【インタビュー】藤巻亮太
富士山から音楽による新しい風を吹かせたい
藤巻亮太主催による野外フェス『Mt.FUJIMAKI 2018』が10月7日(日)、山中湖交流プラザきららで開催されることになった。山梨は彼の出身地であり、レミオロメン結成の地でもある。故郷でのフェス開催はかねてよりの念願だった。
「山梨は自分にとっての原点であり、自分の音楽を培ってくれた場所でもあるので、以前から故郷とコミットしながら、音楽によって、地元の魅力を伝えるお手伝いができないだろうかと考えていました」
ソロでの道筋がついた時期だったこと、40代目前の節目だったこと、富士山世界文化遺産登録5周年に当たることなど、様々のタイミングが重なり、フェス主催を決意。フェス名から彼の覚悟が伝わってくる。
「マウント・フジとかけているんですが、自分の名前が付くということは背水の陣だと。退路を断って、どう成功させるかに集中したらTO DOリストがたくさん出てきまして。最上位は尊敬するアーティストの皆さんに声を掛けることでした」
真っ先に声を掛けたのは山梨の先輩、宮沢和史。数年前に地元でのイベント開催の背中を押してくれたのも宮沢だったという。山梨で結成されたバンド、フジファブリックのメンバーで、同志的な山内総一郎、盟友的な存在のASIAN KUNG-FU GENERATION、デビュー前からの付き合いであり、尊敬する先輩の浜崎貴司(FLYING KIDS)、学生時代にコピーしていた憧れの存在で、近年、一緒にバンドを組んでいる和田唱(TRICERATOPS)と、すべて自らが直接依頼し、快諾を得たという。
「思いの通ったフェスにしたかったので、温度感の伝わる方に“新しい風を山梨から吹かせたいんです”との思いをお話しました」
親交の深いミュージシャンが結集するので、セッションの数々も期待していいだろう。藤巻がフェスのためにテーマ曲も制作中とのこと。人と人の繋がりに加えて、音楽と自然との融和も魅力となりそうだ。
「富士山の美しさも知ってもらえたら。みんなが気持ち良く音楽を楽しんで、繋がれる場を提供するのが、今の僕の新しい夢なんですよ。今後の自分の活動の背骨にできたら」
大きな夢を実現する上で、富士の裾野は最高のロケーションだろう。
プロフィール
フジマキ リョウタ
'80年生まれ。山梨県笛吹市出身。レミオロメンの活動休止後、「光をあつめて」でソロデビュー。写真展を開催するなど、音楽以外にも活動の場を広げている。
公演情報
富士山世界文化遺産登録5周年記念「Mt.FUJIMAKI 2018」
10/7(日)開場 12:00/開演 13:00/終演 17:00(予定) 山梨県 山中湖交流プラザ きらら
インタビュー・文/長谷川誠
構成/月刊ローチケ編集部 8月15日号より転載