんは、手が上がらない方がよかったみたいですけど(笑)」
RYO 「年齢的に、準備がね…。もうホント、大変なんです(笑)」
ライブ中のコントも、やはりケツメイシは手を抜かない。彼らはいつでも本気で楽しみながら新しい挑戦を続け、ファンを魅了し続けている。最後に、25周年のアニバーサリーイヤーとなる2026年の抱負や、今後の目標について語ってもらった。
RYOJI 「ここまで来たら、大きな目標というより、1年1年、1曲1曲、1会場1会場、できることに対して心を込めて丁寧にやるだけですね。これまでもそうやって続けてきましたし、それが自分たちの可能性を広げることにもなってきたと思いますから、変わらずです」
RYO 「そういえば、RYOJIくんは、キャンプ場にマスタリングから上がったばかりのアルバム音源を持って行って聴いたって言ってたよね」
RYOJI 「キャンプ場で食べるとご飯がおいしく感じるように、音楽もすごくスッと入ってくるんです。自然の中で、周りのお客さんに迷惑にならないように音に浸ってたら、自分で書いた曲と思えないくらい素敵に聴こえてきました(笑)。」
大蔵 「キャンプでこのアルバムを聴くのもおススメです。そして今回のツアーは、アルバムをひっさげた内容ではありますが、ライブで聴くとまた全然違う驚きや楽しさを味わっていただけると思います。それこそがライブの魅力だと思いますし、ライブならではのオモシロさを体感していただきたいですね」
RYO 「そういえば、ライブによくご近所の方たちが足を運んでくれるんです。そのなかには、ケツメイシをよく知らない人もいたと思うんですが、観てくださった後に『コントも面白かったし、なんかよく分かんないけどスゴく楽しかったよ!』とか、『明日から頑張って働けます!』みたいにコメントくれたりするんです。ライブの醍醐味ってそれですよね。難しいこと言わず、それでイイんじゃないのかなって」
RYOJI 「自分たちが楽しんでやらないと楽しさが伝わらないでしょうからね。ただ、僕たちも人間だから、飲みすぎちゃった翌日とか3人でステージの上で目を合わせながら『お前も頑張ってるから、俺も頑張ろう』ってやってる時もあります(笑)」
RYO 「しょっちゅう飲んでるからかもしれないけど、3人はステージでよく目が合います(笑)」
RYOJI 「やっぱり、仲間がヤル気になっているのを見ると、自分もテンション上がるし励まされるんですよね。今年もそんな感じかな(笑)」
大蔵 「仲間だからです!飲み過ぎたからじゃないです(笑)!みなさんもぜひ、一緒に楽しみましょうね!」

プロフィール
ケツメイシ:RYO(MC)・RYOJI(Vo&MC)・大蔵(MC)
人生の機微にふれる歌詞には定評があり、ラブソングをはじめ、友情ソング、人生応援ソング、パーティーチューン、社会風刺から下ネタまで、豊富な語彙と独特の着眼点で日常の喜怒哀楽を巧みに切り取り、数々のヒット曲を世に送り出す。
ライブパフォーマンスも評価が高く、笑いと涙、興奮と感動が一度に味わえるステージで多くの観客を魅了している。2026年は25周年となる全国アリーナツアーを開催。
公演情報
『ケツメイシ 25th Anniversary TOUR ケツメンCAMP 2026』
- 2026/04/04(土)あなぶきアリーナ香川
- 2026/04/11(土)大阪城ホール
- 2026/04/12(日)大阪城ホール
- 2026/04/18(土)LaLa arena TOKYO-BAY
- 2026/04/19(日)LaLa arena TOKYO-BAY
- 2026/05/02(土)マリンメッセ福岡A館
- 2026/05/03(日)マリンメッセ福岡A館
- 2026/05/09(土)日本ガイシホール
- 2026/05/10(日)日本ガイシホール
- 2026/05/16(土)サンドーム福井
- 2026/05/30(土)長野ビッグハット
- 2026/06/06(土)GLION ARENA KOBE
- 2026/06/07(日)GLION ARENA KOBE
- 2026/06/13(土)横浜アリーナ
- 2026/06/14(日)横浜アリーナ
- 2026/06/20(土)真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
- 2026/07/04(土)宮城・セキスイハイム スーパーアリーナ
リリース情報

「ケツノポリス14」
2026年1月28日(水)リリース
- 収録内容 -
[CD]※全3形態共通
01. 和の心
02. One step
03. HIGH JUMP
04. どうしようも無いぐらいに
05. 海岸線サイダー
06. もし
07. 我が者達よ
08. 君とレゲエにテキられて
09. パワーオブボイス
10. ノスタルジー酒場
11. くやしいよな
12. 泣いても笑って
13. 偶然見た夕陽
14. LIVE LOVE LAUGH
15. 笑顔の大人達
[DVD/Blu-ray]
・「海岸線サイダー」MV
・「我が者達よ」Lyric Video
・「君とレゲエにテキられて」MV
・「泣いても笑って」MV
・「海岸線サイダー」MV Behind The Scenes
・「君とレゲエにテキられて」MV Behind The Scenes
・ケツメイシ DAY IN THE LIFE-14-
・「What a Wonderful World!! 25」Digest Movie
※訂正とお詫び
月刊ローソンチケット1/15号掲載のインタビュー冒頭部分、「ケツノポリス14」の紹介文中に“先行配信の7曲を含む”と記載されておりますが、配信曲は“5曲”の誤りでした。訂正してお詫び申し上げます。
インタビュー・文/橘川有子
構成/月刊ローチケ編集部