ゴッホ展 初期から晩年まで、貴重で最も美しいゴッホ作品が公開!

故郷オランダのみならず世界10ヶ国・地域27ヶ所からゴッホの人生を変えることとなった作品も展示

ゴッホ展 上野の森美術館にてフィンセント・ファン・ゴッホの美術展「ゴッホ展」が開催中です
フィンセント・ファン・ゴッホ パイプと麦藁帽子の自画像 1887年9-10月 ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)

 

10/11(金)より上野の森美術館(東京)で「ゴッホ展」が開催されています。

強烈な色彩で人々を魅了し続ける画家、フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-90年 以下「ファン・ゴッホ」)。37年という短い人生のうち、画家として活動したのはわずか10年間だけ。その短い画業にもかかわらず、唯一無二の表現を獲得しえた背景には、大きな2つの出会いがありました。彼の芸術人生にどのような転換期があったのでしょうか?

 

 

ゴッホ展 ゴッホは「ハーグ派」との出会いにより画家の道を決意。翌年ハーグへと移り住みます
アントン・マウフェ 雪の中の羊飼いと羊の群れ 1887-88年 ハーグ美術館
アントン・マウフェ 4頭の曳き馬 制作年不詳 ハーグ美術館

 

画廊に勤めていたファン・ゴッホは27歳の時に画家として生きることを決意し、独学で絵画を学び始めました。過去の巨匠の作品を模写し、ミレーの絵に現れる農民への温かなまなざしに共感して、農民画家を目指します。1881年末にハーグへ移住し、ハーグ派の中心的人物であったアントン・マウフェに教えを請うと、他の画家たちと交流を始めます。農村生活を静謐な筆致で描いた彼らから、ファン・ゴッホは画家としての基礎を学びました。

 

ゴッホ展 アントン・マウフェの助言によって実際のモデルを用いた制作をした頃に描かれた農婦はどこかぎこちがない
本展では、その後に描かれた農民たちの仕草なども比較してご覧いただけます
フィンセント・ファン・ゴッホ 籠を持つ種まく農婦 1881年10月 個人蔵(クリストフ・ブロッハー博士)

 

ハーグは、オランダにおける芸術の中心地の1つです。この地に集った画家たち(ハーグ派)は、街の周囲に広がる原野や、水辺と人の素朴な暮らしを詩情豊かに描いていました。これまでにファン・ゴッホとの関わりの中で焦点を当てられる機会が少なかったハーグ派ですが、ファン・ゴッホの画業の中でとても重要な役割を果たしていました。

 

ゴッホ展 フィンセント・ファン・ゴッホ 花瓶の花 1886年夏 ハーグ美術館

 

2年ほどハーグで過ごしたファン・ゴッホは1886年、弟テオのいるパリに行きます。そこで印象派と出会い、躍動する色彩の虜となりました。1886年10月に開催された第8回印象派展では、ピサロやエドガー・ドガに加えて、ゴーギャンやジョルジュ・スーラなど「ポスト印象派」と呼ばれる若手画家たちが参加。ファン・ゴッホは彼らと共に制作し、交流を深める中でその作風を取り入れていきます。

 

ゴッホ展 晩年の作品のひとつ『糸杉』は約7年ぶりの来日となります
フィンセント・ファン・ゴッホ 糸杉 1889年6月 メトロポリタン美術館

 

パリの後、南仏方面へ移動したファン・ゴッホは麦畑や糸杉、オリーヴの木に魅せられ、それらをくり返し描くようになります。太くうねるような輪郭線、幾重にも原色を重ねた筆遣いによってファン・ゴッホだけの芸術を作りあげていきました。

 

ゴッホ展 本作品は、ファン・ゴッホが手掛けた数多くの静物画の中でも最大級にして最も美しい作品のひとつ
フィンセント・ファン・ゴッホ 薔薇 1890年5月 ワシントン・ナショナル・ギャラリー

 

本展は、ゴッホ作品約40点に加えて、ファン・ゴッホが師事したマウフェ、セザンヌやモネなど「ハーグ派」と「印象派」を代表する巨匠たちの約30点もの作品に、ファン・ゴッホが手紙の中で語った言葉を交えながら、独自の画風にたどり着くまでの過程を掘り下げて紹介しています。

また、ファン・ゴッホとハーグ派の重要なコレクションを所蔵するオランダ・ハーグ美術館ベンノ・テンペル館長の監修のもと、ファン・ゴッホの故郷であるオランダの所蔵作だけではなく、イスラエルや、スイス、モナコ公国など世界10ヶ国・地域27ヶ所にわたる所蔵先からの借用が実現。これまでファン・ゴッホとの関わりの中で焦点を当てられる機会が少なく、また日本では観ることのできなかった貴重な作品たちを観ることができます。

なお、本展の音声ガイドは女優の杉咲花さんがゴッホの知られざる10年の画業を追うエピソードを魅力的な語り口で案内。またゴッホの弟テオ役を声優の小野賢章さんが担当しています。

ゴッホはいかにしてゴッホになったのか―。

「ハーグ派」と「印象派」、2つの出会いによって導かれた、短くも濃密な10年間をご覧ください。

 

ゴッホ展 ミュージアムショップ

 

「ゴッホ展」は2020/1/13(月・祝)まで上野の森美術館(東京)で開催。2020/1/25(土)から兵庫県立美術館へと巡ります。

 

 

開催概要

 

ゴッホ展

ゴッホ展

 

東京展

開催期間

10/11(金)~2020/1/13(月・祝)

※休館日:12/31(火)、1/1(水・祝)

開館時間

9:30~17:00(入場は閉館の30分前まで)

※但し、会期中の金曜・土曜は20:00まで開館

会場

上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)

 

 

 

兵庫展

開催期間

2020/1/25(土)~3/29(日)

※休館日:月曜日(祝休日の場合は開館し、翌火曜日休館)

開館時間

10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)

※但し、会期中の金曜・土曜は20:00まで開館

会場

兵庫県立美術館(兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1)

 

 

(文・写真:工藤明日香/ローソンチケット)

 

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