【インタビュー】REAL AKIBA BOYZ
2024/6/15(土)
初の武道館公演。アニソンとダンスが融合する夢の舞台
先日のワンマンライブのステージ上で発表された初の日本武道館公演。スタッフから「日比谷野音公演の発表をします」と聞かされていたメンバーたちにとっても特大級のサプライズであった。涼宮あつき、DRAGON、とぅーしの3人はこう語る。
あつき「“嬉しい”よりも“嘘だろ?”っていう感じでした。現実味がない夢だったんです。今ここにいるのは、舞台上で大泣きした3人(笑)。涙が出た一番の理由は、保護者(ファンの呼称)の姿です。みんなが泣いているのにつられて涙が溢れてきたんですよね。いつの間にか僕らの夢が保護者にとっての夢になっていたと感じました」
DRAGON「僕はあつきくんの涙を見てうるっときて、保護者のみんなが泣いているのを見てさらに涙が出てきました。2年前に野音でやったときに、やっと武道館に少し近づけたのかもしれないと思ったんですけど、ESPICE(2019年に加入した3人)と龍くんのおかげでパワーアップできたので、彼らにも感謝しています」
とぅーし「第2世代の僕たちだけではグループ全体をさらにブーストするのにまだ何かが足りない感じがあったんですけど、龍が入ってやっと武道館という夢に届いたんだと思います。いまだに僕らのカレンダーの10月4日の予定は“野音”って書かれているんですけどね(笑)」
2007年に結成されたREAL AKIBA BOYZ(以下RAB)は、アニソンダンスパフォーマンスグループ。パブリックイメージの秋葉原ファッションに身を包み、ストリートダンスを披露する。国内外の大会で好成績を上げ続けている実力派揃いだが、認められるまでの道のりは長かった。
あつき「僕らがやってきたのはストリートダンスですけど、ストリートカルチャーって下に見られがちですし、僕らはオタクなのでさらに下に見られる(笑)。そんな僕らがここまで来られたのは奇跡です。最初は仕事になるとは思っていなくて、趣味の延長でしたから」
DRAGON「最初の動画をけいたんさんの実家でアップしたときも、“面白いことになったらいいよね?”っていう軽いノリでした」
彼らのライブを支えるREAL AKIBA BANDも素晴らしい。生の演奏、歌、ラップで表現されるアニソンの数々とRABのダンスの融合は、唯一無二のエンタテインメントを体感させてくれる。
とぅーし「バンドもどんどん進化し続けています。ボーカルのMASAさんが“もうできない歌はないな”って言ったんです。僕らが踊るのはトップを走っているアーティストのみなさんのアニソンやボカロの曲がたくさんあるんですけど、全部を表現できるバンドです」
彼らは地に足の着いた活動を着々と重ねながらライブの完成度を高めてきた。夢の舞台に立つのにふさわしい体制は、すでに十分整っている。
とぅーし「今までの夢は武道館に行くこと。ここからは武道館を埋めるのが夢になっているんです。最高の景色を迎えられるように準備します」
DRAGON「ある意味エピソード1の締めくくりなので、今までの集大成をお見せしたいですし、その先に向かってのスタートをしたいです」
あつき「夢がついに予定に変わったんです。僕らにとっても歴史的な10月4日の武道館にぜひ立ち会っていただきたいです」
貫く信念、好きなものに対するピュアな愛情は、素敵な未来に辿り着けると証明されようとしている。観客の胸を激しく打つ公演になるはずだ。
プロフィール
REAL AKIBA BOYZ/りあるあきばぼーいず
アニソンダンスパフォーマーとして'07年に結成。メンバーは涼宮あつき、けいたん、DRAGON、マロン、ムラトミ、ネス、ゾマやかじゃない!、とぅーし、龍。
公演情報
リアルアキバボーイズ日本武道館-レペゼン秋葉原-
- 10/4(金) 東京・日本武道館
インタビュー・文/田中大
構成/月刊ローチケ編集部 6月15日号より転載