【インタビュー】STUTS[FUJI ROCK FESTIVAL'21]

2021/8/18(水)

STUTS

"Presence"のヒットでシーンを牽引するSTUTSのフジロックにかける想い

ソロ作「Contrast」のリリースや、星野源バンドへのMPCプレイヤーとしての参加など、様々なアプローチで音楽シーンを豊かにしているトラックメイカー/MPCプレイヤーのSTUTS。

今年はドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」の主題歌の作編曲とプロデュースを手掛け、松たか子や松田龍平などの俳優陣と、T-Pablow(BAD HOP)やDaichi Yamamotoといったミュージシャン勢がコラボした楽曲群「Presence」シリーズは大きな注目を集め、それらを収録したSTUTS & 松たか子 with 3exes名義のアルバム「Presence」も好評を博した。

「ドラマの主題歌を手掛けさせて頂いたことで、今まで自分のことや、ヒップホップを聴かない人にも、僕の音楽やヒップホップを聴いて貰えるキッカケが作れたことは、すごく嬉しかったですね。そして、参加して頂いたアーティストの力も本当に大きかったし、感謝しています。作品のフック(サビ)を歌って頂いた松さんの歌唱もとても素晴らしかったです。松さんが今まで歌われたことのないような曲調だったと思うのですが、曲に合わせて素晴らしいニュアンスを表現してくださって本当に最高でした。自分がドラマの主題歌を作らせてもらうなんて想像もつかなかったことだったので、初めはうまくできるか不安でしたが、良い曲ができて色んな方に楽しんでいただけているみたいで嬉しいです」

その彼とフジロックの繋がりは、2019年にリスナーとしてフジロックに赴いたときから始まったという。

「例えばケンドリック・ラマーやN.E.R.D、サンダーキャット……観てみたいアーティストが沢山出るフェスだったので、ずっと行きたいと思ってたんです。でも学生のころは時期的に前期試験と重なっていたり、就職してたときもお盆前で休むのが難しかったりで行けなかったんですよね。アーティストとして活動するようになってからは、逆に『自分が出演者として呼ばれるまでは行けない!』っていう変な意地も生まれて(笑)。だけど、2019年はラッパーのBIMくんに誘ってもらって、彼の運転するキャンピングカーで、2019年の1日目に遊びにいったんですね。見たかったアーティストは割と3日目に固まっていて1日目はそこまで多くなかったのですが、色んな場所で色んなライヴが見れるっていう環境がすごく楽しかったです。それから『こんなに雨降るんだ』とか『すごく歩くんだな……』っていう環境の過酷さにも驚きました(笑)。でも、そういう体験込みで、素敵な記憶に残るような音楽フェスだったので、いつかは自分も出てみたいという思いを強くしましたね」

彼がアーティストとしてフジロックに参加したのは、その翌年。2020年の大晦日から2021年の元旦まで、10時間以上に渡って生配信された「KEEP ON FUJI ROCKIN' II ~On The Road To Naeba~」内の映像コンテンツ「NAEBA SESSION」においてだった。フジロックの会場を流れる、開催日には多くの観客が涼を取る浅貝川の河川敷、通称「ところ天国」にライヴセットを建て、雄大な自然をバックにライヴ演奏を披露し、多くの視聴者を楽しませた。

「大自然に囲まれながらライヴすることなんで今までに無かったので、すごく気持ちよかったですね。フジロックが開催されているときの苗場とは環境が全然違って、「普段はすごく静かで綺麗な場所なんだな」っていう発見もあったり。そんな場所でライヴが出来るのはすごく楽しかったし、YouTubeに上がってるその映像も楽しんで貰えたらって」

その彼が、ついに今年のフジロックのステージに登場する。

「声を掛けて貰えて本当に嬉しかったですね。どのライヴも自分にとっては特別なので、気合いは入るし、でも肩の力を入れすぎずに、普段どおりのいいライヴが出来ればなって。ただ、ずっと出たいと思ってたフェスなので、ちょっと緊張してます(笑)」

今回は「NAEBA SESSION」のようなMPCプレイヤーとしてのソロライヴではなく、ギターに在日ファンクなどで活動する仰木亮彦、キーボードにSuchmosのメンバーであるTAIHEI、TAIHEIと共に新バンド・賽を結成した岩見継吾をベースに、ドラムには日野皓正や鈴木勲とのセッション経験を持つ吉良創太が参加する、バンド形式でのライヴが、レッドマーキーステージ披露される。

「バンドセットでのライヴ自体は元々やってみたいなと思って、去年からワンマンなどから始めていて。更に今年はバンドセットでライヴを披露させてもらう機会が多くなったので、その構成でライヴを見せたいと思ってます。内容的には、自分の曲をそのままバンドで再現するとよりは、バンドの演奏に僕も参加するセッション性と、自分がバンドをリードするコンダクター性の両面を通して、新しいバンドセットの形が提示出来ればと。それを観てる人にどう思ってもらえるのかもすごく興味があります。今回のライヴでも色んな仕掛けも考えているんで、楽しみにしてください」

今年のフジロックは、PUNPEEやSIMI LABを擁するレーベル:SUMMITや、THA BLUE HARB、KID FRESHINO、5.L.A.C.K、鎮座DOPENESS、そしてYOU THE ROCK☆など、例年に比べて多くのヒップホップアクトが登場する。

「純粋にテンション上がりますね(笑)。ヒップホップが注目されるキッカケにもなってくれれば嬉しいし、そこに僕も寄与出来ればって。頑張ります」

公演情報

FUJI ROCK FESTIVAL'21

  • 8/20(金)~22(日) 新潟・苗場スキー場
  • ★STUTSは8/22(日)RED MARQUEEに出演

国内最大級の野外ロックフェス「フジロックフェスティバル '21」開催!
今年は海外からのアーティストの出演はなく、国内アーティストのみが出演する「特別なフジロック」。

注目のヘッドライナーは、初日8/20(金)がRADWIMPS、8/21(土)はKing Gnu、そして最終日8/22(日)は電気グルーヴ!

他にもmillennium parade、NUMBER GIRL、平沢進+会人(EJIN)、秋山黄色など、豪華アーティストが出演!

  • ※コロナ感染症影響によっては、公演が中止・延期になる可能性がございます。詳細は公式HPをご確認ください。
  • [FUJI ROCK FESTIVAL'21 公式HP]https://www.fujirockfestival.com/

インタビュー・文/高木 "JET" 晋一郎

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