【インタビュー】小林愛香

2024/9/15(日)

小林愛香

最高を更新できるように頑張りたい

歌手、声優、スクールアイドルプロジェクト『ラブライブ!サンシャイン!!』内のユニット・Aqoursのメンバーなどで活躍する小林愛香が、約3年ぶりにフルアルバムをリリースした。タイトルは『Illumination Collection』。心に光を灯すイメージを持った楽曲をイルミネーションになぞらえた2ndアルバムだ。

「自分の人生を振り返ると、音楽とともにいつも応援してくれる皆さんの顔が浮かぶんです。ライブやイベントを通して信頼関係を深めてきたからこそ、歌うことで聴いてくださる皆さんの人生の彩りになりたいという思いがさらに強くなりました。前作が自分のスタンスを表現した自己紹介的な作品だったので、今作には皆さんがのちのち振り返ったときに“あの頃にこの曲がそばにいてくれたな”や“包み込んでもらったな”と感じてもらえる曲があったらいいなという願いを込めました」

タイトルにある“光”というモチーフは、彼女にとって重要なキーワードでもある。

「暗い中で寄り添ってくれる優しいもの、導いてくれる眩しいもの、自分自身が発する輝きなど、光は様々なイメージを持っているけれど、まっすぐ進むことは共通しているんですよね。いろんなところに反射しながらも皆さんの心にまっすぐ届いたらいいなと願いながら、今作ではいろんなジャンルの歌を歌わせていただきました。曲調それぞれで自分の声が違う響き方をするので、すごく面白いんです。歌手の自分が2015年に声優の世界に飛び込んだことで、新しい場所でも自分なりに楽しい方法を見つけられること、自分がさらに成長できることを身をもって知ったので、できる限りはまず挑戦するようにしています」

今作では作品の方向性や楽曲のメッセージ性を提案することはもちろん、作詞やショルダーキーボードの演奏への参加、番組の企画で開催した初の楽曲コンペでは参加楽曲をすべて聴いたうえで選曲するなど、より深いクリエイトを行っている。そんな彼女がデビュー時から大事にしているのがライブを見据えた楽曲制作だ。

「会場に集まる一人ひとりは全然違う人生を歩んでいるし、人間が同じ気持ちになることってなかなかないと思うんです。でもライブを通じて、全員が同じ気持ちになれる瞬間があるんですよね。そのときは本当に“最高!”しか言えないくらい、幸せを感じるんです。『Lonely Flight』という曲はコロナ禍にメジャーデビューをして、ライブが思うようにできない時期に感じた『この曲を聴いたときはみんなとつながっているし、あなたはひとりじゃないんだよ』という思いを込めていて。『Original My Life』はライブで楽しめる曲をテーマに作ったので、聴き手の皆さんに対して『ここは絶対あなたが歌うんだからね?』と言わんばかりにコーラスが入っています(笑)。Q-MHzさんの楽曲は、ライブでも必ず盛り上がるんです。すごく心強いですね」

小林はライブを重ねるごとに自身の成長を実感していると話す。同作を引っ提げて開催される東名阪ツアー『小林愛香 LIVE TOUR 2024“Illumination Collection”』は、これまでにない小林の表情や表現が多数見られるだろう。

「今作には今まで歌ってこなかった感情をしたためた楽曲もあるので、また新しい自分の色を見つけられました。未来が楽しみになる、可能性を感じる作品だと感じています。だからこそ皆さんの前で歌うと完成する曲がたくさんあるんですよね。みんながいてくれるその瞬間がわたしにとって宝物なので、みんなにも同じように宝物が生まれたらいいな。わたしたちにできないことなんてないと思うんです。また最高を更新できるように頑張りたいですね」

プロフィール

小林愛香/こばやしあいか

歌手、声優。'11年に歌手デビュー。'15年には「ラブライブ!サンシャイン!!」で声優デビューし、同時に「Aqours」での活動を開始。

公演情報

小林愛香 LIVE TOUR 2024“Illumination Collection”

インタビュー・文/沖さやこ
構成/月刊ローチケ編集部 9月15日号より転載

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