演劇
ミュージカル 李香蘭
チケット情報
『ミュージカル李香蘭』

本作は、“日中戦争”“満州国”を巡る史実を背景に、日本人でありながら、中国の歌姫として数奇な運命を辿った“李香蘭”こと、山口淑子女史の半生を描いた作品です。1992年には日中国交回復20周年記念公演として中国4都市(北京/長春/瀋陽/大連)を巡演。
1997年にはシンガポール公演も行われるなど、国際的にも高い評価を得てまいりました。今や“日本を代表するミュージカル”といえるでしょう。私たちは、次の時代を担う若者たちへ “ミュージカル”というかたちで昭和の戦争を語り継いでいきたいと考えています。

【ストーリー】
1946年、上海軍事裁判所。ここに一人の女性が引き出された。名は“李香蘭”。日本の国策映画に数多く出演したことから、祖国・中国を裏切った反逆者(漢奸)の罪を問われ、裁判に掛けられたのだった。しかし、彼女は告白する「私は日本人。名は山口淑子です」と…。
中国・東北部の撫順に育った山口淑子は、1930年、父の友人である李際春将軍の養女となり、“李香蘭”の中国名をもらう。彼女は、中国と祖国日本への愛とを胸に秘めて少女時代を過ごす。
1932年、現在の中国東北部に“満州国”が建国された。アジアの5民族──満州族、漢民族、朝鮮族、蒙古族、日本人──が平等に暮らす「五族協和」を建国理念に掲げた国の誕生は、日本人に新しい時代の幕開けを感じさせた。
類まれなる美貌、流暢な中国語、そして歌の才能を認められ、淑子は満州映画協会で女優・李香蘭としてデビューする。心ならずも日本の国策映画に次々と出演した彼女を、誰もが中国人だと考えていた。
スターの道を歩む李香蘭。一方で、時代は戦争一色に塗りつぶされていく。軍部の独走は、戦渦をますます広げていき、米英との太平洋戦争開戦以降は、ますます泥沼に追い込まれていく。もはや結果は明白だった。
そして1945年終戦。日本は敗退し、満州国もわずか13年という短い歴史を閉じることになった。その理念、人々の夢や希望。日本人がこの国にかけたそのすべてが打ち砕かれたのだった。
舞台は再び法廷へ。すべてを告白した淑子に、いよいよ審判が下される時がきた…。

日程:4/10(火)~22(日)
会場:東京・自由劇場
企画・構成・演出:浅利慶太
作曲:三木たかし
コメント
演出家・浅利慶太 コメント
「李香蘭」は昭和の歴史の本質を描いた作品です。
今のお客様に理解していただけるように丁寧に作っています。役者たちは気分や感情ではなく、時代を実感して生きること、どんな苦しみや怒り、悲しみがあったのかを実感してやってくれています。それをご覧になって、きっとお客様も、あの時代がどうだったのかリアルに感じていただけると思います。
この芝居を観て「二度と戦争は起こしてはいけない」と思っていただきたいですね
李香蘭役・野村玲子 コメント
李香蘭は毎回「これが最後」と思って作品と向かい合っていますが、こうしてまた李香蘭を生きることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。
演出家の「李香蘭は、昭和の戦争というタピストリーが織り上げられる中で出来上がっていった、赤くて綺麗な一本の線」という言葉が、私の役作りの原点になっています。そして、今回は新しいメンバーも多く、ゼロからそのタピストリーを一緒に作り上げてきました。山口(淑子)先生は、後に平和のための活動をされるようになりました。カンパニー一同その思いを受け継ぎ、祈りを込めて『ミュージカル李香蘭』をお客さまにお届けいたします。劇場でその思いを受け取っていただければ幸いです。