18世紀、ヴェドゥータの巨匠 日本初の展覧会
ヴェドゥータ(景観画)の巨匠カナレット(1697-1768)の全貌を紹介する日本で初めての展覧会です。スコットランド国立美術館など英国コレクションを中心に、油彩、素描、版画など約60点で構成します。カナレットによる緻密かつ壮麗なヴェネツィアの描写を通じ、18世紀の景観画というジャンルの成立過程をたどるとともに、その伝統を継承し、ヴェネツィアの新たなイメージを開拓していった19世紀の画家たちの作品もあわせてご紹介します。
【みどころ】
1. 日本初!ヴェドゥータの巨匠、カナレット展
18世紀のイタリアでカナレットが確立した「ヴェドゥータ(景観画)(*1)」。本展はカナレット
の画業を日本で初めてご紹介するとともに、ヴェドゥータ成立の歴史とカナレット以後の展開を本格的に取り上げる日本初の展覧会です。
(*1)ヴェドゥータ(景観画)とは
透視図法を用い、主として都市の景観を精密に描いた絵画。名所旧跡を正確に描き出したヴェドゥータは、旅の記念品として、グランド・ツアーでやってきた英国人貴族をはじめとする外国人旅行者に人気を博し、ヴェネツィアやローマで18世紀に発展した。
2. 海、光、祝祭 ―― カナレットでめぐるヴェネツィアへの旅
カナレットによるヴェドゥータは、「グランド・ツアー(*2)」でイタリアを訪れた英国の上流階級が旅の記念としてこぞって求めたいわば「名所絵」。精密な透視図法を用いて緻密に描かれた街並み、晴朗な空や輝く水面、そして共和国時代の栄華をしのばせる祝祭の光景など、カナレットが残した数々のヴェドゥータを通じて、現在も変わらぬ姿をとどめる世界遺産の街・ヴェネツィアを体感するようにご覧いただきます。
(*2)グランド・ツアーとは
貴族の子弟が教育の仕上げとして数か月から数年をかけて文化の中心地を巡った周遊旅行。
3. 描かれ続けるヴェネツィアの魅力。ホイッスラー、ブーダン、モネが描く「水の都」
カナレットの没後、ヴェネツィアはどのように描かれ続けてきたのでしょうか。スコットランド国立美術館をはじめとする英国内のコレクションに、日本国内作品を加えた総数約60点が集結する本展を通じて、絵画に描かれるヴェネツィアの姿の変遷を、20世紀初頭のクロード・モネに至るまでたどります。
日程 |
10/12(土)~12/28(土) |
開館時間 |
10:00~18:00
※金曜日は20:00まで
※入館は閉館30分前まで |
会場 |
SOMPO美術館 |
休館日 |
月曜日(ただし10/14(月)、11/4(月)は開館) |