【インタビュー】なかの綾
なかの綾の妖艶で華麗な世界に酔う!
歌謡曲にブラックミュージックやラテンを織り交ぜた楽曲を艶っぽく歌い、幅広い世代を魅了するシンガー、なかの綾。今年6月に発売したアルバム『ダブルゲーム』は、「ジャズ歌謡」と「リズム&ブルース歌謡」を2本柱にした意欲作。企画と監修に渡辺祐が加わり、ラッツ&スターの佐藤善雄がゲスト参加するなど音楽ファンから注目を集めている。
「既発シングル『アサミのブルース』と『ギリギリの関係』は強い楽曲で、それを1つにまとめるのが難しいと感じていたとき、祐さんがたまたま私のライブを見てくださって今回のご提案をしてくださったんです。世界観を明確に区切ったことで、歌謡曲の世界にどっぷり浸かってエモく歌うことができました。一方、私の原点であるソウルはつい力が入るので距離感を意識して歌うなど、今までにはない歌唱ができました。ゲストの佐藤さんは周囲の空気がガラリと変わるオーラの持ち主。現代の日本でアイク・ターナーを歌うなら佐藤さんしかいないと切望していたので、実現して本当に嬉しかったです」
また、女性ばかりのビッグバンド、たをやめオルケスタとのコラボも華やかで、古き良き時代を彷彿とさせる。
「ビッグバンドで歌うことは長年の夢でした。レコーディングでは、生音の迫力と18名が織りなすグルーブに鳥肌が立ちっぱなし。現在開催中のバンド編成ツアー最終日では、たをやめオルケスタHORNSと共演できるので今から楽しみです」
9月から始まったアルバムを携えたツアーも後半戦に突入。故郷・京都への凱旋ライブや、楽曲の世界観を写したような神戸の老舗グランドキャバレーなど、どの公演もなかの綾の魅力を堪能できること間違いなしだ。
「東京キネマ倶楽部は、居るだけで私をカッコよく演出してくれる夢のような舞台。ですが、他の会場も『移動グランドキャバレー』のように、本物を知る大人世代には懐かしく、知らない若い世代には『こんなにもきらびやかな世界があったのか』と驚いていただけるライブになるはず。お酒も飲める空間で、開放を味わいつつ楽しい時間を満喫して欲しいです。私の歌を通じ、世代や音楽ジャンルを超えた交流が生まれたら最高だなって思っています」
プロフィール
ナカノアヤ
18歳より祇園のジャズ・クラブにて専属シンガーとして歌い始める。'10年、アルバム『ずるいひと』でデビュー。
公演情報
なかの綾『Double Game』リリースツアー BAND SET
11/14(水)18:00 大阪・BERONICA
11/15(木)19:00 愛知・TOKUZO
11/23(金・祝)19:00 京都・都雅都雅
11/24(土)18:00 兵庫・クラブ月世界
11/27(火)19:30 東京キネマ倶楽部
インタビュー・文/橘川有子
構成/月刊ローチケ編集部 10月15日号より転載