【インタビュー】CHiCO with HoneyWorks

2025/10/15(水)

チコハ二が再始動。
「みんなに『ただいま』と言える場所にしたい」

2023年に活動を一時休止していたCHiCO with HoneyWorksが11回目のデビュー記念日である今年8月6日に待望の再始動を発表した。

「CHiCO with HoneyWorks（以下チコハニ）としての活動が2年間空いていたので、どんな反応がくるんだろうってソワソワしてたんですけど、『私たちの青春が帰ってきた！』っていうコメントが多くて。みんなが喜んでくれてよかったという安心感と嬉しさがありましたね」

ソロプロジェクト始動後はFLOWやSPYAIR、sumika、大塚愛など、多彩なアーティストと楽曲制作をおこない、LINE CUBE SHIBUYAでのソロ初となるホールワンマンも大成功を収めた。

「チコハニだけで活動している時に、チコハニのCHiCOとしてのあり方と私自身がやってみたいことの整理がうまくつかない時期があって。でも、“等身大”というテーマを掲げたソロ活動を経て、チコハニのCHiCOはみんなの心を支える、キラキラしたヒーローのような存在でありたいなと思うようになりました。そういう棲み分けができたことで迷いがなくなったし、自分の中では救われたなと感じる2年間のソロ活動だったと思います」

そして、再始動後初となる楽曲として、人気漫画原作のアニメタイアップシングルを2作同時にリリースする。19枚目のシングル「くすぐったい。」は人間と獣人という種族を超えた恋愛を描いたTVアニメ「キミと越えて恋になる」のオープニングテーマで青春感がポップに弾む、チコハニらしい胸キュンサウンドとなっている。

「種族の違いという大きな壁が存在するんだけど、好きだから乗り越えるという二人の純粋で真っ直ぐな強さに心があったかくなるアニメになっていて。楽曲は作品の世界観に寄り添いつつも、歌詞の表記や言葉遊びを含めて、チコハニらしさがたくさん散りばめられているんですね。デビュー曲『世界は恋に落ちている』の頃の青春の爽やかさがあるし、みんなも10年前を思い出すような懐かしさを感じると思います」

一方、20枚目のシングル「戦場の華」は武闘派令嬢が主人公のTVアニメ『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』のオープニングテーマ。チコハニのもう一つの側面であるストレートなロックナンバーで愛や情熱をエモーショナルに表現している。

「ヒロインが最強なアニメなんですよね。気に入らないことは拳で解決するっていう爽快感がある。芯がとても強いヒロインを踏まえて生まれた曲なので、戦場の華＝スカーレットみたいな気持ちで歌って。レコーディングでは冒頭の一音から全力でいけ！って言われたので、クタクタになるくらい全力で歌いました。『決戦スピリット』や『アイのシナリオ』『プライド革命』といったチコハニのロック曲の詰め合わせのような熱い曲になってますし、『くすぐったい。』と『戦場の華』の2曲がデビュー当時の『世界は恋に落ちている』と『アイのシナリオ』を思い出すような並びになっていて。ビジュアルも含めて、あの頃の面影を感じる2枚になってますね」

そして、来年1月には東名阪Zeppツアーが決定。チコハニが2016年に開催した初のライブハウスツアー『HELLO』を想起させる、『HELLO!!』というタイトルがつけられている。

「最初のツアーのタイトルにびっくりマークをつけました。当時から追いかけてくれてる人はあの頃を思い出してくれるだろうし、「color」で歌っている大事なフレーズでもあって。それに、再始動一発目でもあるので、最初はやっぱり挨拶が大事じゃないですか(笑)。懐かしさを感じてもらいつつもパワーアップした姿でみんなに『ただいま』って言える場所にしたいなと思いますね」