【インタビュー】MADKID
ダンス&ボーカルの常識をぶち破る、ロックでアツい新章開幕!
いくつものグループがしのぎを削るダンス&ボーカル・シーンで、「ダンスミュージック×ロックサウンド」を武器に、激しくエモーショナルなパフォーマンスで勝負する5人組。MADKIDの2020年は、これまでのイメージを鮮やかにくつがえす「リフレッシュしたMADKID」が見られる1年になりそうだ。
YOU-TA いままでMADKIDが作り上げてきたものを、一旦違うところに置いて、新しいことに挑戦する年になると思います。音楽的にも新しい風を入れて、僕らがいるダンス&ボーカル界隈では、通例としてなかったものを出していけたらと思います。
その第一弾が、「MADKID史上最もロックなダンスナンバー」であるニュー・シングル「来・来・来」だ。エレキギターがうなりをあげ、最速の四つ打ちビートで突っ走るこの曲は、初めてメンバー以外のミュージシャンを共作者に迎えた1曲。新たな挑戦は、MADKIDをどう変えたのか?
YUKI せっかくやるんだったら、180度変えちゃうほうがいいと思ったので、いままでの曲とは大幅に違います。いままでは“こういう曲を作ろう”“よし、できた”“振付を考えよう”という感じだったんですけど、いろんな人と関わることで、全部を考えながら作る作業をしました。いまのファンがこの曲を聴いたら、びっくりするかもしれない。サビを全員ユニゾンで歌ってるとか、いままでやったことなかったし、新しい面を開拓した曲になりました。
SHIN 最初は“どうなるんだろう?”という気持ちが大きかったんですけど、完成して聴いたら、ちゃんとMADKIDの色が出てる楽曲になったので、良かったです。
LIN 醤油をかけたら何でも醤油の味になる、みたいな感じ?(笑)何を持って来られても、僕らがやればMADKIDになる、そういうふうになってきたと思います。ダンスミュージックのシーンで言うと、レイヴやドンクがまた戻ってきていて、四つ打ちの速いビートはいいなと思っていたので、そういうところをうまく出せたと思います。
YUKIとSHINを中心に考えた振付も、この曲の大きな魅力ポイント。MADKIDのパフォーマンスといえば、ちょっとやそっとでは真似できないアクロバティックなもの、激しいものが多かったが、今回は一味違う。
SHIN いままでは、見せるパフォーマンスを意識していたので、みんなで盛り上がるというよりは、“どうだ、見てろよ”という感じで作っていた気がして。でも『来・来・来』は、“キャッチーで、みんなと一緒に盛り上がるものを”という思いがあって。
YUKI あえて、アイドルちっくな振りも入れてます。いままでは、少なからず固定概念があったんですけど、振り幅は大きいほうがいいし、かっこいいだけを突き詰めるんじゃなくて、僕らになかった部分をいま頑張って引き出そうとしている最中なので。
KAZUKI ちなみに、アイドルちっくな振付は僕が一番うまいと言われました(笑)。ミュージックビデオもぜひ見てほしいですね。ダンス&ボーカルは、ビデオもダンス・プラクティスみたいなものが多いですけど、今回はそれだけじゃないので。本当の意味で、ミュージックビデオになるんじゃないかな。
YOU-TA こいつらどうした!? みたいなコメントが来たら、俺らの勝ちですね。
MADKIDをもっと広く世に知らしめるための、個々の活動も今後はさらに活発になりそうだ。昨年舞台デビューを果たしたSHINに続き、この春にはKAZUKIがユーチューバーとして華麗にデビュー。YOU-TAは「誰が聴いても“YOU-TAの歌は間違いない”というものを見つけたい」と意気込み、YUKIは「新しい自分を作ることを怖がらずにやりたい」と熱く語る。2020年のMADKIDは、本気で変わろうとしている。
LIN 5人全員が、個々で何かを発信できる存在になっていくことが、これからのMADKIDに必ず生きて来ると思うので。個人的には、より音楽と向き合う年にしたいと思います。
6月には東京、名古屋、大阪の3か所で『MADKID LIVE TOUR 2020「来・来・来」』の開催も決まった。ここから始まる彼らの新章は、楽しく華やかで輝かしいものにきっとなる。
YOU-TA かっこいいだけじゃないMADKIDのいろんな一面を、できるだけ多く見せられるようにしていけたらと思います。6月のツアーからはそういう面が出て来ると思うし、楽しみにしていてほしいですね。
プロフィール
マッドキッド
5人組DANCE&VOCALユニット。ボーカルYOU-TA、KAZUKI、SHINのハーモニーとラッパーLIN、YUKIの個性的なラップが絡み合い、唯一無二のパフォーマンスでファンを魅了している。
公演情報
MADKID LIVE TOUR 2020「来・来・来」
6/5(金)19:30 東京・LIQUIDROOM
6/13(土)17:30 愛知・伏見ライオンシアター
6/14(日)16:30 大阪・大阪RUIDO
インタビュー・文/宮本英夫
構成/月刊ローチケ編集部 3月15日号より転載