【インタビュー】植田真梨恵

2025/7/15(火)

植田真梨恵LIVE TOUR 2025［時間は止まりたがっている］が全国4ヶ所で開催決定！

植田真梨恵にとって、今年はホップ、ステップ、ジャンプ！の3年目だ。2023年に独立し、個人事務所を設立。2024年はメジャーデビュー10周年を記念して全国各地で12ヶ月連続ライブを開催。そして2025年は怒涛の3ヶ月連続リリースを経て、3年振りのアルバムリリースがいよいよ目前に迫ってきた。

「去年はライブを主にして、今まであまり行けなかった土地にも再び足を運んで、“またみんなと会えるといいな”と思いながら活動していました。メジャーデビュー以降の曲にフォーカスして、みなさんが聴きたいものをお届けすることができたと思うんですけど、ライブの準備で日々を消費してしまって、新曲を全然書けなかったので(笑)。曲のテーマばかりが頭の中で膨らんでいく1年間を過ごして、今やっと頭の外に出ていっている感じですね」

3か月連続リリースのうち、現時点（7月1日）で聴けるのは「アストロフォーインダストリアル」と「田んぼ・トライアル・パチンコ屋」の2曲。前者はどこか懐かしい香りのするエレクトロニックなビートが心地よく、後者は彼女の故郷・福岡県久留米市の風景を織り込んだ、とてもパーソナルな感情をこめた曲だ。

「青い空に夕暮れ時のオレンジ色が遠くに光っている中で、母親の車でミスタードーナツに連れていってもらう風景が、子供の頃の夏休みの思い出なんです。ミスタードーナツはカフェオレとコーヒーがおかわり無料で、終わりのないおかわりにロマンを感じて、『アストロフォーインダストリアル』はそこから書き始めた曲ですね。そして、どこを見渡しても田んぼとチェーン店とパチンコ屋が並んでいる景色の中で育った私が、どこの田舎にもそういう景色はあるし、都会も同じで、似たような都会が世界中に展開しているけど、“どこも全部一緒じゃないよね”という感覚を歌ったのが『田んぼ・トライアル・パチンコ屋』です」

独立直後にリリースした「恥ずかしい」も含むニューアルバムのタイトルは『時間は止まりたがっている』（今秋リリース）。“懐古的”というキーワードのもと、手作りであたたかみを感じるエレクトロサウンドに加え、自ら複数の楽器を演奏するなど、自宅録音スタイルを中心にただいま絶賛制作中だ。

「時代が進むにつれて、人・物・家・音楽とか、いろんなものがいっぱい溢れていく中で、“時間は止まりたがっている”というのはかなり普遍的なテーマだなと思ったんです。私は1990年生まれですけど、音楽でも映画でも、60年代・70年代・80年代・90年代と素敵な作品はいっぱいあるし、それを吸収しながら、学びながら、私なりに歌というものをとらえ直してみたいんですね。懐古的で、隙間が多くて、あったかい感じのアルバムになるといいなと思っています。とてもプライベートな距離感の作品になりそうですね」

植田真梨恵LIVE TOUR 2025［時間は止まりたがっている］は、10月から11月にかけて全国4か所で開催。手作り感覚のアルバムにふさわしい、かつてない親密なムードになるであろうライブが今から楽しみだ。

「フルバンドでガンガン行くというよりも、歌ごころのあるメンバーと一緒に、必要なことを適宜補い合いながらやっていくツアーになると思います。“植田真梨恵のライブはこうだ”というのもいいんですけど、今回は違うものになると思いますし、今の段階ではまだ自分でもどうなるかわからなくて、アルバムを作っていく中で見えてくるのかなって。“こうじゃなきゃ”という概念は取っ払って、新しい人も昔からの人も、そわそわ楽しんでいただけたらいいなと思っています」

誌面連動Q&A

• Q.
  手土産を選ぶポイントは？

A.
「ミスタードーナツは定番です！でも、大人数で集まるときは、スイーツで溢れてしまうので“しょっ辛いものの方がいいかも？”とは思っています(笑)。個別で手土産を贈るときは、相手のことを考えながら選んでいますね。お酒が好きな方にはビール、体型に気を使っている方にはファスティング用の酵素ドリンクを贈ったこともあります。なにも情報が分からないときは安定のミスドです(笑)」