演劇
柳家喬太郎と千葉雅子による落語会「きょんとちば」
チケット情報
柳家喬太郎と千葉雅子による落語会
きょんとちば
落語会屈指の人気を誇る柳家喬太郎と劇作家で女優としても活躍する千葉雅子がタッグを組んでの落語会「きょんとちば」。千葉が原作を提供し、それを喬太郎が落語に仕立てて口演するのは「マイノリ」(2011年)、「サソリのうた」(2015年)に続けて今回で3作目、タイトルは「秘境温泉名優ストリップ」。時代劇の老俳優がとある温泉地でのストリップ小屋で出会う騒動を喬太郎がたっぷりと演じます。一方、千葉は、古典「禁酒番屋」を喬太郎の稽古で初演いたします。演劇好きな落語家と落語通の演劇人によるコラボレーションにご期待下さい。
【千葉雅子コメント】
「わかる。芝居に出演するかどうか、ほんとうに悩んだもの」と師匠はおっしゃった。私が大好きな落語に挑戦するべきかどうか、大いに悩んでいた時のことです。
師匠もお好きな演劇の世界に身を投じることには、とても悩まれたそうです。けれども、意を決して出演された『斉藤幸子』という芝居で、私は師匠とご一緒することができ、さらにこの落語会に繋がっていくのですから、師匠の勇気に感謝するばかりです。
思い起こせばあの稽古場では、誰よりも熱い眼差しでシーンを見つめ、愛おしそうに作品世界に浸り、演劇と向き合っていらっしゃいました。まるで雲の上でも歩いているみたいな幸福な空気が、師匠のお身体を包んでいるように見え、まわりの者も幸せな気持ちになりました。つかこうへい、東京乾電池、東京ボードヴィルショー、夢の遊眠社、第三舞台などなど、10代の頃から共に見続けた芝居のお話ができたのも、感動的に楽しい時間でした。
そんな師匠に新作を書き、作品に命を吹き込んでいただく。そして古典を教えていただき大好きな落語に挑戦するのも三回目となります。今、私は雲の上を歩いているような気持ちでいます。師匠の勇気がなかったら、私は落語に挑むこともなかったでしょう。だから演劇愛と落語愛が生みだしたとも言えるこの会のために、私達が紀伊國屋ホールで魅了されてきた芝居を原点にした新作を書きます。
『秘境温泉名優ストリップ』は、人間の悲哀を爽快に笑い飛ばしたあの頃の芝居を下敷きに、俳優のたそがれを描きます。たぎるような熱をはらんだ演劇体験を落語に昇華させることができるのは、この世界に柳家喬太郎しかいない。そんな思いをわかっていただけるように、誠実に励まなければと思います。あの稽古場での師匠の眼差しに負けないように。
「きょんとちば」は紀伊國屋ホールで一日限り。とっても大切な会なのです。
「猫のホテル」主宰 千葉雅子
【開催日時】
2017/7/10(月)
昼の部 14:00開演 / 夜の部 19:00開演
【会場】
紀伊國屋ホール
【出演】
柳家喬太郎
千葉雅子
●お囃子 恩田えり
【演目】
(昼夜共通) 柳家喬太郎「秘境温泉名優ストリップ」(原作:千葉雅子)
千葉雅子 「禁酒番屋」
【料金】
全席指定3,600円(税込)
※未就学児入場不可