【インタビュー】TM NETWORK
2025/11/15(土)

TM NETWORKの新ツアーでまだ見ぬ新世界へ
音楽シーンに革命的進化を生み出した3人組ユニットTM NETWORK。ユニット形態~シンセサイザー&打ち込みサウンド~メディアミックス~ダンスミュージック~リプロダクション~オールジャンルミックス~アニメソングなど、あらゆるデジタルシーンのパイオニアとなったレジェンド的存在だ。40周年イヤーを駆け抜け、銀座で開催されたエキシビション『TM NETWORK 2025 IP』を経て、次なるキーワードが全国ツアータイトル『TM NETWORK TOUR 2026 QUANTUM』として発表された。“QUANTUM”とは時代のトレンドワードとして話題の“量子”を示す。そもそもTM NETWORKは、タイムマシンで時代を超えていく物語性を持って1984年にデビューした。最新テクノロジーである“量子論”を取り入れることでファンタジーからリアリティーある物理現象へとシンクロすることになる。小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登の3人に話を聞いてみた。
小室「量子のもつれとか重ね合わせとかコンピュータとか。QUANTUMという言葉がトレンドな状況になったでしょ?ひとつ言えるのは、ずっと二進法のゼロイチでものづくりをしてきたんです。よく1を10にするとか100にするとか例えてきました。でも、0から1の間については語られてこなかったんです。無から有にする過程。それが量子力学を使った量子コンピュータだと0と1の曖昧なところを計算できるかもしれない。それこそ、新曲『We Can’t Stop That Way』の歌詞=“曖昧な未来に怯えずに”というメッセージであり。0と1の曖昧なところを追求することで様々な事象の真理をテクノロジーで解き明かせるかもしれないっていう。それに、どんどんFANKS(TM NETWORKファンの意)の方々がメディアのみならずITや物理学の世界でも要職につかれていたり。投げれば深掘りしてくれて発言してくれる。そんな楽しみもTMの場合あるよね」
ソロツアーも盛況な中、TM NETWORKの最新ツアーの発表。フロントマンを司るウツにとって、ソロとは異なるTM NETWORKとはどんな存在なのだろうか。
宇都宮「いちボーカリストとしての役割が大きいですね。その分、歌に集中できる。ソロだったら全部をプロデュースしているので。役割が明確な分、どれだけ芯を食った表現ができるかってことだと思っています。QUANTUMは、プログレ的な感覚で受け止めています。量子のもつれってパラレルワールド的な考え方もあるんですよ。SF映画的な発想にも近いというか」
同じくソロツアーが続く木根は、ここ数年のコンサートにおいてエレキギター、ピアノなど楽器演奏に大きく力を注いできた。新たなチャレンジが期待される。
木根「考えていますね。まだ言えませんけど。僕の場合はスペシャリストというよりマルチプレイヤーなので。八面六臂で頑張りますよ」
2026年1月22日、思い出深い立川から全国13都市18公演のツアーがスタートする。
小室「もうツアー演出の準備も進んでいます。今の時代、スマホで撮影して編集できて、しかもAIを活用したらそれこそなんでも表現できるじゃないですか?プロとアマの差が瞬間でわかりづらい時代になりました。そんなこともあって、なるべく実写でいい絵を作りたいなと今は思っています。ツアー当日どうなるかはまだわからないけどね。ちなみに映画『トロン:アレス』が公開され、『ブレードランナー2099』もアマプラでもうすぐ公開されるけどシンパシーを感じるよね。あと、『ストレンジャー・シングス』の最終章とか。時代的にすべてTMとシンクロするというか繋がっているかのようで興味深いんだよね」
1980年代から始まった物語。TM NETWORKは時代の半歩先を歩みながら革新的未来をクリエイトし続けてきた。懐古なだけではない新しさを開拓する視点に着目したい。
前回ツアー『TM NETWORK 2025 YONMARU+01』で披露された新曲「We Can’t StopThat Way」は“曖昧な未来に怯えずに”という前向きなメッセージ性が印象的だった。
宇都宮「1曲目から新曲⁉って驚いたよね。完成させないとって気持ちが強かったかな」
小室「この間、銀座ソニーパーク『TM NETWORK 2025 IP』の展示で、アルバム『humansystem』(1987年)のキャッチコピーが“未来を怖がらないで”とあって。僕らが言っていることってずっと変わっていないんだなって思いました。“未来、未来”とずっと言ってきたよね」
2026年へと駆け抜けていくTM NETWORK。最新ツアーは、まだ見ぬ新世界を創造していく。
小室「40周年ツアーでセットリスト6本ぐらいやってますから。やる曲がないよね(苦笑)」
木根「それ、新人の人が使う言葉だよ(笑)。たしかに、その都度考え抜いてきたもんね」
宇都宮「あ、『I WANT TV』は?(苦笑)」
木根「やってないにはやってないなりの理由があるから(苦笑)」
宇都宮「そりゃそうだ(苦笑)」
小室「ははは。ここ最近では本数が多い全国ツアーなので楽しみにしていてください。あと、40周年シリーズのライブアルバムも配信で毎月リリースしていくので聴いてくださいね」
プロフィール
TM NETWORK /てぃーえむねっとわーく
小室哲哉(Syn.&Key.)、宇都宮隆(Vo.)、木根尚登(Gt.&Key.)による世代を超えて愛される音楽ユニット。メンバーそれぞれソロとしても活躍する。
公演情報
TM NETWORK TOUR 2026 QUANTUM
- ’26/1/22(木) 19:00 東京・立川ステージガーデン
- ’26/1/23(金) 19:00 東京・立川ステージガーデン
- ’26/1/31(土) 18:00 宮城・東京エレクトロンホール宮城
- ’26/2/1(日) 17:00 宮城・東京エレクトロンホール宮城
- ’26/2/5(木) 19:00 埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール
- ’26/2/12(木) 19:00 京都・ロームシアター京都 メインホール
- ’26/2/20(金) 19:00 広島・広島文化学園HBGホール
- ’26/2/22(日) 17:00 福岡・福岡市民ホール 大ホール
- ’26/2/25(水) 19:00 大阪・フェスティバルホール
- ’26/2/26(木) 19:00 大阪・フェスティバルホール
- ’26/3/12(木) 18:30 北海道・札幌文化芸術劇場hitaru
- ’26/3/17(火) 19:00 兵庫・神戸国際会館 こくさいホール
- ’26/3/21(土) 18:00 石川・本多の森 北電ホール
- ’26/3/22(日) 17:00 石川・本多の森 北電ホール
- ’26/3/31(火) 18:30 静岡・アクトシティ浜松 大ホール
- ’26/4/2(木) 19:00 愛知・愛知県芸術劇場 大ホール
- ’26/4/7(火) 19:00 神奈川・横浜アリーナ
- ’26/4/8(水) 19:00 神奈川・横浜アリーナ
インタビュー・文/ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
構成/月刊ローチケ編集部 11月15日号より転載
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締切:11/30(日)まで
月刊ローチケ11/15号に🎙️インタビュー掲載予定🎶
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