【インタビュー】Plastic Tree

2025/7/15(火)

Plastic Tree

アニバーサリープロジェクト第2弾始動!

メジャーデビュー30周年を迎えるPlastic Treeが、2025年~2027年にかけ展開するアニバーサリープロジェクト『Plastic Tree Phylogenetic Tree LIVE/Tour 2025-2027』。プロジェクト第1弾となったツアー『Plastic Tree Phylogenetic Tree Tour Act.1』(以下「Act.1」)では、会場ごとに1997年発表のメジャー1stアルバム『Hide and Seek』と、2011年の11thアルバム『アンモナイト』をフィーチャー。単なるアルバム再現ライブではなく、それ以外の楽曲もセットリストに散りばめながら、これまで歩んできた軌跡を振り返るというユニークな内容だった。

「同じツアーで2枚のアルバムをフィーチャーするというのは、これまでにない初めての試みでした」と有村竜太朗(Vo/Gt)は振り返る。長谷川正(Ba)も「当時の楽曲を、より客観的に解像度を上げて演奏しているという実感があります」と続ける。

「ただ、やりすぎてしまうと別物になってしまい、過去を懐かしみながら聴きたいお客さんが楽しめない。その匙加減はかなり工夫しましたね。今回はとてもいいバランスでできたと思っています」

2024年、アニバーサリーの一環としてリリースしたニューアルバム『Plastic Tree』。セルフタイトルを掲げたこの集大成的な最新作からの楽曲と、過去作をあえて並べることでも思わぬ発見があったという。

有村「例えば「メルヘン」のような新しい曲の方が、初期作とうまく溶け込むことがあるんです。時代ごとにスタイルは変わっていても、芯の部分はずっと変わっていなかったんだなと改めて実感しましたね」

変わらない部分もあれば、変わっていく部分もある。年齢を重ね、声質やボーカル表現にはこれまでにない「深み」が出たと有村は言う。

有村「声は年齢やキャリアによって、どうしても変わっていくもの。だからこそ『当時の再現』というよりは『今の自分がどう歌うか?』を考えながらツアーに挑みました。そこは前もって考えると言うより、実際にライブを重ねながら『ああ、こういうことなんだな』と腑に落ちていく感覚がありますね」

再来年でメジャーデビュー30周年を迎えるPlastic Tree。会場には様々な世代のファンが入り混じる。その光景もまた、長年活動を続けてきたバンドならではの財産だ。

「中には海外から見にきてくれた人たちもいて」と、『アンモナイト』のレコーディングから正式メンバーに加わった佐藤ケンケン(Dr)。

「世代や国の垣根を越え、みんなが僕たちの音楽を楽しんでくれている空気が本当に心地いいです」

そして今秋、アニバーサリープロジェクト第2弾となる全国ツアー『Plastic Tree Phylogenetic Tree Tour Act.2 』が始動する。

有村「こうやって自分たちの作品を、丁寧に振り返っていく時間はある意味『ご褒美』のようです。今まさに、次はどのアルバムを取り上げようか話し合っているところですね」

取材時(5月)にはまだ詳細が明かされていなかったが、6月14日公演(Act.1 Tourファイナル)にて表題タイトルが4thアルバム『トロイメライ』と10thアルバム『ドナドナ』と発表された。想い出の詰まった地である千葉県での追加公演も決定した。

ナカヤマアキラ(Gt)も、「『Act.1』をやったことで見えてきた課題もあるので、それを踏まえつつ完成度をもう一段階上げていきたい。長丁場ですが、一歩でも前に進むという思いで臨みます」と意気込みを語った。

この3年間のプロジェクトを通して、4人は過去を見つめ直しながら、常に「今」の自分たちを更新し続けていく。Plastic Treeという「系統樹(Phylogenetic Tree)」が、3年かけてどのような枝葉を伸ばしていくのか。今後の展開が待ち遠しい。


誌面連動Q&A

  • Q.
    手土産を選ぶポイントは?

A.
有村「手土産でもらって嬉しいのはご当地のもの。たとえば大阪でタコ焼きをもらったら「大阪に来てるよ」とXの投稿ネタにもなるので」

長谷川「僕はスナック菓子が好きなので、地方に行ったらお土産にご当地のお菓子を買います」

ナカヤマ「相手の人と成りわかっているなら好みに合わせて選びます。アルコールが好きな人ならお酒系、そうでなければお茶系とか」

佐藤「食べ物を選びます。初めて買うものはなく、自分が食べたことがあって「美味しいよ」と言えるものを渡したいです」

プロフィール

Plastic Tree/ぷらすてぃっくとぅりー

有村竜太朗(Vo/Gt)、長谷川正(Ba)、ナカヤマアキラ(Gt)、佐藤ケンケン(Dr)によるロックバンド。独特の世界観で海外でも高い人気を誇る。

公演情報

Plastic Tree Phylogenetic Tree Tour Act.2
-a piece of “トロイメライ”- / -a piece of “ドナドナ”-

  • 9/13(土)18:30 神奈川・横浜BAY HALL(FC限定)
  • 9/20(土)18:00 愛知・名古屋THE BOTTOM LINE
  • 9/21(日)18:00 兵庫・神戸Harbor Studio
  • 9/23(火・祝)17:00 宮城・Rensa
  • 9/27(土)17:00 京都・京都FANJ
  • 9/28(日)17:00 大阪・UMEDA CLUB QUATTRO
  • 10/9(木)18:30 千葉・森のホール21 大ホール
  • 10/13(月・祝)17:00 東京・豊洲PIT
  • 10/24(金)18:30 神奈川・横浜BAY HALL(FC限定)

インタビュー・文/黒田隆憲
構成/月刊ローチケ編集部 7月15日号より転載


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