【インタビュー】The Birthday

 

The Birthday

新作アルバムを伴った全国ツアーが始まる!

 

The Birthdayが通算10作目となるオリジナルアルバム『VIVIAN KILLERS』をリリースした。前作『NOMAD』以来、約1年10ヶ月ぶりとなる本作にはシングル「THE ANSWER」「青空」「OH BABY!」を含む全12曲を収録。ガレージ、パンク、ブルースなどのエッセンスを内包しつつ、喜怒哀楽のあらゆる感情を解放するようなThe Birthdayのロックンロールは、激しさと深みを共存させながら、いまも前進を続けている――このアルバムを聴けば、誰もがそう感じるだろう。

チバユウスケ 俺たちのなかではずっと続いているんだけどね。前作との違いも自分ではわからないし、当たり前だけど、同じ人間が作ってるわけだから。曲もずっと作り続けているというか、曲のアイデアを思いついたらメンバーとスタジオに入って。そのときの感じはどの曲にも自然と出てるんじゃないかな。アルバムのタイトルの意味?(「わからない」と言いたげに両手を挙げる)。『VIVIAN』だけは最初の方からあって、そこから二転三転した感じかな。

クハラカズユキ いいタイトルだと思いますよ。言葉のことはすべて任せてるけど、今回もアルバムの雰囲気に合ってるので。まあ、『このタイトルは勘弁してください』なんてことは1回もないんですけどね(笑)

エッジーかつキャッチーなギターフレーズから一気に突っ走る「LOVE IN THE SKY WITH DOROTHY」、サイコビリー直系のバンドサウンドと憂いを帯びたメロディがひとつになった「KISSME MAGGIE」で幕を開ける本作。70~80年代のロックンロールを軸にしたルーツミュージックに根差した楽曲は、初期のThe Birthdayにも通じる匂いをまき散らしている。

チバ 若干ニューウェイブの匂いがするっていう感じなのかな。それも“たまたま”というか、初期のThe Birthdayの感じを意識したわけじゃないんだけどね。最初の頃は自分たちも手探りだったし。というか、いまも定まってない気もするけど。その時期に聴いてる音楽の影響も少しはあるかもね。最近聴いてるもの?ストレイ・キャッツの新作は予約したよ。友達がアメリカでライブを観てきて、すごく良かったらしいんだ。楽しみだよね。

“悲しみはもう 捨てていいよ”(「青空」)、“たとえば音楽が 空にいくら吸い込まれようとも/止むことはないと”(「星降る夜に」)など、収録曲のなかには未来に対するポジティブな意志を示した歌詞も多くあり、強く心に残る。

チバ (『青空』の歌詞は)個人的なことがもとになってるんだけど、まあ、聞き手にはどういうふうに伝わってもいいかな。否定ばかりじゃ疲れるし、楽しくないっていう気持ちはある。この先、どうなるかはわからないけどね。全部否定する方向に考え方が変わるかもしれないし、それは自分でもわからないから。

直線的なエイトビートとブルージーなギターが炸裂する「POP CORN」、“このくそメタルババァがよ”とイラついた気分を増幅させるハードコア・ナンバー「DISKO」など、ライブ映えしそうな曲もたっぷり。そんなアルバムを携えて、5月11日(土)からは全国ツアー『VIVIAN KILLERS TOUR2019』がスタートする。

クハラ 当然、アルバムの曲が中心になるでしょうね。いつも通り、一日一日、いい演奏をやりたいと思ってます。

チバ ツアーのことはまだぜんぜん考えてないけど、アルバムの曲、シングルのカップリング曲だけで15曲くらいあるからね。あと何曲かほかのアルバムから引っ張ってきたら、それだけで2時間のライブになっちゃうし、そんな感じかな。ライブで新曲をやるのは、自分たちも楽しみなんだよ。ステージで演奏をすることでアレンジが変わることもあるし、客の反応もやってみないとわからないから。『これ、そんなに盛り上がる曲かな?』とかね(笑)

キャリアを重ねるごとに、解放的な雰囲気を増しているThe Birthdayのライブ。今回の『VIVIAN KILLERS TOUR 2019』でも、現在のモードを強く反映したステージを見せてくれるはずだ。

チバ いまは『楽しければいい』という感じかな。そのためにはいい演奏をしないといけないけどね。10枚アルバムを出してきたけど、ツアーのたびに演奏のノリは変わるんだよ。今回のツアーでも、最初と最後ではかなり違うだろうし。ファイナルがいちばんいい、ということでもないんだよね。

クハラ ツアーの最初のほうは緊張感もあるし、それがいい場合もあるから。自分としては、いい演奏ができるように準備して、すべてのライブに臨むだけですね。

 

プロフィール

ザ・バースディ

チバユウスケ(Vo&G)、フジイケンジ(G)、ヒライハルキ(B)、クハラカズユキ(Dr)の4人によるロックバンド。

 

公演情報

 

VIVIAN KILLERS TOUR 2019

 

5/11(土)18:00 横浜BAY HALL

5/15(水)19:00 小倉FUSE

5/17(金)19:00 熊本Django

5/21(火)19:00 京都磔磔

5/22(水)19:00 神戸チキンジョージ

5/25(土)18:00 松山W studio RED

5/27(月)19:00 福山Cable

5/29(水)19:00 大阪・味園ユニバース

6/4(火)19:00 高崎club FLEEZ

6/6(木)19:00 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3

6/12(水)19:00 club SONIC iwaki

6/14(金)18:30 山形ミュージック昭和セッション

6/16(日)18:00 宮古COUNTER ACTION

6/18(火)19:00 青森Quarter

6/20(木)19:00 帯広MEGA STONE

6/22(土)18:00 根室HYWATT HALL

6/28(金)19:00 金沢EIGHT HALL

6/29(土)18:00 富山MAIRO

7/5(金)19:00 Live House浜松 窓枠

7/7(日)18:00 岐阜club-G

7/9(火)19:00 滋賀U☆STONE

7/10(水)19:00 岡山CRAZYMAMA KINGDOM

7/12(金)19:00 米子laughs

7/14(日)18:00 大分・T.O.P.S Bitts HALL

7/17(水)19:00 奄美ROAD HOUSE ASiVi

7/19(金)19:00 沖縄・桜坂セントラル

8/30(金)19:00 東京・LIQUIDROOM

9/4(水)19:00 神奈川・CLUB CITTA'

9/7(土)18:00 新潟LOTS

9/14(土)18:00 広島クラブクアトロ

9/16(月・祝)18:00 高松festhalle

9/21(土)18:00 仙台PIT

9/23(月・祝)18:00 Zepp Sapporo

9/29(日)18:00 Zepp Osaka Bayside

10/3(木)19:00 Zepp Nagoya

10/5(土)18:00 Zepp Fukuoka

10/10(木)19:00 Zepp DiverCity(Tokyo)

 

 

インタビュー・文/森朋之

構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載

 

 

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