【インタビュー】布袋寅泰

2025/4/15(火)

「HOTEI the LIVE 2025 “GUITARHYTHM VIII TOUR”」を開催！

布袋寅泰から『GUITARHYTHM』シリーズ最新作『GUITARHYTHM VIII』が届けられた。

音楽シーンに衝撃を与えた1988年リリースのアルバム『GUITARHYTHM』。布袋自身は今、シリーズ第1作をどう捉えているのだろうか？

「スマホもSNSもYouTubeもなかった時代だよ？データをセーブする為のフロッピーディスクの容量は数メガバイト。ギガやテラなんて言葉もない時代によくあんなアルバムが作れたもんだよ。しかしあの時代は明らかに音楽がテクノロジーと共に進化し始めた時代。ロックの未来を感じたよ。成功したBOØWYというバンドフォーマットから真逆のアプローチに勇気を持って舵をきったのは、その後のソロキャリアにとってとても意味のあることだった」

37年前と現在はまるで別の世界。それでも変わらないものはあると布袋は語る。

「相変わらずギターの弦は6本だし、僕の好きなコードも変わらない(笑)。髪は白くなったけど、中身は残念ながら子供のままだよ。キレのいいギターでみんなの心を踊らせたい、という気持ちも変わらない。古き良き時代を知っていることは幸せだな、と思う時もあるけど、今は世界中のどんな時代の歴史や音楽にも自由にコネクトできるし、膨大なライブラリーに囲まれて感性を磨けるのは素晴らしいことだよ」

『GUITARHYTHM VIII』はもちろん最高だ。本作には布袋自身のルーツと現在がリアルに反映されているという。

「G6とG7がテロや戦争やAIや環境問題など、未来に対しての危機感やディストピア的なイメージが強かったのに対し、今回はより「ギター」と「リズム」というベーシックなコンセプトに立ち返り、自分が最も影響を受けた80'sのNEW WAVEの要素を全編に散りばめた、ポップで軽快で踊れるアルバムにしたかった。COMPLEXの日本一心で10万人が“あの頃”のサウンドを楽しんでくれた光景も、このアルバムには影響していると思う」

石野卓球(「Move Your Body（feat.石野卓球）」)、吉井和哉(「Falling」)、Char(「Side by Side（feat.Char）」)が参加しているのも、本作のトピックだ。

「卓球さんは同じNEW WAVE世代だし、D.A.F.をベースにメタリカしよう！みたいなマニアックな会話からスタートした。最高だったよ。吉井くんとはプライベートでも親しく、大人だから歌える深いラブソングを書いてほしいとお願いした。彼ならではの艶と色気のある言葉が欲しかったんだ。Charさんとのコラボは“Stereocaster”から19年も経っていたことに驚いたよ！ジェフ・ベックのトリビュートをきっかけに、ギターでいろんな会話ができて幸せに思うよ」

4月からは全国ツアー『HOTEI the LIVE 2025 “GUITARHYTHM VIII TOUR”』がスタート。

「ニューアルバムの曲はライブ映えする曲ばかりなんだ。新旧ファンが楽しめる内容を目指すよ。初めてHOTEIを観るキッズや大人たちにもね！オーディエンスはもちろんだけど、ステージの上の僕らも楽しみたい。ツアースタッフも新しくなり、心機一転、今までとは一味違う最新のHOTEIを魅せるよ。懐かしい曲ももちろんやるよ」

最後に、ファンに向けてメッセージを。

「ファンと向き合えるのはとても幸せだしありがたいことだ。また、自分の音楽の鮮度を確かめる上でも真剣勝負の場でもある。年齢とキャリアを重ねた今だからこそできる表現があると思っているよ。毎ステージ自己更新しながら心身ともに健やかに全公演を成功させたい。G8はマルチビタミンみたいなアルバム。久しぶりの全国ツアーは来場するみんなが元気になるステージにしたい。極上の音と光が織りなす「宇宙一のロックンロール・ショー」をどうぞお楽しみに！」