【インタビュー】a crowd of rebellion
多彩な輝きを誇る超大作を引っさげたツアーを開催
美メロや強烈なシャウトのコントラストを武器に、変幻自在なサウンドアプローチで独自の輝きを誇る新潟発のラウドロックバンド、a crowd of rebellion。フルアルバムとして2年4ヶ月ぶりとなる新作『Zealot City』は全16曲、初回限定盤に収録されるボーナストラックまで含めれば全19曲という超大作となった。
宮田 (コロナ禍で)身動きがとれない分、制作に没頭したんですよ。だから、やれるだけやった結果ですね。
小林 2枚に分けるという案もありましたけど、そうなるとコンセプチュアルになりそうで。とにかく詰め込んで1曲1曲が狂ってるモノにしたかったんです。
持ち味をふんだんに発揮させながら、ラップ的なアプローチにも挑戦したり、甘美な歌を響かせたりと、多彩な仕上がりとなっている。
丸山 終盤には少しバランスを考えるようなところもあったんですが、収録しきれない候補曲もあったぐらい、バンバン作っていきました。
近藤 制作の流れとしては、丸山がまずデモを作り、そこに宮田と小林が仮歌を乗せて形にするんですけど、そのペースが凄かったですね。
宮田 どういう音楽を自分たちが求めているのか。それが顕になったと感じてます。
そういった作品の中で軸になるのはMVも好評を博している「無罪者」。キャッチーさで言えば「KEEP THE DAY」や「MANIA」といった曲もあるが、「無罪者」はバランスが素晴らしい。
宮田 一番最後にストレートに言いたいことを伝える曲が欲しいと思ったんです。
丸山 この新作を最終的にまとめるような曲になりました。街の入り口のような存在かなと。
宮田と小林が喉の手術後、喋れない期間にヒップホップから力をもらったことをキッカケとして新作ではラップを導入したが、特に「°OD。」は強烈なインパクトを与える曲となった。
高井 ウチらの得意技の部類に入るだろうなと感じてて。割とスッと出せて敵にダメージを与えられる昇龍拳的な存在かなと思ってます。
ラップを取り入れたことによって、歌詞にもいい影響があったという。
宮田 これまで、歌詞の語尾はしっかりと言い切るタイプだったんですけど、ラップはもっと崩したりもしてるじゃないですか。それを自分にも反映させてみたんですよね。
小林 振り返ってみれば、無意識のうちに自分に制約をかけていたというか。でも、今回は汚い言葉もそうですけど、新潟弁も使ってみたんです。
2月には地元である新潟を皮切りに、東名阪をまわるリリースツアーを予定している。コロナ禍において見えない部分もあるが、制作と同様に高いモチベーションを維持しているのが心強い。
高井 言ってしまえば、なるようにしかならないところもある。だからこそ、その中で自分らのベストを尽くすだけですね。
近藤 どんな状況にも対応できるよう、やるべきことをしっかり準備します。
宮田 逆にワクワクしてたりもして。やってみないとわからないこともあるから。13年間、密に密を重ねたライブをやってきたんで、この先のライブの仕方が変わっていくのなら上等じゃねえか、と。今はとにかく強くなったオレらの姿を見せられる日が来るのを待ち望んでますね。
プロフィール
ア・クラウド・オブ・リベリオン
'07年春、新潟県新潟市にて結成。メンバーは丸山漠(Gt)、宮田大作(Vo)、小林亮輔(Vo&Gt)、近藤岳(Dr)、高井佑典(Ba)。
公演情報
a crowd of rebellion Presents Zealot City Tour 2021〔←REDO.〕
2/8(月)19:00 愛知・名古屋クラブクアトロ
2/17(水)19:00 東京・渋谷クラブクアトロ
2/24(水)19:00 大阪・梅田クラブクアトロ
※公演が中止・延期になる可能性がございますので詳細は各公演の公式HPをご確認ください。
インタビュー・文/ヤコウリュウジ
写真/篠塚ようこ
構成/月刊ローチケ編集部 1月15日号より転載