【インタビュー】BENI
2024/4/15(月)
周年ならではのお祭り感を味わいにきてください!
「ここまで時間の流れをリアルに感じることなく、ひたすらに走ってきた感じですね。今、あらためて振り返ると大切な人たちといろんな場面をちゃんと乗り越えてこられたし、その時々の自分のハートを信じてやってきて本当によかったなと思えます。感慨深いですね」
今年6月9日に迎えるデビュー20周年を前に、今の思いをそう語るBENI。当初はがむしゃらに「ブルドーザーみたいに突き進んでいた」という彼女だが、時を経るごとによりオープンマインドになり、チームワークを大切に音楽活動と向き合えるようになった。そのひとつの大きなきっかけが2020年に結婚し、母になったこと。
「結婚や出産という未経験の出来事と向き合う中で、様々な人から支えてもらい、学ぶことの大切さをあらためて教えてもらうことができたんです。それによって音楽に対しても、誰かに対して共感を与えること、諦めずに頑張れるパワーを提供することを強く意識するようになりました。同時に、子どもに対する音楽教育についても考えるようになったところもあって。ただただ自分の思いを音に乗せて発信するだけではなく、アーティストとしての責任感みたいなものがすごく出てきた印象はありますね。この5年での出来事は、間違いなく新たなBENIに進化するきっかけになりました」
デビューから3年目に初めて体験したワンマンライブ。それ以降、ライブアーティストとしての理想を実現するために邁進してきた。
「初ライブで目の前のファンの方と上手くコネクトできなかったことが自分にとって一つのトラウマになっていて。それを払拭するために、それ以降はとにかくライブを重ねるようにしたんですよ。 多いときは年間120本のステージをやったこともありました。理想のライブをしたいという気持ちを持って、ある種、サバイバルモードで駆け抜けた時期があったからこそ、今のBENIとしてのライブスタイルができたんだと思います。当時の自分に会えたら“あなたのおかげで今の私がいるよ。ありがとう”って伝えたいですね(笑)」
キャリアの中で見出してきた自らのライブスタイルとはどんなものなのだろうか?
「昔はシンプルにマイク1本で、とにかく自分の声で勝負みたいなライブをしていたんですけど、キャリアを重ねて行く中でどんどんパフォーマンス面も大事にしていきたい気持ちが大きくなっていったんですよ。耳だけではなく視覚でもみんなを楽しませられるようなエンターテインメント性に溢れるステージで、非日常にトリップしてもらいたいなって。その両方を今のBENIとして1本のライブに落とし込むのが次のライブのテーマでもありますね」
5月からスタートする全6公演のツアー『BENI 20th Anniversary Tour“Deja Vu”』。そこで彼女は20年の集大成となる華麗なステージを見せてくれることになるはずだ。
「これまでの様々なBENIの姿を“デジャブ”に感じてもらえるようなツアーです。どのタイミングで私と出会ったかは人それぞれだと思うんですけど、すべての人の気持ちが動く、感動をお届けできるライブにしたいですね。もうね、セットリストが大変なことになってるんですよ(笑)。20年分のメガミックスになっているので、周年ならではのお祭り感をぜひ味わいにきてください」
プロフィール
BENI/べに
'04年デビュー。幼少期から様々な音楽に囲まれて育ち、圧倒的な歌唱力を持つ実力派シンガー。
公演情報
BENI 20th Anniversary Tour “Deja Vu”
- 5/19(日)17:00 愛知・NAGOYA ReNY limited
- 5/25(土)17:30 宮城・仙台Rensa
- 6/ 2(日)17:00 福岡・トヨタホール スカラエスパシオ
- 6/ 9(日)17:30 東京・きゅりあん(品川区立総合区民会館)
- 6/16(日)17:30 大阪・松下IMPホール
- 6/22(土)17:30 神奈川・ヨコスカ・ベイサイド・ポケット(横須賀芸術劇場)
インタビュー・文/もりひでゆき
構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載