【インタビュー】CLAN QUEEN
2026/4/15(水)

12/18東京ガーデンシアターで
バンド史上最大規模のワンマンライブを開催!
2022年の結成以降、コンセプチュアルなアートロックを掲げ、音楽とビジュアルを横断するクリエイティブで独自の存在感を放ってきたCLAN QUEEN。その歩みは、順調のように見えて決して“急激なブレイク”ではない。むしろ、一歩ずつ積み重ねてきた軌跡が、いま着実に可視化され始めてきたのだ。
2025年にリリースし、話題をさらった2ndアルバム『NEBULA』は、『タワレコメンアワード2025“アーティスト・オブ・ザ・イヤー”』に選出され、さらに日本テレビ『バズリズム02』の恒例企画『今年コレがバズるぞ!2026』では第2位を獲得。その結果についてメンバーは驚くほど冷静だ。
AOi(Vo/Gt)は「段飛ばしをした記憶はまったくない」と語り、マイ(Ba)は「ずっと、今できる最大をやってきただけで、ギアを上げた感覚はないです」と断言する。一つひとつの精度を高めてきた回答が、今の評価に繋がっているに過ぎないのだ。
その延長線上にあるのが、2026年4月15日のメジャー移籍である。Sony Music Labelsへの移籍、そしてプライベートレーベルPrincidom Recordsの設立だ。トリプルA面シングル「Secret Empire」のリリースは、単なるスタートではなく、これまで築いてきた領域がネクストステージへと開かれる瞬間でもある。
AOiは、「原点回帰、今までと同じ一歩」と言い切り、その本質を“流通の拡張”として捉える。マイも「大切な3曲を、より多くの人に届けられるようになるのがメジャー移籍」と語り、その言葉通り、CLAN QUEENにとっての変化とは、速度ではなく“届く範囲”の変化だと言い切る。
メジャー移籍第1作となるトリプルA面シングル「Secret Empire」の1曲目「無花果」は、その象徴的な一曲だ。“無花果(いちじく)”とは果実の内部に花を咲かせるという特性から、“満たされない空白を抱えたまま生きること”をテーマに据えた楽曲である。先行配信シングルであり、CLAN QUEEN史上最もポップに弾ける煌びやかなアッパーチューンでありながら、その本質は確実にネクストステップへと進化&深化している。
AOiは「どの時間に流れてもいい曲を作りたかった」と語りながらも、「ただのポップスにはしたくなかった」と告白する。生ストリングスを導入しながら、ドラムやギターには不協和音寸前のエッジを残すことで、ポップとオルタナの緊張感を共存させているのだ。そして、近年目に見えて成長著しいyowa(Vo)は「自分のやりたい歌い方が詰まっている曲」と語り、マイは「速いのに速く感じない空気がある」と表現をする。その言葉通り、「無花果」にはポップソングながら“現実と幻想の境界が曖昧となる感触”が宿っているのだ。
一方、2曲目となる「Eden」はAOiがフルボーカルを担う異色作だ。「ポップと言われたくないから逆をやった」という言葉通り、歪んだサウンドとラップめいた歌声に込められたむき出しの感情がぶつかる。その根底にあるのは価値と飢餓というテーマだ。「ずっと満たされない自分がいて、その空っぽさにフォーカスした」と語るAOiの内面が、そのまま音像化されている。マイは「作品を書いた本人が歌うことで、言葉の根本が赤裸々に伝わるのかもしれない」と分析し、yowaも「CLAN QUEENらしさがより強い曲」と受け止める。ここには、役割分担を超えた運命共同体による“表現の更新”が存在する。
3曲目「Dirty Little Secrets」は、よりバンドとしてパーソナルな側面を持つナンバーへと仕上がった。AOiは「メンバー、ふたりに向けて作った曲」と作品性の根源を語り、バンド内の関係性そのものがテーマとなっていることを告白する。優しく、内省的なサウンドは、これまでの楽曲とは異なる質感を持ちながらも、CLAN QUEENの軸を静かに補強する。yowaも「ふたりを思いながら歌った」と語る。
現在進行形で駆け抜けている4月から始まった全国ツアー『Grand Hotel MONOPOLY Tour』は、“取捨選択された表現”がテーマとなっている。AOiは「新しい筆を作るツアー」として、選択肢の拡がりについて独自の言語感覚で語り、これまでの映像主体の演出のみならず新たな表現へと踏み出す意志を示す。マイも「丁寧に選んだ表現を届けるツアーになる」と話すように、単なる大規模なライブ会場であるだけではなく、“次のフェーズへの実験場”でもあるのだ。
「Secret Empire」には、これまで築いてきたファンダム=“秘密の帝国”が、徐々に公になっていくイメージが込められている。AOiは「一段ずつ進んできた結果」と語り、マイは「一緒に見るべき景色がある」とファンへの信頼を口にする。yowaも「クリエイティブは変わらないが、実現できる規模は広がっていく」と自信を持って語る。
そして、12月18日には、過去最大キャパを誇る東京ガーデンシアター公演が控えている。高さを活かした演出、物語性のある構成。そのすべてが、この1年を通じて繋がっていくのだ。
紆余曲折あった前身バンドの結成からいく年が経過・・・・・・。そう、繰り返すがCLAN QUEENは、決して急激に大きくなったバンドではない。ただ、自分たちが信じるファンダムを大切に拡げ、ついに可視化され始めただけだ。その歩みはこれからも変わらないだろう。彼らの言葉を借りるなら——「たぶん、尖ったまま」という一言に尽きる。
2026年4月15日、CLAN QUEENは満を持してメジャー音楽シーンに革命的表現を投下する。いま最も注目すべき、新しい才能だ。

プロフィール
CLAN QUEEN/くらんくいーん
アートロック"を標榜する新世代ユニット。メンバーはyowa(Vo)、AOi(Vo/Gt)、マイ(Ba)。メジャー移籍第1弾作品となるトリプルA面シングルを4/15にリリース。

公演情報
CLAN QUEEN "Grand Hotel MONOPOLY Tour" 2026
- 4/18(土) 17:00 福岡 BEAT STATION
- 4/19(日) 17:00 福岡 BEAT STATION
- 5/8(金) 19:00 愛知・Zepp Nagoya
- 5/10(日) 18:00 Zepp Osaka Bayside
- 5/15(金) 19:00 Zepp DiverCity (TOKYO)
CLAN QUEEN ONEMAN LIVE 2026「Secret Empire」
- 12/18(金) 19:00 東京 ガーデンシアター
インタビュー・文/ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載