クラシック
【インタビュー】植松伸夫
【インタビュー】植松伸夫
演奏曲はあなた次第!?観客のリクエストにお応え!
人気ゲーム『ファイナルファンタジー』シリーズの音楽を華やかな吹奏楽で楽しめる『BRA★BRA FINAL FANTASY』。5年目を迎える今回は、来場者が演奏曲を選ぶというユニークな趣向だ。同作の音楽を担当し、本ツアーの制作総指揮も務める植松伸夫氏に話を聞いた。
「今回は、その場でリクエストにお応えするので、演奏を担当するシエナ・ウインド・オーケストラさんも僕らも、何を演奏するか誰にもわからないんです。その場で決まった曲をシエナさんに演奏していただきます。すごいですよね、ミュージシャンのみなさんは。リハーサルはどうするんだろう(笑)」
続いて、植松氏が考えるシエナの魅力について伺った。
「オーケストラというよりバンドに近い感じがしますね。シエナさんは、“ステージが楽しくなるなら何だっていいじゃない”と、柔軟にやってくれます。今までもシエナさんのアイデアでずいぶん面白くなった曲もあります。「Vamo’allaFlamenco」(FFIX)では、いきなりバラをくわえてみんなが出てきたり(笑)」
アンコールでは、来場者も楽器を持ってステージに上がり、一緒に演奏できることが恒例となっている。
「あれは楽しいですよ。うまく吹けるとか吹けないとか関係ありません。ステージに立つという経験は、学生の頃からバンドをやっていたり、ピアノを弾いたりという方は慣れているかもしれませんが、そういう経験がない方にとってはちょっと怖いと思うかもしれません。でもステージに立つのって、ドキドキする反面、すごく気持ちいいんですよ。ワクワクする。だから初めてステージに上がる方にも、そのワクワク感を味わっていただければと」
最後に、読者へメッセージを。
「『BRA★BRA』は面白ければ何でもいいんです。みんなで音楽を楽しんで。ピンと張りつめた空気で交響曲をじっと聴くのも、緊張感を伴ったひとつの音楽の楽しみ方ですけど、我々がやろうとしているのはそういうものではありません。欲しいのは、自分たちとみんなの笑顔ですからね。笑っていただければ嬉しいです」
『FF』の名曲でみんなが繋がるコンサート。ぜひ植松氏やシエナのメンバーらと、笑顔あふれる楽しい時間を過ごしてみてほしい!
インタビュー・文/永芳英敬
Photo/篠塚ようこ
※構成/月刊ローチケ編集部 3月15日号より転載
プロフィール
ウエマツ ノブオ
数多くのゲーム音楽を手掛ける作曲家。近年では、世界各国でオーケストラコンサートや、自身のバンドによるツアーも開催している。
BRA★BRA FINAL FANTASY みんな de えらぼー!
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