コンサート
【インタビュー】坂本英城
ゲーム音楽の初心者から上級者まで!みんなで楽しむイベントに
子どもから大人まで楽しめるゲーム音楽の祭典・東京ゲームタクトが今年も開催。総合プロデューサーを務める坂本英城さんに話を聞いた。
坂本 中高生が夢中になっている人気ゲーム音楽をオーケストラで聴けたり、キッズコンサートや作曲家のトークショーなど、音楽好きな一般の方も気軽に楽しめるイベントです。
作曲家本人が、準備段階から参加し、オーケストラと何ヶ月にも渡って練習を重ねて披露される演奏はゲームタクトならでは。
坂本 プロのオーケストラ奏者が演奏する公演のほか、ゲーム好きの有志を公募して作ったオーケストラによる公演もあるのですが、プロはもちろん演奏力が素晴らしいですし、有志オーケストラは、ゲームをやりこんでいる人たちなので、世界観の理解度が凄いんです。“ここでこうくるかー”って、ゲームのツボを押さえた演奏が聴きどころです。
作曲家本人が企画から携わることで、思わぬ相乗効果が生まれているのも良いところ。
坂本 僕自身もゲーム音楽を作っていますけど、自分が作った曲を指揮台に立って、お客さんに聴いて貰う機会って普段の生活ではありえないんですね。だいたい僕らはPCに向かってずっとひとりで悶々と作業していますから(笑)。だけど、今は演奏前提に作曲ができる。僕の経験で言えば、『討鬼伝2』のラスボスの登場シーンで流れる曲は作編曲の段階からゲームタクトで生演奏することを想定していました。参加してくれる方々、みなさんと一緒に作っている感じがあるので、作曲家たちも幸せを感じています。
メイン公演以外にもさまざまなイベントが用意されており、遊びに行けば1日中楽しめる。
坂本 先日、僕に子どもが生まれたのですが、子どもが泣いても走ってもいいキッズコンサートがあってもいいんじゃないかと思ったんです。ゲームタクトは“ゲーム音楽を文化として後世に残していく”ことをテーマにしているので、子どもたちには是非たくさん集まって欲しいと思っています。無料で入場できるイベントもあるので、気軽に会場に来てもらえればと思います。
インタビュー・文/高畠正人
Photo/会田忠行
構成/月刊ローチケ編集部 2月15日号より転載
サカモト ヒデキ
作曲家。代表作に『討鬼伝』シリーズ、『文豪とアルケミスト』、『タイムトラベラーズ』、『無限回廊』などがある。
東京ゲームタクト2018 ~みんな、ともだち。~
5/4(金・祝)・5(土・祝) 東京・大田区民ホール アプリコ大ホール/小ホール/展示室
