指揮者 山田和樹よりメッセージ
バーミンガム市交響楽団(CBSO)日本公演に寄せて
パンデミック以降、海外オーケストラの招聘が難しくなる中、今回の日本ツアーは何としても実現させたいと強い思いがまずあります。
2016年にCBSOと日本ツアーを行ったことで、急速にオーケストラと家族的な関係を築くことができて、今回の首席指揮者就任というストーリーに繋がることになります。
リハーサル中に練習記号「T」がくると「Tokyo」、「J」がくると「Japan」と言ったりするだけでも、彼らは如実に反応して、全員が日本ツアーを実現させたいことがヒシヒシと伝わってきています。
イギリスのオーケストラは、忙殺という言葉がふさわしいほどに忙しいのですが、彼れは驚異的な体力と能率的な仕事で難なくこなし、常に笑顔を絶やすことがないのにはいつも脱帽しています。
彼らとは、すでに本当の意味で「パートナー」と言える存在であり、リハーサルでも本番でも心から音楽を楽しめ合えます。世界で一番音楽を楽しめるオーケストラ、と言っても過言ではない自信があり、毎回、自分は「世界一幸福な指揮者である」と言える関係です。
6年ぶりの日本ツアーで、ぜひその「パートナー」と作り上げる音楽を、皆様に観て聴いていただきたいです。
山田和樹
躍動するソリストたちと共に、若き巨匠が生み出す新時代の鼓動
指揮
山田和樹
ヴァイオリン
樫本大進 ※熊本、兵庫、神奈川、2023/6/30(金)東京公演のみ出演
ピアノ
チョ・ソンジン ※2023/6/29(木)東京、愛知公演のみ出演
管弦楽
バーミンガム市交響楽団