クラシック
ぺぺロメロ・ギターリサイタル2017
チケット情報
ぺぺロメロ・ギターリサイタル2017
「ハウザーのゆうべHauser Night」
2017年9月22日(金)東京文化会館(小ホール)19時開演
ドイツの名工~ハウザー2世がぺぺ・ロメロの為に初めて制作した思い出のギターに乗せて、ドイツ音楽<バッハとドイツロマン派>の名曲、そして奏者十八番のスペイン音楽からラベルやぺぺ田代作品までを、名工との思い出を胸に名器で歌い上げる夕べ
◇プログラム◇
[J.S.バッハ]前奏曲(無伴奏チェロ組曲第3番BWV.1009より)
[J.S.バッハ]ガボット1&2(無伴奏チェロ組曲第6番BWV.1012より)
[J.S.バッハ]クーラント(無伴奏チェロ組曲第3番BWV.1009より)
[J.S.バッハ]ロンド風ガボット(無伴奏ヴァイオリンパルティータ第4番BWV.1006aより)
[F. シューベルト]3つのドイツ舞曲
[R.シューマン]メロディー(子供のためのアルバムop.68より)
[R.シューマン]楽しき農夫(子供のためのアルバムop.68より)
[R.シューマン]兵士の行進曲(子供のためのアルバムop.68より)
[J.ブラームス] ワルツ第15番op.39-15
[F.ソル]「魔笛」の主題による変奏曲 op.9
[E.グラナドス]スペイン舞曲第5番 アンダルーサ
[A.バリオス]アルハンブラの小川
[I.アルベニス]アストリアス
[M.ラヴェル]亡き王女のためのパヴァーヌ
[J.マラッツ]スペイン風セレナータ
[ぺぺ田代]遠い日のソナチネ
[ぺぺ田代]若い母の子守歌
[C.ロメロ]キューバ風幻想曲
◇企画への想い◇
2014年開催の「トーレスでタレガを弾く」には大きな反響を頂きました。このコンサートを収録した音源は編集を終えCD発売へ向けて進んでいます。その後、多くの方から「次はハウザーが聞きたい」とのお声を頂きました。ペペタスとペペロメロさんのプロジェクトの一環として、「貴重なギターとそれに合わせたプログラムでの特別なコンサート開催」は当初より重要な企画です。そして今回、そのお声にお応えする形で「ハウザーとドイツ音楽」の企画を実現する運びとなりました。
まず行ったのはペペロメロさんのコレクションの中で、どの個体を使用するかの選択でした。ペペロメロさんはハウザー1世と2世のギターを複数所有しています。私ペペ田代は、もちろんその全てを弾いています。今回ペペロメロさんと二人、それらを並べ、弾き比べる作業を行いました。スプルースのハウザー1世、ハウザー2世が生涯最後に制作したスプルースの楽器。そしてペペロメロさんが初めて手にしたハウザー2世~杉の楽器。この3本が最終的に選ばれ、結果、1969年製~杉のギターを選びました。これは長きに渡りペペロメロさんのメインギターの一つであった楽器でもあります。表面板の右腕が当たる部分が変色していることからも、長時間弾き込まれたことがうかがえます。自ら「旧友」とおっしゃっています。このギターとの出会いやハウザー2世との思い出は、インタビューとして現代ギター誌に公開予定です。
そして、このギターで演奏するプログラムを話し合いました。当初、私はバッハ作品でプログラムの半分を構成することを想定していましたが、その音色を聞くうちに、ドイツロマン派の美しい小品群を加えるべきだと確信しました。それは、その時ペペロメロさんとも同じ考えを持ったことからも、互いに直感したことでした。
結果、フィリップスからのアルバム「父の教え給えし歌」収録のレパートリーが大半を占めることになりましたが、これは自然発生的に互いの心に浮かんだことでありました。その場で何曲か弾いていただきましたが、大変に美しく、またプログラムとしても素晴らしい内容になったと思います。
