【インタビュー】秦 基博
2026/9/15(火)

デビュー20周年の現在地を
生のステージで!
秦 基博がデビュー20周年を迎える。2006年にシングル「シンクロ」でメジャーデビュー。以降、「鱗(うろこ)」「ひまわりの約束」などのヒット曲を生み出し、色彩豊かなサウンド、映像やストーリーを想起させる楽曲、奥深い表現力をたたえたボーカルによって幅広い音楽ファンから支持を得てきた。
「20周年には、10周年や15周年のときとは違う重みを感じますね。デビュー当初は将来のことをあまり思い描いていなくて、目の前の制作やライブに集中していて。それは今も変わってないかもしれないですね」
秦自身がターニングポイントとして挙げるのは、「やりたいことを地に足を付けて表現できた」という3rdアルバム『Documentary』(2010年)。その後も、作詞・作曲はもちろん全曲アレンジまで手がけた5thアルバム『青の光景』、洋楽のテイストやトラックメイクの手法を取り入れた6thアルバム『コペルニクス』など作品ごとに変化と進化を続けてきた。
「ずっと“次のアルバムをどうするか?”ということに向かい合ってきた気がしますね。オリジナリティみたいなものを確立できたのは『Documentary』かもしれないですが、1st『コントラスト』(2007年)、2nd『ALRIGHT』(2008年)も今聴き直すと、自分らしさはしっかりあって。振り返ってみると、ずっと秦 基博らしい音楽をやってきたんだなと感じます」
最新曲「ひとひら」(TVアニメ『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』オープニングテーマ)は夏の風景の断片、そこに伴う切なくて淡い感情を描き出したミディアムチューン。抒情的なメロディには、秦の個性がしっかりと宿っている。
「(タイアップ曲は)原作や映像から感じ取ったことをもとに、自分らしく構築することを大事にしていて。そのほうが広がりが出ると思うんですよね。たとえば『ひまわりの約束』(映画『STAND BY ME ドラえもん』)も、ドラえもんと重ねれば、のび太とドラえもんの歌ですけど、そこから離れるといろんな関係に当てはまると思うんです。卒業式や結婚式で使ってもらうこともあるし、想像以上に広がった曲ですね」
20周年を記念したアニバーサリーライブ『HATA MOTOHIRO 20th Anniversary LIVE』は11月3日に大阪・大阪城ホール、11月8日に神奈川・ぴあアリーナMMで開催。11月8日は秦のデビュー記念日だ。キャリアを通し、弾き語り、バンド編成、オーケストラなど様々なスタイルでライブをおこなってきた秦。オーディエンスに対する思いも年を重ねるごとに強くなっているという。
「会場に来てくれる人たちへの思いもより深まっている気がします。貴重な時間を使って、チケット代を払って来てくれたみなさんに対して何が提供できるか。自分の表現を余すことなく楽しんでもらうにはどうすればいいのか。歌や演奏はもちろん、ライブ全体の構成や演出を含めて、より深く考えるようになりましたね。20周年のライブでは、今まで自分がやってきたものが凝縮できるものにはしたくて。いろんな表現を楽しんでもらえたらなと思っています」
「この時代に生きる人間として、何を歌いたいか。音楽の聴かれ方は変わりましたけど、自分がやりたいことはそれほど変わってないんですよね」という秦。CDから配信、そしてストリーミングへ。リスニング環境が大きく変化するなか、自らの表現をしっかりと突き詰め、唯一無二のシンガーソングライターとして確固たる存在感を得てきた秦 基博の現在地をぜひ、生のステージを通して体感してほしい。
誌面連動Q&A
- Q.
手土産を選ぶポイントは?
A.
「美味しいものはたくさんありますが、日持ちするものを選びます。あとは困ったらヨックモックです」
プロフィール
秦 基博/はたもとひろ
ʼ06年11月、シングル「シンクロ」でデビュー。ʼ14年、映画『STAND BY ME ドラえもん』主題歌「ひまわりの約束」が大ヒット。その後も数々の映画、CM、TV番組のテーマ曲を担当する。
公演情報
HATA MOTOHIRO 20th Anniversary LIVE
- 11/3(火・祝) 17:00 大阪城ホール
- 11/8(日) 17:30 神奈川・ぴあアリーナMM
インタビュー・文/森朋之
構成/月刊ローチケ編集部 9月15日号より転載