【インタビュー】君島大空(FUJI & SUN '26)
2026/4/15(水)

少し湿度のあるときの音の飛び方が好き
会場で新しい歌を歌いたい
音楽家、ギタリストの君島大空が1月23日、『夜会ツアー 劇場版 汀線のうた』の東京公演を、自身にとって過去最大規模となる東京ガーデンシアターで開催した。西田修大、新井和輝、石若駿との『合奏形態』での変幻自在な演奏は実に素晴らしく、音楽に没入する行為の豊かさ、尊さがあらためて感じられるものであり、君島のキャリアにおいても非常に重要な1ページとなったことは間違いないはずだ。
「あの日は1枚目のEP(午後の反射光)を出した2019年から、昨年の1年間をかけて積み上げてきた合奏の時間の1つの集大成でした。ここを起点としてまた新しい時間が始まっていくような高揚が、あの日以来あります。あの日以降、曲が書けるようになりました。きっと張り詰めていた気がほどけたのだと思います。あの日の光景、たくさんの一人一人に向けて、自分という一人に向けて、何が言えるだろうと毎日思い出しています」
そんな君島が6月6日、7日に静岡県富士市・富士山こどもの国で開催されるキャンプイン音楽フェスティバル『FUJI & SUN '26』に出演する。『FUJI & SUN』はオーバーグラウンドとアンダーグラウンドが絶妙に交錯するジャンルレスなラインナップと、眠っていた冒険心を呼び覚ますユニークなコンテンツが特徴。アウトドアマーケットエリア(WORLDVIEW SESSION)には人気のアウトドアブランドが集結し、キャンプフェスの楽しみを格上げする工夫を凝らしたグッズが会場で気軽に購入可能。マーケットエリア(HERE&THERE MARKET)にも、全国各地から日常を楽しくする素敵なアイデアがもち寄られる。もちろん、富士山の大自然を満喫できるロケーションも特筆すべきものだ。君島は過去2021年、2023年、2025年の3回出演していて、すっかりこのフェスの常連。君島は様々な演奏形態で活動をしているが、『合奏形態』とは異なる、『独奏』だからこその繊細な表現が、会場の空気にもマッチしている。
「『FUJI & SUN』は粛々としたお祭りの印象があって、とても好きなフェスです。会場の雰囲気も日本らしい山間なのでそうなのか。それぞれの生活から地に足をつけて“ここまで来たんだぜ”という気概に満ちていて好きです。あとメインステージ手前の道の焚き火に何度も体温を救われました。昨年出演した際は、ちょうど小雨が降っていて、舞台から真っ直ぐ目をやると、山肌の手前に霧の渦のような光気が立ち込めていました。少し湿度のあるときの音の飛び方が好きなのと、春の匂いも相まって、とても幸せな記憶になっています」
今年は君島以外にも、結成30周年を迎えたくるり、NHKの連続テレビ小説『ばけばけ』の主題歌「笑ったり転んだり」が大きな話題を呼び、年末の『紅白歌合戦』にも出演したハンバート ハンバートをはじめ、cero、never young beach、柴田聡子、奇妙礼太郎らの出演が決定。JAZZ NOT ONLY JAZZ in FJSNのメンバーとして出演する石若駿や、梅井美咲など、君島と交流のある面々の名前も並んでいる。君島はラインナップについて、「バラエティに富んでいて、大きな感覚を共有している音楽家たちが集まっている印象をもちます」とも話してくれた。春から夏へと移り変わる絶好の季節、豊かな自然のエネルギーを浴びながら、素晴らしい音楽と共に、非日常のひとときをぜひじっくりと楽しんでもらいたい。
「山の天気は変わりやすいので、寒さ対策をばっちりしてきてください。会場でまた新しい歌が歌えたらいいなと思っております。今年もよろしくお願いします」
プロフィール
君島大空/きみしまおおぞら
音楽家、ギタリスト。これまでの作品はどれも自宅録音を基盤に、ミックスまで自身でおこなっている。独奏、合奏形態、トリオでの演奏活動を軸に活動中。
公演情報
FUJI & SUN '26
- 6/6(土) 10:00 静岡・富士山こどもの国
- 6/7(日) 9:30 静岡・富士山こどもの国
- [出演]
- 6/6(土)
くるり、ハンバート ハンバート、田島貴男(Original Love)、YOUR SONG IS GOOD (CHILL & DUB)、JAZZ NOT ONLY JAZZ in FJSN、奇妙礼太郎、柴田聡子、シャッポ、北村蕗、梅井美咲、HAL & Baku 他 - 6/7(日)
never young beach、ハナレグミ、KIRINJI、cero、藤原さくら、君島大空、寺尾紗穂、優河、鎮座DOPENESS、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN、眞名子 新 他
インタビュー・文/金子厚武
構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載