合わせて巨匠十八番のスペイン音楽~スタンダードレパートリーに加え、グラナダのアンヘル・バスオスの曲も加わり興味深いリストです。また、この公演のみの曲としてフランス印象派の巨匠モーリス・ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」を加えました。
この打ち合わせの日、やり取りの中で自然に「ハウザーで歌う、メロディーを愛でる」ことが当コンサートの大きなテーマとして浮かび上がってきました。
ペペタスのペペロメロ・プロジェクトの根幹をなす「巨匠を小ホールで聴く」スタンスに加え、明確な特色を持つプログラムを、共にお楽しみください。(主催者情報)
ぺぺ・ロメロ ギターリサイタル2017
「私のリビングへようこそ Welcome to my living room」
2017年9月23日(土・祝) 浜離宮朝日ホール 13時30分開演
「ようこそ、私のリビングへ」のタイトル通り、巨匠の自宅へ訪れたようなリラックスした音楽会がテーマ
「禁じられた遊び」「アルハンブラの想い出」「カヴァティーナ」等、多くの愛好家が憧れるレパートリーから、 前回2014年来日公演時の名演を再現する、クラシックギターレパートリーの源流ともいえるF.タレガ作品集など、美しきスパニッシュギターの世界を、巨匠メインのギター「息子~ぺぺ・ロメロJr.」製作の名器で紡ぐ
◇プログラム◇
F.ソル:「魔笛」の主題による変奏曲 op.9
F.タレガ:マリエッタ(マズルカ)、ト長調のマズルカ、二人姉妹、ロシータ(ポルカ)、アラビア風奇想曲、アルハンブラの想い出、
演奏会用大ホタ
E.グラナドス:スペイン舞曲第5番 アンダルーサ
A.バリオス:アルハンブラの小川
I.アルベニス:アストリアス
S.マイヤーズ:カヴァティーナ
スペイン民謡:ロマンス(禁じられた遊び)
J.マラッツ:スペイン風セレナータ
ぺぺ田代:遠い日のソナチネ、若い母の子守歌
C.ロメロ:キューバ風幻想曲
プロフィール
ペペ・ロメロ~現代を代表するクラシック・ギタリスト。
クラシック・ギター界の巨人。世界レベルでの最後の巨匠。
1944年3月8日スペイン、マラガ生まれ。父~名人セレドニオ・ロメロを師に早くから天才的な才を示す。
目も眩む技巧と輝かしい音、豊かな歌心でスペインギターの神髄を現代に継承する最後の巨匠。
「ギター界のロイヤルファミリー」と賞されるロメロ一家は、父と3人の息子達によるギター・カルテット“LOS ROMEROS"として大成功を収め、その功績はクラシックとフラメンコのテクニックを融合したスパニッシュ・ギターを世界的に広めた立役者として、極めて大きい。
ぺぺは、“LOS ROMEROS"の中心的存在としての活躍はもとより、70年代からソロ活動にも繁忙を極め、フィリップスより歴史的名録音を多数発表。
来日経験も多く、特に望待のソロとして、初来日となった1999年12月のステージは、噂を越える圧倒的な名演を披露し伝説となっている。
技巧の衰えなど微塵も無く、かつ円熟味際立つ昨今の演奏内容は、まさしくこの音楽家が人生の絶頂期に居ることを伺わせる。 音楽によって、聴衆を感動させられる、数少ない本物の音楽家である。
勿論、経歴も華々しく、数度のグラミー賞をはじめ、世界の名だたる賞を受賞。
また、スペイン国王フアン・カルロス1世より勲章授章。他に、ローマ法王・アメリカ大統領を代表とする各国の首脳・要人等に招かれて演奏多数。
アランフェス協奏曲の作者ロドリーゴとの親交も深く、ドキュメンタリー映画「光と影~ロドリーゴ生誕90年」ではメインホストを務めた。また、ロドリーゴ最後のギター協奏曲『ある宴のための協奏曲』は、ペペを指定ソリストとして作曲されたものである。
円熟の演奏で今日も世界ツアーに明け暮れる巨匠は、常にスタンディングオベーションの中にいる。