【インタビュー】安野希世乃

2025/9/15(月・祝)

安野希世乃

音楽の楽しさを全身で感じてもらえるフィジカルなライブにしたい

人気アニメ『マクロスΔ』に登場する戦術音楽ユニット・ワルキューレ。そのメンバーでもあるカナメ・バッカニア役を演じた安野希世乃。そこでカナメがメインボーカルを担当した人気曲「涙目爆発音」の作詞・作曲をしていたのが、KinKi Kidsを始めとした数々のアーティストへ楽曲提供をする、シンガーソングライター・堂島孝平だ。安野のソロ活動でも、これまで幾度となく楽曲を提供をしてきたが、4thミニアルバム『雨が、やむまで。』では、ついに堂島の全面プロデュースが実現した。

「堂島さんは、自らもエンターテイナーでありながら、たくさんの名曲を世に放ってきた音の職人でもあるんです。そんな堂島さんの音楽で、私が好きなところが、大きく2つあって、まずはメロディがキャッチーで、歌い手として何度歌っても絶対に飽きないこと。そのくらいの完成度と気持ち良さがあるので、なぜこんなメロディが思い付くのだろうと、いつも驚いています。そして2つ目は、メロに対する歌詞の乗せ方の上手さです。キャッチーなメロディはたくさんあれど、ここまで歌ったときの気持ち良さを追求している方はいないと思います。口を大きく開けて歌いたいところで、そういう言葉を置いてくれる。私も歌詞を書きますが、堂島さんの歌詞は学ぶところが本当に多いです」

今作では、そんな彼のセンスの良さも感じることができるが、何より声優としても活躍する安野の声の魅力が最大限に引き出されている。癒やしの歌声から、昭和歌謡のような楽曲をカッコよく歌ったり、その表現力は、年末から始まるライブツアーでも感じられるだろう。

「『水際FOREVER』はポップで明るい、堂島さんのポップセンスを凝縮したような曲です。幸せに満ちた曲なので、甘く、夢の一瞬の中で歌って!というディレクションがありました。『雨が止むまで』は、ブリティッシュの匂いがするギターロックで、“雨が止むまで”と私が叫ぶように歌っているところを、ライブで皆さんが歌ってくれたら、私もそれに応えたいです!『やんなるわ』は、昭和歌謡のようですが、令和の今聴くと新鮮なんですよね。演奏の切れ味も現代にアップデートされているので、渋いけど新しさがあります。『月夜にマーメイド』は、サビのコーラスの分厚さからくる気持ち良さを、ライブでも感じてもらえると思います。きっと、バンマスを担当してくださる堂島さんの前にもマイクが置かれていることでしょう(笑)。『Freddie』は、子供の頃に一緒に過ごした古いぬいぐるみの相棒目線の歌です。その視点で、自分の古い友人からのメッセージだと思って聴いていただければと思います。『CUS-see you soon-』は、雨が上がり、傘を捨ててルンタッタと、水たまりをスキップしながら街に出ていくような曲です。ライブでは、みんなとシンガロングして、帰り道に「楽しいひと時だったな」と噛み締められるような素敵なワンシーンを作れたらと思っています」

楽曲の話を聞いているだけで、ライブでのいろいろな光景が浮かんでくる。癒やし成分が多い彼女の歌声だが、今回はライブハウスツアーなので、これまでとは違う景色も見られそうだ。

「バンドメンバーと私との距離感。そして客席とステージの距離感も近い、アットホームさが感じられるライブになると思っています。なので、クラップをして、歌いたくなったら歌って、音楽って楽しいねと全身で感じてもらえるフィジカルなライブにしたいと思っています。私も、その日に紡がれる演奏、お客さんの温度を受け取って、変化をしながら全公演、楽曲の良さを伝えていけたらと思っています」

プロフィール

安野希世乃/やすのきよの

声優、歌手。代表作は『冴えない彼女の育てかた』の加藤恵、『マクロスΔ』のカナメ・バッカニアなど。歌手としては数々のアニメ主題歌を担当。

公演情報

安野希世乃5thLIVEツアー

  • 12/6(土) 17:00 神奈川・yokohama Bay Hall
  • 12/7(日) 16:00 神奈川・yokohama Bay Hall
  • 12/12(金) 18:00 福岡トヨタホール スカラエスパシオ
  • '26/1/11(日) 16:00 東京・豊洲PIT
  • 1/17(土) 17:00 宮城・仙台Rensa
  • 2/1(日) 17:00 大阪・BIGCAT

インタビュー・文/塚越淳一
構成/月刊ローチケ編集部 9月15日号より転載


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