【インタビュー】ベリーグッドマン

結成10周年を記念した甲子園ライブと
47都道府県ツアーが決定！

結成10周年を迎えるベリーグッドマンが、かねてから目標と公言していた阪神甲子園球場でのワンマンライブを11/18(土)に開催する。
2020年6月にはライトスタンドから無観客ライブ配信をおこなったことはあるが、グラウンドにステージを組み、有観客でライブするのは初めて。同球場の100周年記念事業アンバサダーに任命されたこととあわせて、野球界への貢献 が認められた形といえるだろう。

Rover「本来、大御所とかほんまに売れてる人たちがやるような場所ではありますけど、僕たちもプロ野球選手が入場曲に使ってくれたりして、野球界から愛されている自信と誇りもあったので、命がけで狙いました。11月がどうなるかはわからないですけど、声出しOKだったら嬉しいですね。そこは大事なとこやと思ってるんで」

高校球児だったMOCAの感慨はひとしおだろう。ファンはご存じの通り、延岡学園高校3年時に春夏連続で甲子園に出場するも、全国大会ではベンチ入りできなかったという悔しい思い出があるからだ。

MOCA「監督やコーチが気を遣ってくださって、3年生は全員、練習補助員って書かれた茶色のバッジをユニフォームにつけて甲子園の土を踏ませてもらえたんです。でも僕らからしたら、生きてる中でいちばん屈辱的な瞬間でした。今回は堂々とグラウンドに立って、球場の方たちにも“ベリーグッドマン、今までやった中でいちばんよかったな”と言っていただけるようにしたいですね」

1月20日にリリースした配信シングル「夢物語」でも、MOCAは“バットじゃなくマイク握って／掴んだ17年越しの甲子園／あの日と変わらず大声で／誰よりも叫んでやる”と歌っている。

MOCA「ちょっと個人的すぎるんじゃないか、もっとみんなに共感してもらえるような歌詞のほうがいいんじゃないかという声はチーム内でもあったんです。確かにエピソードは個人的ですけど、僕としては、聴いた人が“こういう熱い思いを持って頑張れば奇跡って起こるかもしらん”みたいに全体を通して感じ取ってもらう共感のし方をしてほしくて、思い切って振り切ってみました」

Rover「この曲は他の言い回しができないと思うんですよ。“トイレで泣いた”を“隠れて泣いた”に変えようか、とかレコーディングの日まで迷ってましたけど、僕は“トイレでいいと思う。リアルなんやから”って言いました。サビも含めて僕はMOCAのヴァースにすごく感化されたし、この曲はほとんどMOCAの手柄ですね」

MOCA「最終的にみんなに納得してもらえてよかったです。甲子園でベンチに入れなかった僕が別の形で甲子園をつかみ取ったっていう物語は他の人には書けないから、そのオリジナリティで挑戦したい思いもありましたし。実際に披露して反響もあったので、聴いてくれるみなさんの中でさらに育っていってくれると嬉しいですね」

甲子園ライブに先駆けて、5カ月をかけて全国47都道府県を回るツアー“ピース”TOUR 2023～Road to 甲子園～も4月にスタートする。

Rover「すごいですよね。人生で初めての数です。この前、HiDEXと2人で車で移動したときにこの話になったんですけど、“あんまり考えへんようにしてたけど……まあ大丈夫やとは思うけど、わからへん”って言うてました。やったことないから、誰も」

MOCA「僕が不安なんは、ライブもそうなんですけど、その後にスタッフとの反省会と称した飲み会を徹底的にやってきたチームなんで、それをやらずにホテルに帰って寝れるか、なんですよ。“明日ライブあるんで帰ります”って、今から壁に向かって練習してます（笑）」

そんな過酷なツアーの先に控える甲子園ライブ。まだまだ先の話だが、どんなことを考えているかを最後に聞いてみた。

MOCA「ベストっぽい選曲でお届けしたい気持ちはありますね。あと、夏の高校野球では吹奏楽も熱が入るので、そことコラボレーションできたら最高だな、みたいなことはふんわり思ってます」

Rover「甲子園までの10カ月間の僕たちの熱量を、いろんなライブとかで感じといてもらうと、当日にいろんな点と点がつながるとこが見れると思いますね。これまでの10年あっての甲子園なんで。当日は僕らも顔が引きつってると思いますけど、やっぱり甲子園で歌ったら誰でもどんな歌でもええように聞こえるはずなので、そこに期待してます（笑）」