【インタビュー】THE YELLOW MONKEY

2019/10/15(火)

THE YELLOW MONKEY

出し惜しみせず、30年分の光と影を披露したい

2016年に再集結を果たしたTHE YELLOW MONKEYが、バンドのキャリアを通じて初となる三大ドームツアー『THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOMETOUR』を開催する。

これまでもドーム公演では、いくつもの伝説を打ち立ててきた彼らだが、30周年というバンドのメモリアルな節目に開催される今回のツアーには特別な想いで臨む。

アニー／菊地英二　最初のドームは解散直前ということもあり、“すべき事”をやり遂げたライブでした。再集結後の2017年は、既存曲が多く、まだまだ再集結の勢いにのって、その恩恵を受けている感があったと思います。でも、今回のドームは、ニューアルバム『9999』のリリースと、アリーナツアーを経て、本当の意味で“現在進行形”の新しいTHE YELLOW MONKEYのドームライブをお見せできると思うので。今からとてもワクワクしてますね。

エマ／菊地英昭　『9999』を出して、ツアーをまわり切ったことで、リセットされた新生THE YELLOW MONKEYを披露できる最高の場にしたいと思っています。

ヒーセ／廣瀬洋一　2019年現在も“現役”で活動できている自覚を持った上で、ドームのステージに上がれると思います。“威風堂々”な、THE YELLOW MONKEYならではのロックンロールショウにしたいですね。

吉井和哉　ドームは、心・技・体が伴ってないと成立しない舞台なので、今から気持ちが引き締まりますね。出し惜しみせずに、30年分の光と影を存分に披露させていただきたいと思います。

今年4月に19年ぶりのニューアルバム『9999』をリリースした彼らは、その作品を携えて、20万人を動員する全27公演のアリーナツアー『THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2019 -GRATEFUL SPOONFUL-』を開催した。全4パターンの異なるセットリストを用意するという挑戦的なツアーのなかで、4人はライブバンドとしてのグルーヴを確固たるものにしてきた。

ヒーセ　新旧織り交ぜた4種類のセットリストでまわったことは、バンドにとって大きな成長につながったと思います。平均年齢が50歳を超えても、まだ進化できるということを実感できたのは大きかったです。

エマ　やはりライブは生物ですね。このツアーも、初めと終わりでは、まったくの別物と言ってもいいくらい違うものになったと思います。どちらが良いとか悪いではなく、ようやくオリジナルアルバムを出して、ツアーをまわるっていう、往年のTHE YELLOW MONKEYっぽさを感じることができたのは良かったですね。

アニー　小手先に頼らない真の意味で、ロックンロールの“ロール”する部分を体現した、新しいスタイルを手に入れた実感があります。

吉井　最初は不安だったんですけど、実際にやり始めるとオーディエンスと幸せを共有しながら、とても贅沢な瞬間を過ごせました。

ドームツアーの初日となるナゴヤドームは、1989年に現メンバーで初めてライブをおこなった12月28日におこなわれる。

エマ　初のナゴヤドームはとても楽しみです。12月28日に東京以外の場所でライブをするのは2回目なんですけど、いつもの12月28日とはまた違った心境でプレイできる喜びがありますね。GRATEFUL SPOONFULでは名古屋でパフォーマンスできなかったので、その借りを返します！

再集結から4年、奇跡の30周年を迎えたTHE YELLOW MONKEYは、いまロックバンドであることを誰よりも楽しんでいる。

吉井　メンバー全員が元気で30周年を迎えられたことは奇跡に近いと思います。今後のことは誰にもわかりませんが、燃えるものがあるうちは燃やし続けていきたいですね。

エマ　本当に奇跡ですよね。その他に考えられる言葉はありません。この奇跡をずっと継続できる力をこれからも蓄えて、それを放出していけるように日々精進しつつ、楽しみます。

ヒーセ　今後も、“アルバムを作って、ツアーをする”というバンドのベーシックな活動を続けていければ本望です。

アニー　途中、休止していた期間があったとはいえ、30年も続けられていること自体が宝だと思ってます。その瞬間に大きく花開いて、あっという間に散っていく儚い美しさもあるとは思いますが、継続して続けることでしか得られないものもあります。今後もモチベーションを保ちながら活動していきたいです。