【インタビュー】Aqua Timez

 

Aqua Timez

歌に乗せて「ありがとう」を直接届けたい

 

親しみやすいメロディと心に寄り添う歌詞を、多彩なサウンドに乗せて届けるAqua Timez。デビューから今年で13年を迎えるが「スタッフを含めて、今が一番、纏まっていていい関係」とOKP-STARは胸を張る。絶好調の彼らが8thアルバム『二重螺旋のまさゆめ』を4月25日(水)にリリース。「爆音と静寂」というアンビバレントな楽曲で構成されていることがタイトルの由来のようだ。

太志 収録曲を並べたとき、ライブハウスで盛り上がれる曲と静寂さを感じる曲の両方が揃ったと思いました。タイトルはいわば曲たちにふさわしいラベルを貼るようなもの。『二重螺旋のまさゆめ』って言葉が浮かんですぐメンバーにLINEで送ったら、いいねって言ってくれました。

デビューから12年たった今でも5人は真摯に音楽への挑戦を続けている。今回、本作を制作するにあたり、初心に戻るかのように「曲作り合宿」を2度も敢行したという。

大介 今はデータをやり取りすれば曲を作れるけど、バンドらしく共同作業で作りたいと思ったんです。同じ飯食って同じ時間を過ごせば、些細なアイデアもすぐに共有できますからね。逃げ場がないからストイックに制作に専念できるし、ご飯も旨かった。OKPが毎夜酔ってる以外は言うことなしでした(笑)

mayuko 合宿で初めて聴いた曲がすごく良くて、すぐにアレンジを始めたのですが、やればやるほど『もっとよくなるはず』となり、すごく時間がかかりました。結果的にはシンプルに立ち返りましたが、曲のラストに向かって音を重ねたりしてキーボード的にこだわることができました。

TASSHI 今回は前作にも増して、楽曲の持つ可能性をとことん追求することができました。ヘヴィ路線を掘り下げた楽曲では、ドラマーとしてのスキルを詰め込みました。この歳で自分を追い込むとは思いませんでしたが(笑)昔を思い出して燃えましたね。

OKP-STAR 僕は逆に“大人”な録り方ができた。3年前の47都道府県ツアー前後は、ライブ感を大切にしていましたし今作も生感を活かした楽曲もあります。ですが、ファンクなノリが大事な曲などはセクションに分けて丁寧に録るなど、音源として最良の演奏は何かをより考えることができました。

合宿ではアレンジを詰める一方、太志は歌詞を書き進めた。その際、コラボした若手アーティストから刺激をもらったようだ。

太志 若いラッパーのGOMESS君と一緒に書いた曲は、僕が投げた歌詞に対してすぐに彼がリリックを返してきたんですが、それがすばらしくて。内心焦りました(笑)。若々しさと文学性もある歌詞に感化されて、僕もさらに掘り下げて書けましたね。合宿のあとも、都内のスタジオに寝泊まりして一人合宿状態で曲を完成させました。ライブを意識しながらも、僕のクセである妄想もいい意味で爆発したアルバムになったので楽しみに待っていて欲しいです。

待望のアルバムを携えて5月からは全国ライブハウスツアー『Present is a Present tour2018』の開催も決定した。5人は、早くもツアーに出たくて仕方がないようだ。

大介 ホールは演出を含めて魅せる面白さがありますが、ライブハウスはそれらを取っ払ってバンドの底力を試されるなと感じます。お客さんとの距離も近く、やる側も必然的に熱くなりますね。

太志 Presentにはみんなに僕らの音楽を贈りたいという思いと、ライブをする今この瞬間=presentが大事なんだという気持ちを込めました。ライブでは長い時間をかけて築き上げてきたみんなとの絆を深めたい。何度も『ありがとう』って言うと言葉が薄まっちゃうけど、それを伝えに行くのがツアー最大の目的。

mayuko 47都道府県ツアーや学園祭などで全国を回らせていただくたびに思い出が増えていきます。鹿児島のライブハウスの楽屋は屋上にあり、アンコール前にいったん楽屋に下がると桜島が見えて素敵だなぁとか。『またここに来れてよかった』という場所が日本中にあって、そこに今年もまた行ける。みんなに会えるのが楽しみです!

TASSHI 僕らのライブに決まりごとは一切ありません。ライブハウスに1人で行くのはハードルが高いというメールやお便りをいただきますが、そこで新たに友達を作る方も多いんですよ。アットホームな場所なので、恐がらずに飛び込んで欲しいです。

 

プロフィール

アクアタイムズ

太志(Vocal)、OKP-STAR(Ba)、大介(Gt)、mayuko(Key)、TASSH(I Dr)からなる5人組バンド。'05年インディーズデビュー。8thアルバム『二重螺旋のまさゆめ』を4月25日(水)にリリース。

 

公演情報

 

Present is a Present tour 2018

 

5月12日(土)17:30 岐阜club-G

5月13日(日)17:30 滋賀U-STONE

5月19日(土)17:30 神戸VARIT.

5月20日(日)17:30 KYOTO MUSE

5月26日(土)17:30 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2

5月27日(日)17:30 水戸LIGHT HOUSE

6月2日(土)17:30 甲府CONVICTION

6月3日(日)17:30 Live House浜松 窓

6月8日(金)18:00 福岡DRUM LOGOS

6月10日(日)17:30 佐賀GEILS

6月16日(土)17:30 新潟LOTS

6月17日(日)17:30 福島・club SONIC iwaki

6月23日(土)17:30 長野CLUB JUNK BOX

6月24日(日)17:30 高崎club FLEEZ

6月30日(土)17:30 広島クラブクアトロ

7月1日(日)17:30 岡山CRAZYMAMA KINGDOM

7月7日(土)17:30 富山MAIRO

7月8日(日)17:30 金沢AZ

7月14日(土)17:30 札幌ペニーレーン24

7月16日(月・祝)17:30 仙台Rensa

7月21日(土)17:30 高松DIME

7月22日(日)17:30 徳島club GRINDHOUSE

7月28日(土)17:30 熊本B.9 V1

7月29日(日)17:30 鹿児島CAPARVO HALL

8月12日(日)17:30 なんばHatch

8月19日(日)17:30 愛知・ダイアモンドホール

8月24日(金)18:00 東京・マイナビBLITZ赤坂

8月25日(土)17:30 東京・マイナビBLITZ赤坂

9月1日(土)17:30 沖縄・桜坂セントラル

 

 

インタビュー・文/橘川有子

構成/月刊ローチケ編集部 3月15日号より転載