【インタビュー】ASKA

皆さんに求められて自分も歌いたいと思うなら迷わず歌っていく

昨年の『Wonderful World』ツアーに続く待望の全国ツアーが開催される。タイトルは『ASKA CONCERT TOUR 2024≫2025 -Who is ASKA !?-』。9月21日の東京・八王子からスタートし、約4カ月におよぶ長い日程となる。

「2018年からずっと走り続けてきましたし、ここらで以前のような、1年半から2年タームのツアーも考えたけど、声の調子がここ10年で味わったことないくらい良いこともあり、今の発声法を忘れないためにも、“なるべく早く次のツアーやろう！”ということになったんです」

具体的にはどんなツアーになるのか。それは観てのお楽しみでもあるが、現時点で言えることを話してもらった。

「ツアーで新曲を歌うのも大事ですが、デビューして今に至る自分の作品は、もしその時、皆さんに求められていて、なおかつ自分も歌いたいと思うのなら、迷わず歌っていこうと思っています。実は前回、“モーニングムーン”を歌ったんですけど、みんな(聴けるとは思わなかったので)ビックリしていた。でも、ビックリさせた後、“次はどうするか？”というのが今回でしょうね。だからといって新曲を作っていないわけではなくて、すでに6曲くらいはできているんですよ」

今回、チケットの販売方法に工夫がある。家族で来てくれるファンのための「ファミリー席」、さらにキャッシュバックを伴う、中・高生のための「学生席」が設けられる。

「YouTube などを通じて、僕のことを知ってくれる若い人達も増えています。家族連れで来てくれる人達も増えている。そんな人達のための席ですね。でもキッカケは、ポール・マッカートニーなんです。彼の2014年の武道館公演は、アリーナは10万円だけど、若い人達限定で1500円の席を設けていた。とても素晴らしいことだと思ってね」

ASKAはツアーのサブ・タイトルに“ありったけ”という表現を使ったことがあるが、その精神は不変である。でも、何が“ベスト”かというのは、その時々で変化し、セットリストに反映される。
ただ、今回はタイトルに“Who is ASKA !?”という言葉があり、その真意を訊ねたくもなる。

「実はこれ、デヴィッド・フォスターがラジオにゲストで来てくれた時の、彼のジョークからいただいた言葉なんです。打ち合わせして、いざ収録が始まった時、いきなり彼が、“ASKA”って誰なんだ？って言ってね。その場でパーソナリティの人が、固まってしまったという(笑)」

そのデヴィッドとは、2度目の共演が決定している。ツアー前に日程が組まれた「HITMAN David Foster & Friends ASKA,Katharine McPhee,Pia Toscano」だ。6月22日の埼玉・大宮と、6月26日の大阪の2公演が予定されている。

「David Foster & Friendsというのは、ずっと彼が続けているコンサート・スタイルですけど、今回、僕もFriendsの一員に加われたことが大変光栄です。でもまだ、具体的なことは決まってない。去年一緒にやったとはいえ、その時のノリでそのままやる人ではなく、もっと緻密に音楽を組み立てますしね。ただ、去年やった時、“YAH YAH YAH”をすごく気に入ってくれてね。ステージを降りても口ずさんでいた。なのであの曲は、やるかもしれないですけど」

なお、“Who is ASKA !?”ツアー終了後の2025年2月から、アジア・ツアーも予定されている。詳しくは、続報を待つことにしよう。