【インタビュー】ゲスの極み乙女。
めちゃデカいホールならではのライブをしたい
4人組ロックバンド、ゲスの極み乙女。(以降、ゲス極)が、前作『達磨林檎』から約1年3ヶ月振りのニューアルバム『好きなら問わない』をリリース。リード曲の「オンナは変わる」は、さらなる進化を見せる新作を象徴する一曲となっている。
川谷絵音 「オンナは変わる」は、改めて“ゲスの極み乙女。はこうだ!”ってものを作りたかったんです。ゲスっぽいし、それでいて今までにない、すべてが進化した新しい楽曲ができたって思えましたね。アルバム全体の色は、この曲ができてからいろいろ見えたなっていうのはあります。
休日課長 進化してるし、ほんとこの4人じゃないとできないサウンドやアレンジだったりが詰まってます。ゲスの極み乙女。を知らない人に、まず一曲聴いて欲しいってなったら、この曲かなって。他では絶対聴けない曲だって自信はすごくありますね。
ちゃんMARI リズムだったり、音色だったり、いろんな難しさがいっぱい詰まってる曲なんです。この曲を作って、自分たちがレベルアップしてるなっていうのは実感できました。
ほな・いこか イントロからゲスの極み乙女。っぽいと思えるし、でもやっぱり新しい感覚はすごくありますね。歌詞にしてもサウンドにしても遊び心が成長してる、最後まで聴かずにいられない曲になったと思います。
「オンナは変わる」の曲中で、いきなりベートーベンの「運命」が入るインパクトは大きい。歌詞とサウンドが一体となって、ドラマ性を表現しているのも実にユニークだ。
川谷絵音 歌詞自体が、それまでのことと『運命』以降ですべて反転するんですよ。“ダダダダーン!”“きたー!”ってなるし、ちゃんと曲の流れにも合うし、一番ちょうどいいなって。クラシックはたまに取り入れるんですけど、ちゃんとバンドサウンドの中に落とし込むのは初めてでした。あと、歌詞って普通はただ読んでも成り立つけど、これはそのまま読んでも、なんで? ってなると思うんです。でも曲を聴くと、『運命』が鳴ってその人の状況が変わったんだってわかる。そういうのは、自分にとって新しい遊びだったなって思います。
さらにアルバムは、先行配信された「もう切ないとは言わせない」、TVアニメ「中間管理録トネガワ」のオープニングテーマ曲「颯爽と走るトネガワ君」、ゲス極のアルバム恒例となっている女性の名前シリーズの「アオミ」など、歌詞もサウンドも独自のセンスで彩られた楽曲が次々と展開していく。まさに、ゲス極の最新系の魅力がたっぷりと味わえるアルバムだ。
川谷絵音 これまでの過去も回収して、さらにブラッシュアップできてちゃんと未来を提示して、っていうすごくバランスがいいアルバムになったなって自分で俯瞰で思いました。作れてよかったなって思うし、リスナーにも喜んでもらえるんじゃないかなって思います。
バンドはアルバムを引っさげ、9月14日(金)から全国ツアー『ゲスなのか、タコなのか』をスタート。10月26日(金)には、東京国際フォーラム ホールAで、ツアーファイナル公演を開催する。
川谷絵音 久々のアルバムツアーでもあるし、ゲスの極み乙女。の今後にも関わる大事なツアーになると思うんです。アルバムを聴いた人も、聴いてない人も楽しめるようなツアーにできたらいいなと思います。あと、僕らは6月にNHKホールで結成6周年記念のワンマンライブをやったんですけど、今度はサイズアップした東京国際フォーラムでツアーの最後を締めくくるんです。音もいいし、めちゃデカい会場なので楽しみではあります。NHKホールで学んだものを活かして、フォーラムに照準を合わせて、ホールならではのライブをできたらなって思ってます。
休日課長 僕は、これまでのツアーでも結構わりと挑戦してきたんですよ。あまり人には言わないですけど、自分なりに課題を持ってやってるんです。そこで、新しい課長っていうと恥ずかしいですけど(笑)、自分なりに成長したなって部分を見せたいし、やっぱこの4人最高だよっていうのを見せたいなとは思いますね。
ちゃんMARI ツアーなので、やっぱり新しい挑戦もしたいですね。演奏面とかはもちろん、これまでにプラスアルファしたものをできたらいいなって思ってます。
ほな・いこか ツアーでは、今まで行ったことないところにも行くし、それはすごく楽しみです。あと、東京国際フォーラムはすごく大きいので、今までゲスの極み乙女。を見たことないよって人にもぜひ見に来てもらいたいです。経験を積んで、また私たちも大きくなっていければと思ってます。
プロフィール
ゲスノキワミオトメ
川谷絵音(Vo/Gt)、休日課長(Ba)、ちゃんMARI(Key)、ほな・いこか(Dr)の4人組バンド。プログレ、ヒップホップを基調とした、独自のポップメロディで人気を集めている。
公演情報
ワンマンツアー「ゲスなのか、タコなのか」
9/14(金)19:00 北海道・Zepp Sapporo
9/22(土)18:30 香川・高松festhalle
9/23(日・祝)18:00 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
9/28(金)19:00 Zepp Osaka Bayside
9/29(土)18:30 福岡DRUM LOGOS
10/4(木)19:00 青森Quarter
10/5(金)19:00 宮城・仙台Rensa
10/7(日)18:00 新潟LOTS
10/12(金)19:00 愛知・ダイアモンドホール
10/14(日)18:00 富山MAIRO
10/17(水)19:00 群馬・高崎club FLEEZ
10/21(日)18:00 京都KBSホール
10/26(金)19:00 東京国際フォーラム ホールA
インタビュー・文/土屋恵介
構成/月刊ローチケ編集部 8月15日号より転載