【インタビュー】井上苑子

2024/4/15(月)

井上苑子

強さとかわいさが融合したライブにしたい!

2カ月連続で新曲をリリースする井上苑子。3月18日に配信された「一縷(feat.長谷川怜央)」は、『私の卒業 第5期』劇場版『こころのふた~雪ふるまちで~』の主題歌として書き下ろされた。

「ファンの皆さんから送っていただいた恋のエピソードをもとにして、長谷川くんとお話もしながら制作を進めました。彼が高校を卒業したときの気持ちをお聞きして発見があったんです。私の中で卒業はただただ寂しいもので、仲間が新たな方向に旅立つのを応援する気持ちはありつつも、一緒にいてほしかったんですよね。でも、長谷川くんは“卒業のときは前向きな気持ちでわくわくしていました”と言っていたのが印象的でした。私がそういう男の子に恋をしている女の子の気持ちで描いたのがこの曲の歌詞です」

4月10日に配信リリースされた「078」は、彼女が生まれ育った神戸市とのタイアップ。大好きな街への想いが温かく伝わってくる。

「078は神戸の市外局番です。地元の友だちが078というブランドをやっていた時期があって、“私も神戸の曲を作るときが来たらこの数字を使おう”って決めていました。歌詞の1行目の《あの山で待ち合わせ》は、三宮駅前にあったパイ山です。通っていた小学校の近くの王子動物園、小さい頃から食べていたコロッケ屋さんとかも歌詞に入れました。好きだった5歳の男の子と坂道を下った6歳のときのことも出てきます。彼が“だいじょうぶ”を“だいしょうぶ”とずっと言い間違えていたのを何回も正したんです(笑)。神戸でのMV撮影が楽しかったです。心が洗われました」

新曲のリリース後も楽しみな動きが続く。『Inoue Sonoko東名阪 9→10なサマーツアー2024』は、久しぶりの東名阪ツアーとなる。

「今年の7月にデビュー9周年を迎えて10年目に入るので、このタイトルになりました。“9→10”は、“キュート”と読みます(笑)。私は強さもあるかわいさが好きなので、その両方が融合したライブにしたいです。ものすごく懐かしくなるような曲は10周年にとっておきたいので、今回は少しコアな曲を混ぜこもうかなと思っています」

東京公演の『いのうえ夏祭り2024』は、毎年の恒例となりつつある彼女の主催イベントだ。

「今回も気になるアーティストさんをゲストにお招きしたいです。毎年コラボも楽しみにしているので、ワンマンライブではできないことをしたいですね。縁日みたいなフードやドリンクのお店もあるので、夏祭りみたいな感じでご飯を食べたりしながらライブ前の時間を過ごしていただけます」

Mrs. GREEN APPLEが2018年にリリースした「点描の唄 feat.井上苑子」のBillboard JAPANチャートでのストリーミング累計再生回数が5億回を突破。たくさんの人々に聴かれていることを喜んだ彼女は、力強い言葉も聞かせてくれた。

「自分がなりたい女の子になれるように曲を作っていますし、ライブのパフォーマンスに関しても、なりたいイメージのアーティスト像にちょっとずつ近づいていきたいんです。今年は、今までだったら持てなかったような自信をしっかり持ってステージに立ちたいと思っています。この9年が無駄ではなかったと言えるように活動し続けて、10周年で大爆発できるように頑張ります」

映画・ドラマ・CMなどにも出演しながら着々とシンガーソングライターとして成長を重ねている彼女に、今後もぜひ注目してほしい。

 

プロフィール

井上苑子/いのうえそのこ

神戸出身のシンガーソングライター。歌手活動に加え、映画、ドラマ、CM出演などマルチに活躍。

公演情報

Inoue Sonoko東名阪 9→10なサマーツアー2024

  • 7/13(土) 19:00 愛知・新栄リフレクトホール
  • 7/15(月・祝)17:00 大阪・心斎橋CLAPPER

Inoue Sonoko東名阪 9→10なサマーツアー2024ファイナル(いのうえ夏祭り2024)

  • 8/10(土) 19:00 東京・GARDEN 新木場 FACTORY

インタビュー・文/田中大
Photo/岡田晃奈
構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載

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