演劇
月に吠える
チケット情報
勅使川原三郎 新作ダンス公演『月に吠える』
萩原朔太郎の詩が
私に近づいて、お前はどんな目つきでどんな動作で
世界に何を言う犬なのだと問う。
静かに騒々しく
不安に身震いする冷たい月が突き刺さった胸に空いた穴から腕。
萩原朔太郎は詩集序文に、「月に吠える犬は、自分の陰に怪しみ恐れて吠えるのである。
私は私自身の陰鬱な影を、月夜の地上に釘づけにしてしまひたい。
影が、永久に私のあとを追って来ないやうに。」と表明する。
私は予期せぬ奇妙な自信と不安定で柔軟な感情が育てる生命を得て、創作意欲を大いに喚起された。
運命論者ではない月が発光する佐東利穂子という輝きは、空気に、天と地と水に、遊ぶ。
数えきれない電流体、時のかけらのような踊る者たちは激しくゆるやかに生きる。
勅使川原三郎
振付・美術・照明・衣装・選曲:勅使川原三郎
出演:
勅使川原三郎 佐東利穂子 鰐川枝里
マリア・キアラ・メツァトリ パスカル・マーティ
8/11(金)にプレイベントが行われました!
トーク&ダンス 勅使川原三郎が萩原朔太郎に吠える!
原作の作者である萩原朔太郎の孫の萩原朔美氏と、
今回の作品のチラシやポスターなどのアートディレクションを手がけた榎本了壱氏が勅使川原三郎と対談する形で行われました。
イベントでは、初演に先駆けて佐東利穂子が特別に30分踊るなど、まだ見ぬ新作へ向けて、原作の詩の世界を感じ、
創作中の勅使川原の話に耳を傾け、お客様と一緒に期待を膨らませるような一夜限りの特別な時間となりました。
ダンス:佐東利穂子
対談:勅使川原三郎と萩原朔美(萩原朔太郎の孫、演出家・前橋市文学館館長)
司会:榎本了壱
詩の朗読:萩原朔美